蒼き詩人の世界

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あめつちの歌 ~能登の仙人へ~


匠の技も 里に置き 木々に向かいて 今日過ごす
この世に何の 悲しみが あろうか君よ 神の加護
恵みに生きし 君と我 うつせみの 化衣脱ぐを
この世では 死と言う事を 知りしとぞ 何ぞ悲しき 
冬の窓 眼下に広がる 雪景色 眺むる我は
雲上の 仙人の如し 下界には 未練はなしと
思いなば 逝くな逝くなと 人の言う 夜更けに目覚め
我が脈 ひととき途絶え 召さるるか 安堵覚える
我が脈 また途絶えしは 召さるるか 我笑う
雲の上 下界を見下ろし 今上る 脈途絶えしに
我上る 薪の火は 揺れ誘い 意識遠のく  
執着はなく我 幽世にて 師に仕えるぞ いざ肉身
霊身を離れん 悲しみは なく歓喜に むせぶわが身は
朝なりて 命まだあり この世に生きあり 
霊界に 想いを馳せし 我ここに あり溜め息す
何時かみもとに 行かんかな との想いをば 胸に置き
あめつちに生く 我ここにあり

反歌

我が友よ な泣きそ泣きそ あめつちに 
 肉身に執着 無きと思わば


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