かめさんの百名山日記

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TSANYO @ Re:幌尻岳(2052m 北海道)(日本百名山100座目)(08/04) お久しぶり! 日本百名山完全踏破!! …
名無しのツーリングライダー@ Re:羅臼岳(北海道 1661m) (日本百名山第97座目)(08/28) えーと、場外から失礼します。 大きな画像…
2017.09.10
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今日8月26日27日、日本百名山第84座目として北アルプス鷲羽岳(2924m)と日本二百名山第??座目の三俣蓮華岳(2841m)にソロテンパクでアタックしてきました。


          【鷲羽岳】

今回は新穂高温泉からのアプローチを選びましたが、新穂高温泉に通ずる国道471号線は、先日の豪雨で土砂崩れと落石の危険があると夜間午後8時30分~午前5時まで夜間通行止めとの高山の山トモの事前情報があり、8月25日午後6時過ぎに通行止め区間を無事通過、小雨模様の中、午後7時前に、いつもの深山荘横の登山者専用駐車場に到着です。駐車場はここ1週間天気が不安定だった為か、ハイシーズンにもかかわらず、駐車率は70%程度でした。


    【夜間通行止め区間】     【新穂高温泉 登山者専用無料駐車場】

とりあえず夕食のカツ丼とビールで、明日からの登頂の成功を祈って腹ごしらえ、早々に仮眠に入ったものの車のボディを叩く雨音でうつらうつら。午前0時過ぎに起床、まだ小雨が降り続いており、またもや雨男炸裂とテンションは超低く、のたのたと出発準備です。
小雨模様の中、午前1時過ぎに駐車場を出発、新穂高登山指導センターで登山届を投函、左俣林道から最初の目標である笠新道登山口をめざします。幸運な事に雨も止み、予定通りのコースタイムで到着。この登山口にある水場で給水です。




       【左俣林道 ゲート】

ここから先は未知の世界。次の目標はわさび小屋です。約10分ほどで静まり返った小屋に午前2時47分に到着、パンを頬張り小休止です。


        【わさび平小屋】

午前3時14分、いよいよ本格的な登山道となる小池新道分岐点に到着です。この登山道に入った途端に雨風が強まりガレ場の登山道は、登山道か沢なのか、まったく区別がつかないような状況。


     【小池新道入口】

秩父沢出合、チボ岩、シシウドケ原まで、夏場はいくつかの沢に木製の橋が架けられていますが、水位はその橋を洗うぐらいで、凄まじい水流と轟音に、流されたたら命無いなぁと、あの2年前の11月の常念岳の一ノ沢で流されたトラウマで、ついつい慎重になります。標高が2000m超えたシシウドケ原では、寒冷前線が通過した為か、気温も急速に低下し、汗冷えと風雨で体が冷やされて、身震いする寒さに、低体温症になるとヤバイなぁと思いながら、ともかく鏡平小屋まで頑張ろうと先を急ぎますが、かなりの急登が標高差300m続き、なかなか到着しません。


      【秩父沢】              【沢が濁流に】


       【チボ岩】            【ガレ場が続く】


  【普段は枯渇している沢が激流に】       【イタドリケ原】


【標高2000m超えて雪渓が見えてきた】      【シシウドケ原】


   【鏡平まで500m地点】      【鏡平小屋まで、あと5分】

ようやく標高2300mの鏡平池に午前6時50分に到着です。ガスってはいるものの雨も上がり槍ヶ岳や周囲の山々も望めるようになりました。鏡平池から5分ほどの鏡平小屋でずぶ濡れの衣類を着替え用と小屋で、少し着替えをさせて欲しいと頼んだところ、「今日、宿泊されますか?そうでなければ小屋をご利用頂くことはできません。」と冷たい返事。仕方がなく小屋の前のベンチで、他の宿泊ツアー登山者が出発準備している中、あまりの寒さに、恥ずかしいなんて言ってられず一目をかまわず着替え。ようやくホット一息。


          【鏡平池】


         【鏡平山荘】


       【樅沢岳方面を望む】


         【槍ヶ岳を望む】

天気も急速に回復しつつあり、見上げると槍ケ岳や穂高連峰、弓折岳、樅沢岳、左俣岳などぐるりと見渡せます。竹弓折乗越に到着した午前8時30分には、時折、日が射しはじめました。


          【槍ヶ岳】


       【弓折乗超から槍を望む】


     【大好きな槍とツーショット】


      【弓折岳分岐点】

双六小屋までは稜線歩きとなり、以前に登った槍ヶ岳とその頂へ連なる尾根を追いながら思い返していました。双六小屋までは、目視はできるので近いようですが、なかなか着きません。午前9時45分に双六小屋に到着。天気が悪かった為か、テント場で露営している人はゼロ。後から聞くところによれば、このテン場は、天気が崩れると凄まじい風が吹」」き抜けるとの事で、テン泊するなら二俣山荘が良いとの事でした。

     【笠ヶ岳を望む】                 【花見平】


        【双六への稜線部】           【双六小屋と鷲羽岳を望む】


     【鷲羽岳と奥に水晶岳を望む】


       【双六小屋とテン場】


          【双六小屋】

双六小屋で、トイレと給水を済ませて、三俣蓮華岳を目指します。今回、テン泊装備なので、双六岳はパスして、中道を選択しました。


     【稜線・中道・巻道分岐点】


    【中道分岐から鷲羽岳を望む】              【中道登山道】


       【中道から稜線部を望む】


       【双六小屋取水地1】             【双六小屋取水地2】

三俣蓮華岳への稜線部は幾度か上り返しがありますが、その稜線部の風の強い事と言ったら、重装備の体ですら振られる程です。でも先日登った黒部五郎などの周囲の山々をぐるりと見渡せる素晴らしい眺望です。


     【鷲羽岳が近くなって来た】


  【振り返ると登って来た稜線の向こうに槍♪】


      【広々した稜線部は草原】


   【中道・稜線ルート分岐点】              【三俣蓮華岳を望む】


      【三俣蓮華岳を望む1】


    【三俣蓮華岳とツーショット】


       【稜線部からの眺望1】


       【稜線部からの眺望2】


      【稜線部からの眺望3】


       【野口五郎岳を望む】


     【稜線部から鷲羽岳を望む】


  【稜線部から巻道を望む(下山で利用)】


      【稜線部から槍ケ岳を望む】

富山県、岐阜県、長野県の県境で日本ニ百名山の三俣蓮華岳の頂上(2841m)に12時45分に登頂です。この頂上から鷲羽岳の鷲の羽ばたきを思わせる山姿が素晴らしく身震いするぐらいの感動です。視線を落とすとテン泊予定の三俣山荘が豆粒のように見えます。

       【三俣蓮華頂上直下】


     【三俣蓮華頂上(2841m)】


    【鷲羽岳と三俣山荘】         【三俣蓮華三角点】


        【鷲羽岳を望む】              【三俣山荘を望む】


       【三俣峠】              【三俣山荘とテン場】

新穂高温泉を出発して実に13時間、三俣山荘に午後2時前に到着。休憩もそこそこに、鷲羽岳が一望できるテン場を確保、30分ほどで設営完了です。ビールでも飲んで、ゆっくりしたいところですが、時間も押している為、そのままアタックザックを担ぎ、鷲羽岳に取り付きます。


    【鷲羽岳稜線部】        【鷲羽岳稜線部から槍ケ岳を望む】

ガレ場を九十九折りに登りますが、もう山体がデカ過ぎて、なかなか頂上が近づきません。午後4時過ぎに誰一人いない鷲羽岳頂上(2924m)に登頂成功です。西側には槍の穂先が天を突き、眼下には鷲羽池が周囲の山々を映し出しています。東側には、次の目標の百名山である黒々した水晶岳が望めます。この素晴らしい眺望に、このロングを登って来れた自分に、思わず涙が出てくる感動を覚えました。


     【鷲羽岳頂上(2924m)】


    【鷲羽岳頂上より槍ヶ岳を望む】


   【鷲羽岳頂上から黒部五郎岳を望む】


   【踏めなかった水晶岳(2978m)】         【鷲羽岳三角点】


 【鷲羽岳頂上標と槍ヶ岳を望む】         【鷲羽池1】



         【鷲羽池2】


      【降りてみたかった鷲羽池】

もう日が暮れかかっている中、日本百名山第85座目となる水晶岳にアタックするか迷いました。このまま疲れた体で、約2時間をかけて突っ込むのは危険と判断、止む無く山荘に戻る事を決断しました。


【鷲羽岳のガレ場から三俣山荘を望む】      【黒部川源流点】

午後5時30分に山荘に下山、すかさずビール850円で購入、サラミをツマミに至極の一杯。日が暮れると寒いのなんのって、山はもう冬の装いです。トイレは山荘の中にありますが、ストーブが焚かれていて、その暖かささに、小屋泊の登山者の皆さんが羨ましく感じられました。寒さに震えながらテントに戻り、夕飯は、ちゃんぽん麵鍋で体を温めました。

  【待ちに待った至極の一杯】       【ちゃんぽん鍋とサラミ】

明日のアプローチを夕飯を食べながら検討です。明朝、午前2時に出発し黒部源流点経由で水晶の頂を踏み、テン場を午前9時に撤収すれば、なんとか午後8時までに新穂高駐車場に下山できるかと考えました。しかし、もし午後8時までに間に合わないと、現在県道が夜間落石通行止め(午後8時30分〜午前5時)に足止めされ月曜日に会社に出社できない危険があります。かと言って慌てて下山して、途中で怪我でもしてはいけないと、泣く泣く水晶岳アタックは諦めて、まったりと下山する事にしました。

翌朝は午前4時に起床、鷲羽岳のシルエットを見ながら朝食にビーフシチューとパン、コーヒで夜明けを待ちました。テント撤収後、午前5時過ぎに長い下山の一日の始まりです。


   【ビーフシチュー朝食】         【テン場撤収完了】





  【テン場から鷲羽岳を望む】            【夜明けの槍ヶ岳】


       【鷲羽岳とご来光】

日が昇るにつれて、優しい日差しは、灼熱化、ジリジリした暑さに変わってきました。帰りは三俣蓮華山頂を経由しない巻き道を利用してショートカット。双六小屋に午前7時30分過ぎに到着し、給水と行動食を頬張り、トイレを借りて更に下山を続けます。


        【三俣蓮華岳1】


       【三俣蓮華岳2】               【三俣蓮華岳3】


     【三俣蓮華稜線ルートを望む1】


     【三俣蓮華稜線ルートを望む2】



   【巻道ルートから鷲羽岳方面を望む】        【眼下に双六小屋を望む】


     【双六小屋】                【双六小屋テン場】


    【笠ヶ岳方面稜線部】         【眼下に鏡平山荘】


      【樅沢岳方面の稜線部】

午前10時過ぎに、鏡平池に到着です。池に映る逆さ槍が素晴らしく天気に感謝です。逆さ槍が写せる絶景ポイントを居合わせた登山者の方に教えてもらい、ベストショットが撮影できました。


        【鏡平池と槍ヶ岳】


      【槍ヶ岳と逆さ槍ヶ岳】

いつまでの眺めていたい衝動を抑えて、下山を続けます。膝への負担も大きく痛みを押しながら、ようやくわさび平小屋に、午後1時過ぎに到着、ツアー登山者でごった返しており、トイレ休憩のみでスルー、笠新道登山口で遅い昼食のカップラーメンを食べて一息。最後の林道歩きは、自分でも信じられない快調さで40分で新穂高温泉登山指導センタ-に無事下山、下山届けを提出して、午後3時10分、無事に新穂高温泉駐車場に下山しました。


    【小池新道入口に下山】            【左俣林道ゲート】


     【無事に新穂高温泉に下山】


2日間の歩行沿面距離は38km。累計高度は3000m超えでした。1泊のテンパク距離、累計高度差としては最長となりましたが、一方でテンパク装備での自己の行動限界を見た気がしました。今回、諦めた水晶岳、近いうちに登ってやる!!と決意を新たに、埼玉への帰路につきました。因みに、国道の夜間通行止めは、すでに解除されているとの事です。


 【国道の片側通行深夜通行止め箇所】

【出会った花たち】

























【コースタイム】
【1日目】
新穂高温泉(01:15)・・・笠新道登山口(02:21)[休憩 5分]・・・わさび平小屋(02:48)[休憩 10分]・・・小池新道登山口(03:20)[休憩 5分]・・・秩父沢出合(04:42)[休憩 5分]・・・シシウドが原(06:09)[休憩 5分]・・・鏡平山荘(07:20)[休憩 15分]・・・弓折乗越(08:41)[休憩 15分]・・・双六小屋(10:02)[休憩 10分]・・・三俣蓮華岳(12:35)[休憩 15分]・・・三俣山荘(13:34)[休憩 60分]・・・鷲羽岳(16:02)[休憩 20分]・・・三俣山荘(17:17)

【2日目】
三俣山荘(05:00)・・・双六小屋(07:28)[休憩 20分]・・・弓折乗越(08:59)[休憩 5分]・・・鏡平山荘(09:48)[休憩 15分]・・・シシウドが原(10:47)[休憩 5分]・・・秩父沢出合(11:47)[休憩 5分]・・・小池新道登山口(12:36)[休憩 5分]・・・わさび平小屋(13:03)[休憩 10分]・・・笠新道登山口(13:29)[休憩 30分]・・・新穂高温泉(14:48)

【歩行データ】(休憩含む)
・沿面距離 38km
・累計高度(+)3012m
・累計高度(-)3001m
・平均速度 1.0km
・最高速度 5.9km





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Last updated  2017.09.10 16:36:30
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