6月30日(火)
鈴木菊江さん百歳の短歌(平成29年8月)
(令和2年5月9日百二歳九か月にて亡くなられた
鈴木菊江さんの短歌です)
鈴木さんの満百歳の短歌です。
やまゆり
ほととぎすさわやかなこゑ「ココ」と啼くわれも行きたやこえする方へ
涼風が庭面を過ぎて花ゆれて何事もなき一月前は
みそ萩の涼しくゆるるくれないのこの花手向くる身を嘆きつつ
泡粒をやさしく抱く濃むらさき山あじさいは涼やかに咲く
猪の忘れものなる山百合がつつじの間に顔を出したり
歌評:後藤瑞義
みそ萩の涼しくゆるるくれないのこの花手向くる身を嘆きつつ
(評)みそ萩は盆花として知られています。「涼しくゆるる」「くれない」「手向
くる」「身を嘆きつつ」、言葉がなかなか複雑にからまっている感じがしました。
それは、ご長男の死去という事実によって、統一されるようです。作者は、ま
さに「この花を手向くる身を嘆きつつ」という心境でしょう。ご察しします。
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