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旋律の担い手
として、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに採用された、 樫本大進さん
を紹介されていましたので、そのまま引用させていただきます。
『バイオリンが何本もあるようだった。バイオリニスト樫本大進は、複数の弦を同時に鳴らしたり、高音で旋律を奏でながら下支えする低音も同時に響かせたりし、バッハの舞曲「無伴奏バイオリン・パルティータ第2番」など3曲を弾き切った。
3月5日、自ら音楽監督を務める国際音楽祭が10月に開かれる姫路市で、全国ツアー最終日を迎えた。世界最高峰といわれるベルリン・フィルはーも二ー管弦楽団の楽団員をまとめるコンサートマスター(コンマス)。昨年9月に採用され、約130人で構成する楽団に認められれば2年後には正式就任となる。
教会音楽を数多く手がけたバッハの曲は「多彩な音が重なり合って広がる、パイプオルガンを想像している」という。「空気に音を残しながら次の音を奏でるイメージ。ハーモニーを強く意識したのは、ベルリン・フィルに入ったことが大きい」
3歳の時、おもちゃの中にあったバイオリンを手にした。父の仕事の関係から、英国で生まれて海外生活が長かったが、夏休みになると母の故郷・赤穂で過ごし小学校も体験入学した。11歳で世界屈指のバイオリン指導者ザハール・ブロンに招かれ、米国に父を残し母とともにドイツへ。「自分のため、そこまで親が犠牲になってくれるのか」とプロの道に進むことを決意し、練習に打ち込んだ。
10代でロン・ティボーなど権威ある国際コンクールで優勝を重ねた。ドイツを拠点にソリストとして活動し、小沢征爾やマリス・ヤンソンスら名指揮者と一緒に国内外のオーケストラと音色を響かせる。
ベルリン・フィルのメンバーとは室内楽で何度もステージをともにした。幾度も入団を誘われるうちに「素晴らしい仲間と音楽をつくりあげる経験が、音楽人生を豊かにする」と応じることにした。昨年6月のオーデションを経てコンマスに。昨年3月に退団した安永徹に次ぐ日本人2人目の快挙だった。
指揮者が意図する細かな演奏のタイミングも微妙なニュアンスを、演奏を通じて楽団員に伝える。「周りの音に感動しながら弾いている」といまだに初々しいが、「責任は重い」と表情を引き締める。
昨年5月、小沢に招かれてベルリン・フィル演奏会に出演。音楽の中に入り込んだような感覚に包まれ、演奏する喜びを実感した。「全員の気持ちが一致したのだと思う」
そんな最高の調和を求め、挑戦は続く。(継承略)
かしもと だいしん
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団での活躍が期待されるバイオリニスト。「常に勉強という気持ちで、スポンジのように吸収したい」』
音楽の世界だけではなく、“調和する”ということが、どれだけ大切か。ということが述べられている気がして、引用させていただきました。
樫本大進さんの今後のご活躍を大いにお祈り申しあげます。
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