☆じゃがべぇ~(^_-)-☆

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《番外》光葉に隠された犯人榎田

《番外》光葉の意味ありげな言動に隠された榎田の犯人たる言動。

 榎田犯人説をとる以上光葉の意味ありげな言動を伏線ではなくミスリードととしてその意味を説明する必要があります。

 光葉の「怪しい」言動を単独で考えても、その言動を「怪しくない」とする説明がどうもうまく行きません。

 しかし、ある事柄に対する榎田と光葉の言動を対比して、榎田の言動を犯人の言動として考えたとき、光葉の言動は少しも「怪しくない」のです。

 「怪しくない」どころか、光葉は犯人ではないと考えられる言動も見えてきます。


 その一つはシャバルティによる事情聴取に対する発言のうち「ビバルディ発言」についての後の「電話の相手が怪しいと思う」発言、そこにも重要な意味があるように思います。

 光葉がスープレックスクルーズのラウンジにいなくて、伊野部に電話を賭けた本人でありかつ犯人であった場合『伊野部への電話の相手を怪しい』などという証言をわざわざするでしょうか。

 光葉は伊野部とは離れた場所であるダンスフロアーに居たと証言してる訳ですから、アリバイの為の証言であるのなら「誰かから電話があり、そのあとすぐに出て行った」ぐらいに留めておく方が安全です。

 なにしろ、その電話の相手は犯人である自分自身であるわけですから、捜査する側に対してわざわざ自身の犯行に注意を喚起するような発言はしないと思います。

 榎田の「電話の相手が怪しいと思う」発言は、光葉にとってはいまいましい発言だと思ったことでしょう。

 乗っからないで、気がつかなかった方向の発言がしたかったと思います。

 光葉のマネージャーの輪島は、伊野部の近くに居たのに電話の事は全く意に介してない発言をしてますよね。

 光葉が昇平の部屋で榎田から「電話の相手が怪しいと思う」発言を聞いてから、翌日のジャバルティの事情聴取までは一日の時間の猶予があります。

 その一日のあいだに光葉はマネージャーの輪島に、それとなく伊野部の電話の受け応えとその時の様子を確認できたはずなのです。

 光葉にとっては、榎田の「電話の相手が怪しいと思う」発言はとても気になる事で、出来たらそんな証言はしたくないけど、しなければ自分のアリバイ作りが不完全になるのはマズイわけです。

 輪島が意に介してなかったことを知れば、光葉は「電話の相手が怪しいと思う」なんて証言をしなかったでしょう。

 光葉が犯人であれば「電話の相手が怪しいと思う」発言は不自然であり犯人ではないからの発言だと思います。

 「電話の相手が怪しい」と思って欲しいのは、犯人であり、かつ電話の相手でない事が事実として認定されている榎田ではないでしょうか。


 もう一つは、光葉のナイトクルーズへの参加表明のタイミングです。

 ここにも錯覚があるように思います。

 光葉が参加表明をする直前の岸の話の内容を要約すると「伊野部はガイドをしてくれない。伊野部とはエスナで停泊中にだけ一緒にすごせるかもしれない」というものです。

 「かもしれない」ですよ!

 これは良いかえれば「伊野部とは6日間のクルーズ中に会わなくてすむ。もしかしたら1日だけ会うかもしれない。」ということが分かったタイミングとも言えます。

 1日だけの、しかも「かもしれない」程度の伊野部との遭遇の可能性だけで、伊野部を殺す機会があるなんて思うものでしょうか?

 ですから光葉の参加表明が「岸の話した情報を聞いたため」とするのは意味をなさないと思います。

 ですが、このタイミングで参加表明ををしたということに意味をつけるとしたら光葉は伊野部がキライだったというのはあるかもしれません。

 いつも関南テレビと東和大学の世話をしてくれてる伊野部の本業はツアーガイドなのだから、伊野部を通じて予約するナイトクルーズのガイドは当然伊野部がしてくれるだろうと全員思ってたんじゃないでしょうか。

 それが嫌で逡巡してた光葉が、伊野部が一緒じゃないのを聞いた途端に参加表明をしたってのなら理解出来ます。

 ですが、そう考えると怪しくなるのが榎田なのです。

 このナイトクルーズを最初に提言した言い出しっぺは榎田なのです。

 伊野部がガイドをしてくれるナイトクルーズを利用した伊野部殺害計画というものを考えた上で榎田はナイトクルーズを提言したのかもしれないです。

(2009年3月8日更新)


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