2月22日(日)
前川佐美雄歌集「捜神」(226)
著者:前川佐美雄
発行:平成四年六月三十日
野極(自昭和二十三年 至昭和二十七年)
昭和二十七年(2)
寒き花
この朝の白山茶花寒くひるがへり 一花 は既に机の上にある
山茶花の白きを切れば白すぎておのづからなる昼の月遠し
山茶花のその白にまじる 淡紅色 の 﨟 たけきよし昔より愛す
月の夜を白山茶花散り落つる音の寒きひびきの涙に似たり
正確なる音したり白き山茶花を切りし鋏の冬にあるなり
(つづく)
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