かめさんの百名山日記

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TSANYO @ Re:幌尻岳(2052m 北海道)(日本百名山100座目)(08/04) お久しぶり! 日本百名山完全踏破!! …
名無しのツーリングライダー@ Re:羅臼岳(北海道 1661m) (日本百名山第97座目)(08/28) えーと、場外から失礼します。 大きな画像…
2017.07.02
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今日2017年6月30日は、日本百名山第82座目となる越後駒ヶ岳(2003m)にクライムオン。
あいにくの天候、でも何度でも登ってみたい。そんな衝動にかられる素晴らしい山でした。



雨が降ったり止んだりの国道17号を埼玉から南魚沼市を経由、6月にようやく冬季閉鎖解除された国道352号線(別名樹海ライン)を走り登山口となる枝折(しおり)峠、標高1065mに午前1時30分に到着。30台ほど駐車できる駐車場は、先行で小屋泊されていた方の1台のみ。今回は、天気が悪くご来光も望めないので、ナイトでの出発は諦め、寝酒にワインを一杯飲んで仮眠。
時折、雨が車のボディを叩き付けて起こされ、うつらうつら。午前4時45分に起床、相変わらず弱い雨が降り周囲はガスっています。手早く朝食と着替え、午前5時30分に登山ポストに登山届けを投函して出発です。





最初からレインウェアを着て登る事に、気分は超ローテンション。最初の目標地点は、明神峠。コースタイムは40分。途中、いきなり残雪に木道が塞がれ、えっ、もう残雪かぁ?先が思いやられるとブチブチ独り言を言いながら残雪を乗り越えます。



5分ほどで銀の道との分岐点ともなっている枝折大明神さまの祠に午前6時3分に到着。安全登山を祈願して、次の目標である道行山(1298m)に向かいます。





標高差は、約100mぐらいの登りです。汗ばんで来てレインウェアがうっとおしくなって来ました。樹林帯で眺望もありません。午前6時8分明神峠に到着。降っていた雨も止み、目を東に向けると遥か先に目指す越後駒ヶ岳がドーン、左手には日本ニ百名山の中ノ岳(2085m)がどっしりとした姿を見せてくれています。話に聞いていたもののナイトで無いので、目標の越後駒ヶ岳が目視できる事で、その遠さも然る事、頂上部がガスっていて、荒れている予感。やはりテンションが上がりません。







次の目標は、小倉山(1378m)です。ここも標高差100mぐらいですが、大小のコル、ピークの繰り返し。時折、残雪が登山道を消し去り、このところの雨の為かトレースも無く、ザラメと氷結した残雪を慎重に通過します。そんな雪解けの水が登山道をぬかるみ状態にして歩きにくいのです。
途中の残雪に埋もれた湿原の木に目をやるとツララが!? この季節にツララか?と思って近くによるとゼリー状のカエルの卵である事がわかりました。これも豪雪地帯である湿原で生き抜く為の知恵なのでしょうか、ポタリポタリと、このゼリーごと下の湿地に落ちて孵化、オタマジャクシになるのでしょう。今年初めて蝉のヒグラシも姿を見せてくれました。冬、春、そして夏が同居している不思議な自然を楽しむ事が出来ました。





登山道は、イワウチワやコケモモなど次々に違う高山植物が癒してくれます。特に、エンレイソウは、これまでに見た事がなく、ようやく出会う事が出来ました。別名ユウレイタケと呼ばれていますが、そっと触ってみると想像しているより硬い、しっかりした花でした。



途中で昨晩駒ノ小屋に宿泊され下山されて来られた登山者の方に出会いました。「天気も悪いから今から登るんじゃ大変だ~」の言葉に、「ともかく頂上を踏めれば良いですから」と挨拶。先を急ぎます。





午前8時53分に小倉山に到着。ここまで来れば、次の目標は、前駒(1763m)を経て駒ノ小屋です。標高差は約300mですが、ガスガスで眺望はありません。時折、雨風が強くなり、加えて周囲の残雪がどんどん増えてきて、果たして登り切れるか?との一抹の不安が。前駒を超えると夏道は残雪の飲み込まれていて、行く手を完全に塞がれました。よく周囲を観察すると、うっすらと赤ペンキで別ルートが確認できました。かなりの急登の岩場をよじ登ります。以前は、鎖が設置されていたようですが、今は錆びついたアンカーだけが残っています。このアンカーを手掛かり最後は小笹をかき分け駒ノ小屋に午前10時13分に到着です。









幸いにも雨も上がり風も無風。時折、日差しも出て来て、天が味方をしてくれてる感じです。人気の無い静まり返った小屋で10分ほど休憩しました。




さて頂上アタックです。標高差は100m程度です。途中は夏道で、このまま頂上を目指せるのかと思っていたのですが、頂上直下で、雪渓にまたもやゆく手を阻まれました。ガスが時折晴れると、マーカの竹が一本だけ雪面に突き刺さっていて、方向だけは定める事が出来ました。稜線まで這い上がれば、そこを右に進めば頂上まで100mほどである事は地図上で確認していましたので、ともかく稜線まで直登です。最後の20m程が急峻で軽アイゼン出すか迷いましたが、キックステップで足場を3点確保でなんとか稜線部に登りヤレヤレです。稜線部にも一本のマーカの竹が突き刺さっていました。稜線部は、ガスに加えて風がけっこう強く吹いていて、ガスが晴れたと思うとあっと言う間に真っ白けを繰り返しています。予定通りコースを右に取り5分ほど、ガスが晴れると、何やら笹藪の向こうに道標らしきものを発見。頂上の標である事を確認するも笹薮が行く手を塞いでいますが、そのまま藪漕ぎして頂上を目指します。途中で足元に目をやると、なんとマムシが這っているではありませんか!スパッツの上にレインも着込んでいる為、噛まれる不安も無いので、そのまま刺激しないようにやり過ごし、午前11時に無事に登頂です。






 誰もいない頂上には、猿田彦大神像が祀られていました。あのマムシは猿田彦大神様の化身かもしれません。頂上は、時折、ガスが晴れると、正面には、残雪のコントラストが素晴らしい八海山がドーンと望めます。360度の眺望は、息を飲む美しさがあり、82座の百名山の中で、大好きな頂上の1つに数える事が出来ると思いました。ずっと頂上に居たいと言う思いも、いつ天気が崩れるかわからないので、記念撮影して下山開始です。あの稜線からの雪渓は、シリセードで下ります。約15分で駒ノ小屋まで下山。時間に余裕があるので、無人の小屋に入ってみると、清潔かつ綺麗に整備意されており、小屋泊嫌いの僕でも、次回は宿泊させてもらおうかと思いました。カップラーメンを作り、腹ごしらえ。





午前11時45分に再び、下山を開始です。幸運にも雨は上がり、時折、薄日も射し、ようやくレインウェアも脱ぐ事が出来ました。登る時には目視出来なかった周囲の山々も、残雪とのコントラストが素晴らしいものでした。30分ほど下山したところで、ご夫婦の方が小屋泊で登って来られたので、少々談笑。天気も悪いので、今日、頂上アタックした方が良いのでは?とアドバイスして下山を急ぎます。小倉山までは、残雪が下りの方が危険なので、より気を付けて下山しますが、やっぱり、すってんころりん、右の大腿部を強打、痛みを堪えて下山を続けます。小倉山から道行山までは、こんなにアップダウンあったけ?というぐらい登りよりも下りが長く感じます。止んでいた雨もまた降り始めましたが、明神峠まで下山。枝折大明神さまに無事下山をお礼をして、駐車場まで最後のひと頑張りです。











午後3時30分無事に、雨降りしきる枝折峠駐車場に下山しました。車は、下山時にお会いしたご夫妻の車のみ。おそらく週末も天気が悪そうなので、このタイミングで登って良かったと感無量です。

今日の温泉は、この国道352号線樹海ラインをさらに60km走った桧枝岐村の「燧の湯」と決めていました。対向して来る車はほとんどありませんが、ヘアピンの連続で、走りやすい道とは言えません。途中、昨年登ったケ岳の駐車場にも駐車している車はゼロでした。午後5時30分に「燧の湯」に到着、硫黄泉にまったり浸かって疲れを取る事が出来ました。南会津の「番屋」の道の駅で車中泊、82座目無事登頂の余韻に浸りながら一人お祝いのビールとワインで乾杯、また登りたい山の一つと心に刻み、あっと言う間に爆睡していました。











【出会った花たち】 








































【コースタイム】(※コースタイムは休憩含む)
枝折峠 ⇒ 明神峠 ⇒ 道行山 ⇒ 小倉山 ⇒ 前駒 ⇒ 駒ノ小屋 ⇒ 越後駒ケ岳 (ピストン)
・登り:5時間30分
・下り:4時間15分

【歩行沿面距離】14.4km
【平均速度】1.4km/h
【最高速度】4.6km/h





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Last updated  2017.07.02 19:06:19
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