『Japanese Poem-かな短歌-』

『Japanese Poem-かな短歌-』

2003年度の短歌

10月(2002)



あさのかぜ さっとはいって コーヒーの
へやいっぱいに かおりがみちて

  *朝、コーヒー入れて窓を開けた時の気持ちの良い気分!

あめあがり ちいさきにわの かたすみで
むしのこえする ゆうやけのまち

  *秋の夕暮れは昔からよく詠われています。やはりそこには
独特の自然の美しさが際立っているのではと思います。

よるにいり らいうとなりて ちちむすめ
かさをよせあい いえじへ いそぐ

    *昨夜は突然の雨、大きな雷鳴、自然の怒りを思わせます。こんなときはむしろ素直な気持ちに戻れるかな。

くもひとつ ないあきびより まどろみて
にわのこかげで いねむりをする

    *気温といい、湿度といい、そよ風といい、まったく非のうちどころの無い快々晴。いねむり、スースー。

らちされし ひとたちはいま かえりきて
とものむかえに なみだあふれる

    *横田めぐみさんたちも含まれていたらどんなによかっただろう。

なにげなく あれがこいだと わかるとき
てにとどかない とおくへいけり

    *遠くから見ればあこがれかも、いつもいっしょにいれば気がつかないかも。

しらしらと あかるくなりて にしのそら
あめあがりのあさ すずめとびたつ       2002・10・21

    *一昼夜降り続いた雨がやっとあがりました。少しやる気がおきたかな。

あきびより きいろいたんぽぽ ゆれている 
ビルのたにまの ちいさなあきち        2002・10・23

    *ビルばかりのなかで不況のおかげで草の生えた小さな空間。

ゆっくりと おおぞらたかく ひこうきの
スカイブルーに そまりてきえた 2002・10・24

    *風もなく,太陽の日差しが暖かい快適な天気、まるで飛行機はオモチャのようだった。

にしのかた かわりゆくくも あきのかぜ
2わのカラすが ビルにまいおり        2002・10・25

    *突然カラスが現れたので、驚いた。・・・・・・・・・・。

こうえんの ブランコゆれて あきかぜの
ほおにつめたい にちようびのあさ       2002・10・27

    *うららかな秋日和、しかしもう冬支度を始めなければ・・・。

にしかぜが つめたいあさの そらもよう
ゆきぐもつれて しぐれもつれて        2002・10・29

    *暮れを思わせる車のエンジンの音、吐く息、一気に冬の気配。

11月

民家>


はいいろの そらからこごえで よびかける
げんきでいろよと あまだれのおと       2002・11・1

    *昨日から、ずっと雨が降っています。秋雨前線かな。

くもまより ひょっこりかおだす おひさまの
あかるいひざし まぶしくひかる        2002・11・2

    *久しぶりで見るような気分の太陽、その輝きはまぶしい。

くびすくめ せなかをまるめ にしかぜを
うけてひなたを えらびてあるく        2002・11・4

    *日一日と寒さが肌に感じるようになりました。

たんぽぽに さむいですねと よびかけた
かぜにふかれて おじぎをかえす        2002・11・8

    *秋のたんぽぽはどこまでも、つよいなあ。

まちのはし としょかんできて おやこずれ
はなさくごとく つどいあいたり        2002・11・10

    *みんなに知れわたったのか、たくさん人が集まってきた。

すいへいに はねをひろげて とぶわしの
つめたきかぜに するどいまなざし       2002・11・15

    *鳥の王様の風格十分。美しさに堪能しました。

こうえんの いちょうのきぎも いろづきて
グランドはかぜに おちばまいいる       2002・11・18

    *秋も後半に入り、時折、ゆきぐもが空をおおう。

たてよこに はりめぐりたる でんせんの
おくにあおぞら くもながれゆく        2002・11・19

    *大きな高気圧がはりだして穏やかな秋日和。

かれおちば どうろのはしに あつまれり
いちょうなみきは いまさかりなり       2002・11・21

    *黄色くなった銀杏の葉の並木道は都会の秋かな?

きのうまでの きびしいさむさ おさまりて
ひらひらにわに おちばまいおつ        2002・11・25

    *台風25号の影響か、いまどき梅雨のような気配、暖かい。

ひさしぶりの あおいそら しろいくもかな?
かげんのつきが ぽっかりうかぶ        2002・11・26

    *朝方真っ青に広がる空の南を向くと所々に白い雲,下弦の月。

12月

赤い家


         いつもより あたたかしわすに いりたりて
         あめがしとしと ふりつづくよる       2002・12・4

          *やはり,師走は寒い方が緊張感があっていいかも。

         にしびさす へやはしずかに くれにけり
         ただなんとなく こねことあそぶ       2002・12・5

          *夕暮れはなんとなく寂しいかな。

         ポツポツと よいからつづく あめはなお
         そらははいいろ ふりやまぬあさ       2002・12・9

          *関東地方は大雪とのこと、微妙な緯度の違い。

         やっとこさ きびしいさむさに みをちぢめ
         かじかんだてを ポケットにいれる      2002・12・10

          *自然の厳しさを肌で感じる。

         きのうからの かぜもすっかり やみていま
         ポカポカひざし にわにあたりぬ       2002・12・12

          *寒さが一段と厳しくなって、時々当たる日差しが暖かい。

         おおののうみ よわのあらしの さりてなお
         しらなみたてて すなはまへよす       2002・12・17

          *知多半島、大野の海。はるか彼方に、鈴鹿山脈を望む。

         めをはなした すきつかのまに いなくなり
         ねこをさがすに あわてふためく       2002・12・21

          *まだミルクだけの子猫、ドア開けといたからあ・・・

         はなみずが とまらないひは マスクして
         へやあたたかくして はやくやすもう     2002・12・28

          *風邪がうつったのかなあ、睡眠不足かなあ。

1月(2003)



         としをこし なおびねつあり うとうとと
         ひとりテレビみている ねしょうがつ   2003・1・1

           *なんとなく、からだがういている。少し熱がある。

         はつはるの ろめんをしずかに はしりゆく
         くるままばらに こさめふるよる     2003・1・3

           *街は休息している。街路樹は雨に濡れて。

         ははのいて いつものはなし するうちに
         ゆめよりさめて なみだつたいぬ     2003・1・5

           *失ってはじめて存在の大きさを知るのかな。

         ゆうべより ふるゆきつもり いちめんの
         しろいせかいに グッとのびする     2003・1・6

           *今季初の大雪、気持ちがグッと引き締まる。

         あかくもゆ ひはしずみたり にしぞらは
         うすむらさきに なりてくれゆく     2003・1・12

           *陽が沈んだあと、ゆっくりと色が変わってゆく。

         すきとおる いきものひそむ みなそこは
         きびしきいわば ひとよせつけぬ     2003・1・18

           *生きることは、常に危険がともなうものなのか。

         きたかぜを うけてつどえる カモメらは
         とかいのうんがに はねをやすめる    2003・1・22

           *都会にも鳥がやすらぐ所があるとは。

         たかいねつ ゆううつなりし ひがつづく
         このままあのよへ ゆくもかなしき    2003・1・29

           *久しぶりにインフルエンザにかかってしまった。

2月


         こうさてん くるまのまどに ひがさして
         まぶしきたいよう めをほそめみゆ     2003・2・4

          *午前中曇っていたが、午後からパッと晴れ間が。

         きのめだす えだのまあおぞら まっさおに
         こうえんのはるは ひそかにきたり     2003・2・9

          *寒さの中にも子供たちの顔はとても明るい。

         ストーブも いらないくらいに あたたかい
         こさめもようの うすぐらきあさ      2003・2・11

          *気持ちがわるいぐらいに急に暖かくなった。


         よくはれた ひざしあたたか ぽかぽかと
         あさのコーヒー さわやかにのむ      2003・2・13

          *朝冷え込んだわりに日差しがとても暖かい。

         こうえんの ねこひだまりに てをそろえ
         こえかぼそげに おねだりをする      2003・2・15

          *公園にいる野良猫は人に慣れているらしい。

         かれくさの あいだよりいづ くさのはの
         ちをはうように はえむらがりぬ      2003・2・18

          *空き地の雑草はどこまでも強く、謙虚に生きている。

         あたたかき ひのあとすぐに さむさきて
         みなみのそらへ くもながれゆく      2003・2・21

          *三寒四温というか、昨日、今日と、とても寒かった。

         こうえんの うめのつぼみも ほころんで
         ねこやなぎのきも はなをつけたり     2003・2・23

          *梅のつぼみはいっぱい。ねこやなぎは、2つ3つの花。

         さんさんと ひがさすあきちの くさのつゆ
         ひとさめごとの あたたかさかな      2003・2・25

          *まだ寒い。しかし太陽の日差しが強くなった。

         ストーブを けしてがいしゅつ のこされし
         こねこざぶとんの うえでまるまる     2003・2・27

          *ねこはよく暖かいところを知っている。

         いすにざす われのひざむね よじのぼり
         ほおにペロペロ くちにペロペロ      2003・2・27

          *ボクとっても寂しかったよ-ん。

         いなかから つくしがでたよと でんわあり
         こころいつしか とおくへとべり      2003・2・28

          *田舎に住む姉からの電話。

         にわのきに いつものとりが やってきた
         にわはばたきて チチとさえずる      2003・2・28

          *去年の鳥がやってきた。





3月


         あいにくの あめふりやまぬ つくしとり
         あすはどうかな まどをながめる       2003・3・1

          *久しぶりに一日中雨が降る。

         あぜみちの はししげりたる くさのまに
         つつましやかに つくしむれいる       2003・3・2

          *土筆は清楚な花のようだ。

         あさのまち はしるくるまの ヒタヒタと
         こころなしかも スピードあげて       2003・3・5

          *今日は時々曇ったがとてもよい陽気であった。

         しとしとと あめふりてへや しずまれり
         ゆりいすのうえ ねこまるくなり       2003・3・6

          *寒さはもうなくなった。穏やかな空気が・・・。

         あたたかき ひざしやわらか きのうまでの
         つよきかぜさり くもひとつなし       2003・3・10

          *昨日は台風並の風が吹いて春一番を感じさせた。

         すきとおる ようなあおぞら ひろがりて
         おおきくのびす りょうて ひろげて     2003・3・11

          *風は冷たいが太陽の日差しがあたたかい。

         さむぞらの なかしりあいの いえがかじ
         どうしたろうか くるまいすのこ       2003・3・13

          *2日前、近くであった火事。知り合いの家であった。

         みじかいひ たのしいかたらい おもいだす
         いつもこころの すみにしまえり       2003・3・14

          *ネットの友達もなくすと寂しいですね。

         こうえんの べんちにかけて べんとうあける
         ハトスズメカラス みなあつまりね      2003・3・17

          *あまりたくさんの鳥が集まるとちょっと怖いね。

         つくしとり あおぞらいっぱい せにうけて
         たんぼのあぜに むらがりてあり       2003・3・19

          *今の時期、ちょっと穂が開いてきた。

         はじまった またせんそうが ちゅうとうで
         まだまだへいわ とおいゆめかも       2003・3・20

          *犠牲がないよう避難が賢明。

         おひがんに ははのおはかに おまいりす
         こよみのごとく あたたかきひに       2003・3・21

          *水仙の花を供えてきた。

         おひがんが きてあたたかく みちばたに
         なもしらぬはな しろくさきいる       2003・3・24

          *とてもしとやかに咲いていた。

         きのうから あめふりつづき けさもあめ
         いつやむのやら あすやむのやら       2003・3・25

          *戦争もなかなか終わらないかなあ。

         こうえんの きぎのあしもと しげるくさ
         ちいさきはなを つけてむらがる       2003・3・26

          *本当に5mmほどの白い花が慎ましく咲いていた。

         おひがんが すぎてあたたか さくらさく
         ゆったりはなみも たのしくあるらん     2003・3・26

         つんできた ののはなをねこ たべており
         はなのかみちて あさをむかえる       2003・3・27

         ももいろの はなをつけさく うめのはな
         コップにさして たなうえにおく       2003・3・28

         こうえんの くさむらのなか タンポポの
         ちをはうように よりそいてさく       2003・3・29

    4月


  4・1  ぶらんこに のりてゆらゆら そらをみる みあげてとおく すぎしひおもう

    2  さくやから あめふりてなお けさもあめ はたけのやさい みどりこくみゆ

    3  あめあがり こうえんのひろば はなびらの じめんにぺたりと つきてちりたり

    4  ながくやみ となりのひとは はなのさく ころにしずかに あのよへたちぬ

    5  くるしくば たのしいことを すればいい こころをいやす たのしいことを

    6  どこまでも つづくさくらの なみきみち はれたあおぞら えをみるがごと

    7  まちなかの はたけにむれる れんげそう うすむらさきの はなをつけいる

    8  あめがふり いっきにはなも ちりそうな かぜつよくふき へやにこもりぬ

    9  まんかいの はなもすっかり ちりかけし ながくふるあめ つよくふくかぜ

   10  ひのあたる こうえんのひろば ひとびとの ゲートボールで にぎやかなこえ

   11  やおやさんの おじさんのあと おうように おくさんもまた あのよへいけり

   12  モーニング コーヒーのんで あめあがりの あさこくどうを はしるどようび

   13  こうえんの ぶらんこのした みずたまり くもながれゆく うすぐもりのあさ

   14  さわがしい ちほうせんきょも きのうまで きょういちだんと あたたかくなり

   15  こうえんの みどりこいきぎ うすぐらき えだはよりおつ しずくをてにうけ

   16  はれあがる あおぞらまぶしく まどをあけ はしるくるまに かぜをむかえる

   17  はれあがる あおぞらのむこう ちちのかお おもいうかべり きょうはめいにち

   18  ちちははの はかにはなそなう かえりみち わすれなぐさの かたわらにさく

   19  どんよりと くもったそらより ポツポツと あたたかきあめ いそぎてかえる

   20  あめのふる しずかなへやの ときおりに オートバイのおと くうきをやぶる

   21  みなみかぜ ふきてあまぐも ちらばりて まぶしきひかり さしてきたりぬ

   22  はれあがる あおぞらのした きそがわの すきとおるみず きしべによせて

   23  ひにひにと あおきたまねぎ ピンとのび つゆひかりいる きりさめのあさ

   24  ぶんりたい きみどりのはも きらきらと しろピンクあかと つつじのはなさく

   25  つゆのよう けさもふりつづく はいいろの そらをあおぎて あめやみをまつ

   26  ひんやりと ふじだなのした ところてん そらはれあがり かわかぜのふく

   27  あおぞらに うすむらさきの ふじのはな かわのかぜふき かおりただよう

   28  こうえんの かだんのかたわら ざっそうの なかにクローバー しろいはなつけ

   29  やきゅうする しょうねんたちの かけごえが グランドをこえ ひびきわたれり

   30  くもながる かせがつめたく はだにしむ ときおりあめの まどをうちおり

 5月


 5・1  ドライブに あさのさむさも どこへやら あつきひざしに まどあけはしる

   2  おだやかな はるのようきに わがねこも にわでゆったり くつろいでいる

   3  ふまれても ふまれてもなお ピッとたち ひをうけてさく たんぽぽのはな

   4  はまべには はれたあおぞら かぞくづれ いろとりどりに かんせいのわく

   5  のんびりと あつきひざしの こどものひ ねこはこかげで ねそべっている

   6  あおあおと はのしげりゆく こうえんの きぎそよかぜに かろやかにゆれ

   7  なにげなく ひとごえひそかな きりさめの まちごみをやく けむりあがれり

   8  はれるかと おもいてほっと するまなく かみなりなりて おおぶりのあめ

   9  びょういんの ちゅうしゃじょうのまんなかに ヘリコプター おりてかんじゃを いそぎはこびゆく

  10  すずしげに えだはがゆれて がいろじゅの みどりあざやか ひかりまぶしく

  11  スーパーの やすうりたまごに ならびいる ワンパック48えん われもならびて

  12  まつなみき くぐりてしずかな むりょうじゅじ かきつばたのはな せいそにさきぬ

  13  ばらのはな いちめんかおりを ただよわせ あさのこうえん しずかにすぎね

  14  ポタポタと あまだれのおと しずかなり テレビみながら うとうととする

  15  はいいろの そらちじょうに おりてきて しゅふのかたらい よくつたわれり

  16  そよかぜに このはちらちら ひんやりと あさのひかりに まぶしきみどり

  17  わがやのねこ 6かげつをへて のそのそと へやのなかを あるきまわりいる

  18  ちゅうしゃじょうの すみくさがはえ むしりてしてい ごみぶくろにいれ あすにそなえる

  19  くもゆきの あやしいてんきに なんとなく きもちもふさいで テレビをみており 

  20  モーニング コーヒー200えん ハムサンド がついてやすい モカがおいしかった

  21  あついほどの ひざしはんそで シャツをきて そらかぜもなく あおくすみたり

  22  おさなごの てからこぼれる パンくずを ハトいそがしく ついばみている

  23  トントンと まどごしにたたく こどもらに ねこはどっかり すわりてうごかず

  24  ゆううつな きぶんをかわへ ながそうと きそがわへゆく ミルクいろのそら

  25  このところ きおんのへんかが おおきくて からだがおもく ゆううつなひび

  26  ゆううつな きぶんもちょっと おさまりて てづくりパソコン うごかしなごむ

  27  つゆあけの ころまでつづく ゆううつな あめおおきころ くもりがちなひび 

  28  うらにわで チュンチュンと こえがする ことしもグミのき あかいみがつく

  29  じてんしゃで かよったみちを おなじよに セーラーふくのこ ペダルこぎゆく

  30  くもゆきの あやしいてんき なんとなく あめふるけはい かぜふくよかん

  31  たいふうが くるかとそらを みあげれば ごごからはれて きもちやすらぐ

      6月


6・1 ふきかえす かぜにこだちも さわがしく なつのひざしを つれてきたりぬ

  2 さわやかな かぜふくはれた あおぞらは たいふうのあと かんじさせざり

  3 やけるよな ひざしがまどに てりつけて はやくもくるま まなつになりぬ

  4 にわのすみ ちをはうように どくだみの はなしとやかに むれをなしおり

  5 はなにみず やりてもすぐに かわくつち やけるよなひに なつをおぼゆる

  6 がいろじゅの かげゆらゆらと ゆれている あつさやわらぐ うすぐもりのそら

  9 なんとなく むしあつきひの うすぐもり こかげでやすめば すずしきかぜふく

  10 なくなりし ものとおもいて すうねんの はるかにすぎて みちをあゆみぬ

  12 きりさめの ふるこうえんの ぶらんこは ただひたすらに ぬれてたちいる

  13 ふるでもなく やむでもなく はいいろの そらはやくれて だだこねている 

  16 ひさしぶりの きょじんはんしん ねっせんに なんどもニュース みておそくなり

  18 しとしとと あさからあめが ふっている へやいっぱいに したぎほしいる

  19 いくものと しにゆくものと たんたんと はなしあいたり おわることなく

  20 ひたすらに まえのみむきて いきてゆく かこのいたみを たいせつにして

  21 きそがわの かわべにこども みずぎきて おやともどもに およぎあそべり

  22 とうさんと やきゅうをする にちようび バットをふって えがおをとばす

  23 あさからの ふりつづくあめ ごごになり にしのそらより あかるくなりて

  25 ぜんせんと ともにいどうす あまぐもは にほんれっとう すっぽりつつむ

  27 あさはれて あつきひざしも ごごまでに くもりていつか あめのふりだす

  29 あさからの まばゆいばかりの ひかりさす ひさかたぶりの はれたいちにち


7月


7/1 ゆうぐれを おもわすような あさのあめ みずしぶきあげ くるますぎゆく

  2 わかれては しのびてたえる よるのやみ あめはしずかに ふりつづきけり

  3 ぬれたみち くるまはしりて くもりたる そらをながめて ゆううつなひび

  7 ひたすらに まえむきいきる くびすじに あせがしたたる つゆぞらのまち

  8 あおいそら ひろがるまちに ぎらぎらと まなつのひざし はだにてりつけ

  10 しょうねんの こころになにが おこったのか あいをかんじる こころなくして

  11 とつぜんの らいうにおどろく つかのまの すずしささっと すぎさりてゆく

  13 としよりの ふうふいっしょに しをえらぶ NHKアーカイブス かなしきしあわせ

  14 はいいろの そらみあぐれば ゆったりと ひこうせんうかび ときをわするる

  16 つゆあけを おもわせるよな まどからの ひかりまぶしき あさまどろみぬ 

  20 うみのひに なつやすみいり こうそくどう いりぐちちかく くるまあふれる

  21 つゆあけが ちかいことをば おもわせる このはにひざし てりつけており

  22 あさからの ひざしがつよく てりつけて うらにわのきに せみのなきおり

  24 きのうとは いってんはんそで はださむし いつやむでもなく ふりつづくあめ

  26 ぎらぎらと あさからあつさ おもわせる まどよりさしこむ ひざしまぶしき

  28 はやくから うるさいほどの なくせみの こえにおこさる うすぐもりのそら

  30 つゆあけの せんげんしたる よくびより あめふりつづく すずしきまなつ

  31 やっとかめ はれたるそらを みあぐれば ぎらぎらたいよう てりつけている

8月


8・1  おとこはね かおではないよ こころだよ ゆめにむかって たたかいいども

     3  にちようび どんぐりひろばで くさむしり ひさかたぶりに はなしがはずむ 

     4  このところ あつさがつづき ねぐるしい あさもはよから せみのなきおり

     5  だいちのこ ひさかたぶりに さいほうそう ようふのえんぎに またむねうたれ

     8  おおがたの たいふうせっきん どことおる きがかりになる そのとおりみち

    10  あらしすぎ ふたたびせみの こえしきり なつのきせつを ほっとしたしむ

    12  ぜんせんの つうかにともない たたくよな あめにおどろき めのさめるあさ

    13  いざよいの つきのあかりに しらくもの てんにたなびき あきかぜぞふく

    15  このところ クーラーつけない ひのありて けさもすずしき こさめのふりて

    18  けんめいの プレーにあせの ふきいでて せっせんせいす へいあんこうこう

    20  なつらしき てんきとなりて せみのなく というまもなく あきかぜぞふく

    21  たいぼくに とまりいるせみ かずしれず ふとみればもう まぼろしのごと

    23  ゆうしょうを してほとばしる あせなみだ ぼこうのために わがしのために

    25  むしあつき よるいつまでも ねむられず おそまきにして まなつのよるを

    26  むしあつき ひのつづくひる とおりあめ よるがきたよに あかりつけゆく

    27  あつきなか ひざしもすこし やわらいで こかげでやすめばこのはゆれいる

    29  あつかった いちにちおわり ゆうやけの ふくかぜはだに やさしくふれて 

    31  しんがっき あすからはじまる まちのなか どこかしずかに ときはすぎたり

9月


9/2 あめのふる まえぶれのよう むしあつい あさがおもしおれる ひるさがり

    4    しんがっき はじまりあつさ まなつなみ よるはすずしき かぜのふきけり

    6    やわらかき ひざしのしたに たたずみて とかいのあさの そらをみあげる

    8    くさはえし こうえんにいる からすたち きぎにとまりて みおろしている

    10   いもばたけ どんよりくもった そらのした とんぼがにひき とびまわりいる

    15   にしのかた うすむらさきに はいいろに しずかにあきの そらはくれゆく

    17   ははのうみ すなのあしあと ちいさきに すぎさりしひび おもいいだしぬ

    21   おひがんに なりてすずしき あきのそら やすみのあさの ふとんこいしき

    25   あきさめが ふりつづくあさ すこしずつ セーターこいしい きせつとなれり

    26   あきばれの そらをながれる しろいくも かぜさわやかに はだをなでゆく

    29   きたかぜに ふかれてながる しろいくも すずかのやまを なでるがごとく

きく紫の短歌(10月)


10/3 うっすらと あせがひたいに にじむごご そらはまっさおに はれあがりいる

      7    あきかぜが つめたくおもう ゆうぐれに ほしがうっすら あらわれいづる

      10   じゅうごやの つきもひがしに ぼんやりと うかびてのぼる しずかなあきのよ

      13   いちねんの つきひがたちて ふりかえる ともだちふえて たのしきひもふえ 

      15   このまから ちらちらひかる たいようの かげえんがわに うつりてまぶし

      16   あさはやく はれあがるそら はださむし くもはゆっくり にしからひがし

      17   ダウンした あとはんげきだ すこしずつ さいごはブーンの さよならホームラン

      18   ゆっくりと さむさがはだに やわらかく ひはしっとりと おちてゆきけり

      20   このまより いってんのくもり なきブルー なにもなきあり あおいキャンバス

      21   ふりだして なかなかやまない あきのあめ すこしさむさも はだにかんじて

      23   しとやかな かわいいしぐさ ものごしに ひかれているわれ いかにあるらん

      28   このはふる にわのこだちの ひえびえと きいろになって ちゃいろになって

      31   あきのひの ひざしをうけて やわらかに いろとりどりの きくあつまれり

きく紫の短歌(11月)



11/3    やねにおつ こさめのおとの こまやかに しっとりくもる あたたかきあさ

   7   あついほどの ひざしになつを おもわせる アイスをたべて クーラーつけたい

   10  ひがくれる じかんもはやい あさからの あめにすもうは ほどよいしげき

   11  きのうから ふつかつづいて あめがふる ごごにあがりて にしぞらあおぐ

   18  にしのそら ゆうやけぐもが うかんでる あきはしずかに くれてゆきたり

   19  しとしとと どうろをぬらす あきさめの そらははいいろ こころもくもる

   22  にわのきぎ はげしくゆれる まどのそと ふとんにもぐりて なかなかでられぬ

   22  としのせを かんじさせるよ まどがらす しろくにごって ゆびでじをかく

   27  くろいくも ひかりにしろく てりはえて にしからひがし うつりゆくあき


きく紫の短歌(12月)


12・1     あたたかき しはすにいりて なんとなく ひがくれゆくに かぜひやひやと

    3    ふとんより でにくいあさの つめたさよ まぶしきひかり うけて いきをす

    5    よこになり まどよりさしこむ ひのひかり そっとてをやり ぬくもりをみる

    7    ほくせいの かぜにながれる ゆきぐもも よわにはつきの いえなみてらす

    10   まっさおに はれあがるそら しろいくも すずかのやまをながれゆきたり

    11   はいいろの そらどうろにも おりてきて アスファルトは つめたくよどみ

    16   はやくから やしろのそうじ しょうがつを むかえるしたく あさやけのそら

    18   しをかくご するほどまでに ゆめをもつ わかきたましい つちかうこころ

    20   おもいがけぬ おおゆきのあさ くるまから ゆきをおとしぬ ゆきをふみふみ

    22   よのなかを ちょっとはなれて たびをする そんなおもいの きょうをすごしぬ

    23   あれほどに はのしげりたる がいろじゅも ほそいえだのま あおぞらひろがる

    25   あたたかい ことばはいつも ひびくらす ひとをつつんで こころあたたむ

    30   はれわたる あおぞらのした のぼりたて むかえるとしの おだやかなるを

    31   くもひとつ ないおおぞらに オリオンの せいざかがやく おおみそかのよ



















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