角!!角!!曲がり角!!?

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2.弥生時代から続く唐納豆時代



記録によると、この「シ」という納豆は、秦の時代には既に調味糧として中国人の食卓に上がっていたようです。「シ」は糸引き納豆ではなく、麹菌を加えて発酵させたものになるので、同じ納豆でもネバネバしない納豆になります。麹菌を使った日本の納豆には、現在でも「浜納豆」や「大徳寺納豆」などがありますが、これらの元になったのが「唐納豆」、つまりは「シ」になるので、卑弥呼が食べたのと同じ納豆と言えば、麹菌を使った塩唐納豆ということになります。

奈良時代に入ると、「シ」は盛んに作られ、平城京の都でも市販されていたようです。このことは、平城京遺跡から出土した木簡という荷札に「シ」について記載されたものがあり、文面を解読した結果明らかになりました。

「シ」は古代から中世にかけて盛んに作られましたが、その製法はさまざまで、家によって作り方が異なりました。また手間と時間のかかるものであったため、寺で製造されたものが、俗家で製造されたものより、味も質も勝っているケースが多かったようです。僧侶達は、夏になると「シ」を仕込み、正月になると檀家への贈答品にしていました。納豆という名前は、このように寺の納所(台所)で作られたことに由来するといわれており、僧侶が作った唐の納豆(シ)だから「唐納豆」とか「寺納豆」などと呼ばれるようになったそうです。




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