前夜は普通に夕食をすませ緊張もなし。
看護婦さん、
T先生、
N先生、
それぞれが
「睡眠剤 出しましょうか?」
と聞きにきてくれた。
私、「いいえ、大丈夫です。」
だから眠れたのかというとそれはべつ。
熟睡するという経験をそのころは忘れていた。
だからきちんと眠っておかなければということも。
手術は 顕微鏡手術
だそうだ。
若手の T先生
がやると言っていた。でも10時間ずっと一人で??
勿論 N先生
もずっといっしょにいた。
たぶん M先生
も。
(前日、 T先生
が 「
あとから M先生
も来てくれるでしょう 」
と言ってた。)
私にはなにもわからない。
夫と母が、
「 手術がおわってからすぐに N先生と T先生 から説明を受けた 」
と言っていた。
そのことを私が聞いたのもずっと後からなので何が何だか私にはわからない。
”取れるだけできるだけ取りました。新しい機械を、使ったので、
そのぶん時間を短縮できて、負担が軽くなりましたでしょう・・・ ”
とか、、、
N先生は教授で、M先生は助教授
なんかこれだけで、すごそうで、こわそう。
だけどぜんぜ~ん。すごいけど、こわくない。優しい。
当日朝8時30分、手術室に入る準備完了!
夫と母が来る。けれどエレベーター前まででおわかれ。
T先生
が病室まで迎えにきてくれて、エレベーターに看護婦さんたちと
一緒に乗り込み私とおしゃべり。
朝コンビニで、おにぎりを2個買って食べたとか・・・
私、「先生、あそこのコンビ二わたし知ってる、、でも手術時間かかるのに、ふたつで足りるの? 」
とかなんとか言ってるうちに、手術室到着。
T先生 「着替えてくるからね」( 白衣から手術着に )
私は名前を確認後、あっというまもなく意識がなくなった・・・・・・・
ICU
で私に声をかけて先生が ニコッ
としたのを覚えている。
その次は病棟だった。
「こんなに暗くちゃだめだよ、光いれよう。」
と言って先生がカーテンをさっと開けたのを覚えている。
それから ICUにて、私は超わがままに看護婦さんを困らせ、
「こんなところにいるのは嫌だ!」と言い、
いろいろな機械をくっつけて、チューブだらけのまんま、病棟に移されてきたのだった。
でもこれには言い訳になる覚えがある。(これは、ハッキリ。)
のどが渇いてしかたなく、意識が戻った時にうったえると、看護婦さんが氷を口に含ませてくれるのはいいのだけど、ほんの少ししか口が開かないのに氷を砕いて含ませてくれなくて、こりゃ地獄だー!と感じたわけで。
注意 : 患者に氷を与えるときは砕いてあげましょう。
ICU
にいた時のこと、おかあさん自分で息をしてなかったみたいだった。
機械が、 すーはー、すーはー、ピコ、ピコ、ピコ、ピコ、って、、、
りょうくん(弟)なんて一度来ただけで、
怖いっ
て、もう入れなかったよ、、、、、と、ずっと後から聞いた娘の話。
幾日目か、つながっている一つの機械を止めて、
T先生、
私の足の付け根のところからの、管を慎重に抜き、
またいつかのように、私に見せる。
「ほら、これ心臓まで入ってたんだよ 」
私、 「ふーん、へーぇ、、、先生、今日なんようび? 」
先生、 「日曜日だよ 」
私、 「じゃ、おやすみじゃないの? 」
先生、 「うん、これで午後は帰れそう 」
私、 「・・・・・・・・・・・・・」