影男の屋根裏部屋

影男の屋根裏部屋

アメリカン・サイコ

アメリカン・サイコ(期間限定) ※再プレス ◆20%OFF!
原作は過激な内容で、本国アメリカでは発禁となった、いわくつきの作品です。

邦訳されたものは一応読みましたが、言葉遊びやブラックユーモア的な表現は面白いと思いましたが、
内容といえば支離滅裂で、読み物としての完成度は低いと思います。
で、映画版ですが、主人公のベイトマン役を、ブラッド・ピットやエドワード・ノートンらが熱望していたらしいのですが、
諸事情により断念した、みたいな話を聞いた記憶がありますが真実の程は定かではありません。
結局主人公、パトリック・ベイトマンを演じるのは、クリスチャン・ベールです。

タイトルに「サイコ」と冠しているのでお分かりと思いますが、
ヒッチコックの名作「サイコ」のオマージュ的な要素も盛り込まれています。(とは言え、ベイツ≒ベイトマン程度ですが)

こちらの舞台は80年代の物とカネにまみれて頽廃したアメリカ。
原作もそうですが、朝の身支度からブランド品の名前を延々と羅列していく様は、活字でみれば退屈で鬱陶しいだけですが、
映像で表現されると妙な説得力があります。

猟奇殺人のシーンは胸糞が悪くなるものの、残酷な描写が本来の目的ではないと思われます。
CEOの癖に仕事をしている様子がまったくないベイトマン。
本人を目の前にして本人と気付かず悪口をいいまくるベイトマンの同僚・弁護士等々。
ここに登場する人物の多くが全く他人を意識しておらず、病んだアメリカ上流社会を過剰にデフォルメして揶揄しています。

特にお気に入りのシーンは、ベイトマンら同僚数人で、新しい名刺の自慢をしあっているところです。
見せびらかすつもりが逆に自分よりいい名刺を見せ付けられて(見た目はほとんど変わりません)、
心の中で唸りつつ冷や汗をかいているベイトマンがお茶目で好きです。
あと精神錯乱状態のベイトマンが、クレジットカード代りに野良猫をキャッシュディスペンサーに通そうとしているところ。
通りすがりのオバハンに騒がれて撃ち殺すところもすてきです。

前後は未確認ですが、ベイトマンことクリスチャン・ベールは、サミュエル・ジャクソンの「シャフト」
でも似たような役どころで出演しています。

在りし日の少年時代を見たい方は、スピルバーグ監督の「太陽の帝国」をどうぞ。
おっと近作では「バットマン・ビギンズ」のバットマン役が決定していますね。
私的には、クリスチャン・ベールのキャスティングは正解だったと思っています。
どう贔屓目に見ても一般受けするような作品ではないですが、スタイリッシュな映像と、
登場人物のキ○ガイぶりがいい味を出していると思うのですがいかがでしょうか?


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