ブログ05

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天命界の親神様との対面場面



 天命界の親神様との対面場面について書かれています。私はこの、「天命界の親神様との対面」を「個性成就」であると思っています。

浄霊と霊とのたたかい 大霊界15 隈本確 著 弘文出版刊 よりの引用

ー引用開始ー
 大いなるかな天命界
 こうしてわたしの父は天命界入りを果たした
 一九八七年(昭和六十二年)五月、わたしの父が亡くなった。八十一歳であった。しかし、生前、真実の霊界を信じず、実在の神を信じず、わが想いのままの心の生活を送った父は、霊界入り後、まっしぐらに地獄界へ落ちこんでいった。父は文字通り、地獄の恐怖の苦しみを味わい、のたうちまわっていたのである(父の霊界での模様については、『大霊界14霊障と地獄への道』106ぺージに記載)。
 わたしは、その地獄でのたうち苦しむ父の霊を救済し、そして、天命超神霊世界入りをさせるために、供養を行い、導きもしてきた。
 かくて、一九九三年五月現在、父はわたしの胸中にあって、すべての霊界の修行を終えている。
 一九九三年五月のはじめ、わたしはわが家の神棚に灯をともし、両手で九字を組み、深い深い神霊意識体に自らはいっていった。
 なお一層の神霊能力の向上をめざすわたしは、己の神霊意識体に侵入するいかなる波動をもとらえんと、さらに自己の神霊意識体を深めつつあったのであるが、そこに、わずかなわずかな神霊が発する波動が徐々に伝わってくるのが感じられたのであった。
 わたしの神霊意識体に波動をなげかけてくる神霊とは、いかなる存在なるや、そう思って、わたしはその神霊に対して想いを集中した。集中、すなわち、わたしに対して波動をなげかけている神霊を、ぐいぐい、ぐいぐい、わたしの神霊意識体によびよせたのである。
 すると、はっきりしてきた。それは、わたしの父の神霊体であった。わたしは、すぐさま神霊語で問いかけた。
「いかなる趣や? 父の神霊よ」
 父の神霊からは、すみやかに答えが返ってきた。
「すでにご承知のごとく、よろしくおねがい申しあげます」
「わかりました」
 わたしの神霊意識体は、すべてを諒とした。
 霊界でのすべての修行を終えた神霊がめざす究極の目標は、天地創造の神、素の神(以後は、たんに素の神と略称する)のあられる天命超神霊世界への里帰りである。父の神霊もまた、このことをこそねがっていたのである。
 その父の神霊の意を即座に察知したわたしは、すぐさま、わたしの精神意識体のもうひとつの意志でもって、わが初代守護神・聖天恩祖主本尊大神、二代目守護神・聖地恩祖主本尊大神に、父の神霊の意を思念として送った。
 このわたしの思念に対して、聖天恩祖主本尊大神、聖地恩祖主本尊大神は、即座に諒とする意志の想いを、わたしの神霊意識体に返してこられた。
 すでに超神霊世界である天命界入りを果たしてあられる、二体の守護神の許可がくだったのである。
 そこでわたしは、わたしの精神意識体にあって、わたしの返答やいかにと待ちの想いをもつ父の神霊に対して、即座に答えたのである。
「よろしいでしょう。霊界にある神霊のすべてが志す世界、それは光の、喜びの、永遠の世界、天命超神霊世界である。父、あなたの想い、かなえましょう。あなたの最高の、永遠の目的である天命超神霊世界入りを果たす、そのためには、わたしのあり様にしたがってください」
 このわたしの答えに、父の神霊は喜びの想いをその神霊体いっぱいにみなぎらせて、深々と頭をたれるのであった。
 わたしは、さっそく父の神霊の想いをかなえるための仕事にはいっていった。
「父の霊よ、あなたはすでに天命超神霊世界へはいるための資格を有されている。しかし、なお一層容易に『火の壁』を突破することができるよう、これから、大霊界の中心にあられる素の神より発せられる陰の霊流(エネルギー)をひきましょう。わたしが陰の霊流をひいて、わたしとあなたの神体を包みます。
 なぜそのようなことをするかというと、『火の壁』を突破するにあたって、人間界からもちこしてきたあらゆる想念を消減させなければならないからです。素の神が発せられる陰の霊流は、いかなる地獄の狂霊、悪霊の悪想念、憎悪想念、恨みの想念であっても、また、その他のどのような想念であっても即座に消減させることのできる、浄化を目的とした霊流です。この霊流でもって、われとあなたの神体とを包み、『火の壁』を通過いたします。いざ、わが胸中に」
 わたしは、想念語で父の神霊にこのようにいうと、すでに、わたしの胸中の神霊意識体にあった父であるが、さらに、よりしっかりとその神霊体をよびよせたのである。
 そしてわたしは、即座に、素の神が発せられる陰の霊流を、どんどん、どんどん、わたしと父の神霊体とに浴びせかけ、わたしと父の神霊体とを陰の霊流でスッポリと包みこんでしまったのである。
 その瞬間、父の神霊体いわく、
「あ、急に意識がうすれるようだ。眠いような、心地よい感じがいたしてきました」
「はい、瞬時の辛抱です。では……」
 わたしは、己が身と父の神霊体とを陰の霊流で包み、「火の壁」を突破し、天命界入りを果たすための飛翔を開始した。
 わたしは、自己の神霊意識体に想いを結集した。いく! と、強く、強く、念じたのである。
 つぎに、いま、飛翔している! と、強く、強く、心の想いのエネルギーを発動したのである。
 光速の何万倍ともはかり知れぬ神霊速で飛翔するわたしの耳もとには、わずかなブーンという音がするのみ。その間、わずか数秒たらず。わたしと父の神霊体とは、天空に横たわる白銀色の雲をつきぬけるようにして、即座に天命超神霊世界入りを果たしたのであった。

 ついになし得た素の神との対面
 超神霊世界入りを果たしたわたしは、心の力でもってすぐに陰の霊流を解消した。それと同時に、父の神霊体の意識もすっきりとなったようである。
 そのとき突然、わたしとともに立ちならぶ父の神霊体が、「オーツ」というような大声を発した。目の前には、いままさに地上界からはなれんとするがごとき、見あげるばかりの、巨大な、巨大な、赤味をおびた黄金色の太陽のごときものが出現している。
 この中天まで広がる、まるい、巨大な太陽のような存在から、父の神霊体は、フワーツとくる得もいわれぬ波動を感じたのである。
 あまりの驚きのために父の神霊体いわく、
「なんでしょう? なんでしょう? この巨大なる、巨大なる、天の果てまで届かんばかりの太陽のごとき存在は。あまりにも巨大なる、この太陽のごとき存在に、われは恐怖を覚えます」
「父、神霊体よ。なにも恐怖を覚えることなし。この巨大なる太陽のごとくに見える存在は、天地創造の神、素の神の正体である」
 このわたしのことばに、驚悟し、思わずうちふるえる父の神霊体。
「ああ、ああ、これが大霊界、大宇宙界、人類、動物、植物……、万物の源の神であられるところの素の神にあらせられるのですか」
「いや、これは素の神の正体である」
「正体とはいかに? われ、正体こそが真の本体と認識しますが」
「いや、ちがう。正体のそのもと、源に実体あり。現在、われらがのぞみしは、この素の神の実体にあらず。正体である。超神霊世界の神々におかれては、このように、実体のほかに己のさまざまなあり様をあらわす正体を無限に有することができるのである。驚くなかれ、父の神霊体よ」
 わたしは、天命界入りを果たして呆然とたたずむ父の神霊体に、このような説明をしていたが、そのわたしのはるか右手のほうに、小さく、小さく、キラリと光る光体があることをさきほどから知っていた。
 と、この小さな小さな光体は、アッという間もなく、わたしの右ななめ前方にその姿をあらわした。
 父の神霊体は、つぎつぎにおこる不思議なあり様に呆然としていたが、さらに、不思議なことがおこった。わたしたちの目前に迫ったその小さな小さな光体が、突然、グーンと大きく大きくなって、わたしたちの身長の十倍もあろうかと思われる巨大な、黄金色に輝く神霊体に変化したのである。
 仰ぎ見るほどの巨大な巨大な黄金色の神霊体の出現に、父の神霊体は、なお一層の驚きを隠しきれない様子である。
 すぐさま、この巨大なる黄金色の神霊体いわく、
「天命界をいとも易く突破し得たそなた方、神霊。天命界入りのすべての具を有するものなり。して、天命界入りを果たし得た神霊は、まずは大霊界創始の神、素の神にこそ、対面を。なぜならば、それが天命界入りしたすべての神霊の目的であれば。いざ、われが案内せん」
 と。
 そして、この巨大な黄金色の神霊体はわたしたちの前に立ち、眼前でこうこうと霊流を放つ素の神の正体に向かって、神霊速で飛翔をはじめた。素の神より発せられる霊流にのって、すなわち逆行して飛翔をはじめたのである。
 わたしも、すぐさま、父の神霊体に命じた。
「父よ、心で決めなさい。あの正体の足下までいくと強く念じなさい。そして、心の中で強く、自分は、どんどん、どんどん、あの巨大なる太陽の足下までいっている、という想いを強くもちなさい」
 父の神霊体にそのように命じたわたしは、自分もまた、そのような想いを同時にもった。父の神霊体は、わたしのことばをすぐに理解したので、わたしたちはともに案内の神霊体のあとを追い、飛翔をつづけたのであった。
 その距離、いかほどであろうか。地球から太陽までの距離の何億倍とあるやもしれぬ。
 ところが、案内役の神霊体とわたしたちとが、どんどん、どんどん、飛翔をつづけるほどに、素の神の正体は、逆にどんどん遠ざかっていくのである。そして、遠ざかれば遠ざかるほど、この巨大なる光体は、どんどん、どんどん、小さくなっていく。どんどん、どんどん、下がりながら、どんどん、どんどん、小さくなっていく……。
 小さくなっていくと同時に、赤味をおびた黄金色の光体は、徐々に徐々にその光の調子を変えて、しだいしだいに白色へ白色へと変化していくのであった。
 案内の神霊とわたしたち二体は、なおもどんどん飛翔をつづけていくうちに、白色へと変化しつつある光体は、さらに後方に、どんどん、どんどん、下がりはじめ、それと同時に、ますますその白さをまして、やがて、まばゆいばかりの白銀色に、キラキラ、キラキラ、キラキラ……と輝きはじめた。
 わたしたちは、さらにさらに飛翔をつづけて、この天命界でもずっと上界にやってきたと思われたころ、何千キロ、何億キロとも知れぬほどに長い白銀の雲が、横たわるようにたなびいているのを認めた。と、その白銀の雲の上に、巨大な透明なガラスの神殿があらわれはじめた。その神殿の巨大なことといったら……、高さは何百キロ、何千キロと知れぬほど、横幅にいたっては何千キロ、何万キロと知れぬほどなのだ。
 巨大なる光体から、どんどん、どんどん、小さくなり、キラキラ、キラキラ、光りはじめたこの光体は、実は、この巨大なる雲の上の神殿の塔の中央からその光を発していたのである。
 わたしは、胸中にしっかりと想った。これこそ、素の神の実体。素の神は、このように大霊界の中心にあって、宇宙物質界、また、人間、動物、植物、あらゆる生命体、物質……すなわち、あまねく大霊界とその中にある存在とに対して、それらを維持するための霊流を数千億年にわたり、絶え間なく放射しつづけておられるのである。
 わたしと父の神霊体はなお飛翔をつづけて、ようやくにして素の神の実体がおわす巨大なる神殿の足もとに立ちいり、燦然と輝きながら霊流を放射しつづけられる素の神の実体を、万感胸にあふるる想いで見つづけていた。
 ふと周囲を見ると、キラキラ、キラキラ、輝く白銀色、黄金色の幾体もの神霊体が、この大霊界の上方の大神殿をとりまくかのように、大きな大きな輪になって、燦然と光を放ちながら、畏敬の念と愛と慈しみの想いとをこめて、これを見守っているのだった。
 そのとたん、父の神霊は、ひざを折り、ガバツと地にひれ伏した。両手と、そして頭とをしっかりと地につけた父の神霊体からは、やがて、おし殺したような鳴咽の想いが発せられてきた。その無音の嗚咽は、しだいしだいに高まっていったが、ついに、父の神霊体は感極まったのであろう。高声を発し、号泣しはじめたのである。
 思えば、長い長い道のりであった。はじめに、素の神は大霊界をおつくりになり、宇宙界をおつくりになった。その後、いまから一千万年前、地球上に霊長類を誕生させられ、この霊長類に心、精神世界を与えられ、さらに、その精神世界を住みかとする霊、魂の種子をおまきになられた。以後、一千万年、素の神がおまきになられた魂の種子の遺伝子は脈々として父の神霊体にまで受け継がれていつた。そうして、父の神霊体はいまここに、ようやく、わが魂、神霊体の生みの親たる素の神のもとへと帰りつくことができたのである。
 人間の魂にとって永遠の念願である、超神霊世界への里帰りを果たし、そして、創造主である生みの親に対面することのできた父の神霊体の感激はいかばかりであろうか、.父の想いの波動のすべてが、わたしの神霊意識体にひしひしと感じられた。
 このとき、天地四方あまねく霊流を放射されている素の神の光体から、あたかも人間界のサーチライトのようにひときわ明るい霊流が、キラリ、キラリと二度ほど、わたしと父の神霊体のうえに浴びせられた。
 この素の神の放射された二度にわたる特別な霊流を、わたしの神霊意識体は即座にとらえることができた。
「永遠の生命を得たるわが子よ。うれしく思う」
 素の神は、このような想いをわたしの神霊意識体にはっきりと投影されたのである。
 父の神霊体は、いつまでもいつまでも、感動にその神体をうちふるわせていた。
ー引用終わりー


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