6月30日(火)
第二十回角川短歌(166) 受賞作品「テクノクラットのなかに」
鵜飼康東(5)
Ⅵ
一着の青き背広がつるされてわが部屋壁に日のかげながし
熱いでて風吹く午後に臥しをれば旅遠く来しごとき街音
わが部屋の北の林に風すさぶあをき空より降る無尽葉
乾ききりしごとき青空ふりしきる裸の落葉冬の日の午後
風の吹くゆふくれがたに帰り来て吾にまつはるものらを払ふ
こもり居てもの書く 一日 筆圧の強きわが手のしきりに痛む
卓上の灯のうすらぎて窓外の空気したたるごとき夜明けぞ
(つづく)
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