アフリカ人の楽しみ
『タンガニーカ・ザンジバル連合共和国』という。
沿うタンザニアは実は二つの国から成り立っているのだ。
『タンガニーカ』とは、スワヒリ語の『Unganika：集まる』という言葉が変化してできたもので。
『たくさんの部族が集まった国』を意味しているのだそうだ。
そして、それは大陸側を表す。
一方、『ザンジバル』。これはザンジバル島と言う小さな島があり。
そこは大陸側のタンガニーカとは、文化が非常に異なる。
ザンジバルは、アラブ圏なのだ。
↑
船より眺めたザンジバルの町の景観。
スワヒリ語発祥の地であるこのザンジバルは。
非常に複雑な歴史がある。
１８世紀初頭まで続いていた奴隷貿易。
タンガニーカの奥地からつれてこられた奴隷が、最後に売られる場所がこのザンジバルだったのだ。
そうザンジバルは、奴隷貿易で栄えた国（？）。今でもそのスレイブマーケット跡は存在する。
↑
アラブ文化圏を思わせる、独特な装飾のドア。ザンジバルでしか見られません。
ブラックアフリカにとって忌まわしい過去を背負っているところなんだ。
そんな忌まわしい歴史を持つザンジバルだけれども。
現在は、リゾート地として賑わっている。
大陸の奥地に住んでいた、俺にとっても休暇を過ごすならばこのザンジバル。
奴隷貿易で栄えた土地は、現代ではパラダイスとして栄えているのだ。
日本からは非常に遠いので、あまりメジャーではないかもしれないけれど、
ここにいるとね。
本当にバカになってしまうのではないかと言うくらい、本当のパラダイスなんですよ（笑）
すっごくいいところなんだけれども。
俺は大陸側に住んでいてよかったなぁとつくづく思った。
だってね、こんなところで暮らしちゃったら。
もう二度と日本にも戻れないよ（笑）
↑
インド洋とコバルトブルーの空。この世の天国とはまさにここのこと。
そんなパラダイス、ザンジバル。
一度は行ってみる価値ありです。
皆さんも行って。
バカになりましょう（笑）
タンザニアの首都から船でほんのちょこっと(約20分)行った所に、ボンゴヨ島と呼ばれる無人島がある。
この無人島は、リゾートアイランドとして、隠れた人気の島なのだ。
しかしながら、そこはタンザニア。
決してリゾートアイランドとは名乗ってはいるものの。
何の設備もありゃしない。
朝、その無人島へ、船で連れて行ってもらい。
夕方約束した時間に迎えに来てもらうというだけのもの。
だから、ごはんから飲み物から全部用意して行かなきゃいけないのだ。
↑
写真は無人島から見た、ダルエスサラームの近郊。工場のように見えるのは、タンザニアで唯一の火力発電所です。
更に、そこはタンザニア。
夕方何時に迎えに来いと約束しても。
決して時間通りに来る事はない。
だってみんな時計持ってないんだもん。
大体の感覚さ。
それよりも。
実はダルエスサラーム近郊の海は。
よく海賊が出没しちゃったりしていたのだ。
ヨット遊びをしていた欧米人が、身包みはがされて海に捨てられちゃったなんて事は結構あった。
だから、とっても綺麗な無人島リゾートも。
実は結構サバイバルだったりするのだ。
そんな感じのアフリカでのリゾート。
ライフラインがいまだあまり整備されていないアフリカ。
そこには、ゲームセンターもなければ、ボーリング場だって存在しない。
映画館だって首都にしかないのだ。
地方に行くと映画館はないけれど、お金持ちの人がテレビデオを持っていて、そこでジェネレーターを回しながら、ビデオ上映会をしたりなんかしている。
というわけで、あまり娯楽というものが発達していないのだ。
そんなわけで、タンザニア人は田舎へ行けば行くほど、人が都会の毒に染まっていない。
そんなところで、ビデオ上映会なんかやっちゃったりすると。
彼らにとって映画とは全てノンフィクションの出来事で。
自分らの知らない現実の世界を見せてくれているんだと信じてしまうのだ（笑）
俺がタンザニアに在住中。
いつもいつも、しきりに『日本へ連れて行け』コールに悩まされたもんだった。
彼らの感覚だと、日本はちょっとケニアの近くにあると勘違いしているようだったのだ。
そこでは、もうTOYOTAやNISSANなどがたくさんぴかぴかで走っていて、地面の中を列車が走っていると思っていたようだ(笑)
だからもうみんなひと目見たくて、見たくて、うるさいったらありゃしない。
という事で、日本からとあるビデオを送ってもらい、そして彼らに上映する事にした。
そのビデオ名は『ゴジラ』、そして『怪獣大決戦』（大笑）
ビデオを見る前に、説明。
『これから見るビデオはね、日本の事が上映されるからね、行きたい人はよく見といてね♪』
始まる前は、もう大賑わい♪
俺こそは日本へ行くぞーー！！おーーっ！！てな感じでもう大盛り上がりだ(笑)
もうね、みんな日本に行く気満々なのだ（笑）
そして上映・・・。
上映中に俺の解説。
『日本てさぁ、とってもいい国なんだけださぁ、時たまこいつら出てきて、暴れまくっちゃうんだよ、参っちゃうよ、そのたんびにたくさん死んじゃうしさ』
画面では、ゴジラが東京タワーを壊しています（笑）
逃げまどう日本人たち・・・。
場内、し～ん・・・・
上映後、もう誰一人として、日本へ行きたいという人がいなくなりました（笑）
そのくらい、ピュアなのだタンザニア人てば。
そんなピュアな方々の普段の娯楽はというと・・・。
↑
ドミノ倒し（爆）
しかもいい年こいたおっちゃんたちが、集まって熱中していました。
平和な国だね、タンザニアって。
© Rakuten Group, Inc.
