KAREN

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予防接種


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★★★ こどもの予防接種 ★★★

本日より、不定期ですが子供の予防接種についてお話していきたいと思います。

★★★ ポリオ予防接種 ★★★

ポリオとは、「急性灰白髄炎」俗にいう「小児麻痺」のワクチンのこと。現在は、予防接種の効果もあり国内での自然感染は無いそうです。しかしインド、アフリカなどでは現在でもポリオの流行があるので、これらの地域に日本人が渡航した場合感染する可能性があります。ポリオは人から人への感染で、感染した人の便中に排泄されたウイルスが口から入り喉または腸に感染します。感染したウイルスは平均一週間から二週間腸の中で増殖します。しかしほとんどの場合、症状が出ず、免疫が得られます。症状が出る場合は、ウイルスが血液を介して脳、脊髄・感染して、麻痺を起こす事があります。麻痺の発生率は1000~2000人に一人と言われています。ポリオウイルスが感染すると、100人中5~10人は、風邪のような症状を呈し、発熱がみられ、続いて頭痛、嘔吐があらわれ麻痺を起こします。一部の人には、その麻痺が永久に残ります。呼吸困難で志望することもあります。
みなさんの大切な赤ちゃんを以上の様な状況から守る為にも、ポリオワクチンの接種は必要です。

<ポリオワクチンの接種方法>
ポリオワクチンは飲むタイプのワクチンです。
必ず2回飲みます。
理由はワクチンの中には1型・2型・3型の3つのタイプのポリオワクチンウイルスが混ざっています。飲む事でそれぞれの型に対する免疫が出来ます。しかし、1回飲むだけだと1~2つの型だけに対する免疫しか出来ない事がある為、2回飲む事により1回目に出来なかった型に対する免疫が出来
て予防が可能になります。

<接種間隔>
1回目と2回目の接種の間隔には6週間以上の間隔が必要とされています。

<接種時の条件>
ひどい下痢をしていないこと。
下痢をしているとワクチンの効果が弱まってしまいます。

<接種時の注意>
飲むタイプのワクチンなので、接種時間の前後にはミルクなどは飲ませないようにしましょう。
(吐きやすくなりワクチンの効果がなくなってしまい、ワクチンの接種し直しになってしまう可能性があります)

<ワクチン接種時期>
生後3ヶ月から1歳6ヶ月(誕生日日前日)が最適
予防接種法では生後3ヶ月から7歳6ヶ月(誕生日日前日まで)
例)17年3月31日生まれ→24年9月30日

<接種場所>
各自治体指定の保健センターなど。
ポリオワクチンは集団接種が義務付けられている為、一般の病院(総合病院・個人病院)では接種は出来ません。

以上がポリオワクチンの大まかな内容です。
わからない事などは、お住まいになっている自治体(市町村)の保健センターなどに問い合わせてみてください。(どの予防接種も)
連絡先などは予防接種手帳(地域によって違いあり)に書いてあると思います。



                          ★★★ BCG予防接種 ★★★

BCGとは、「結核」に対する免疫を付ける予防接種です。いわゆるハンコ注射と言われている注射です。BCG予防接種の説明の前に「結核」について説明します。結核とその名のとおり結核菌の感染によって起こる病気です。日本ではかなり患者数は減少した病気ですが、まだ3万人を超える患者が毎年発生しており、大人から子供への感染も少なくありません。また、結核に対する免疫はお母さんからもらう事が出来ません。したがって生まれたばかりの赤ちゃんもかかる心配があります。特に乳幼児は結核に対する抵抗力が弱いので、全身性の結核にかかったり、結核性髄膜炎になることもあります。したがって予防接種が必要になるわけです。

<BCGの接種方法>
BCGは牛型結核菌を弱毒化して作ったワクチンです。
接種方法としては、管針法といってスタンプ式の注射器を上腕の2箇所に押し付けて接種します。

<接種後の注意>
接種したところは、日陰で乾燥させてください。10分程度で乾きます。
接種後10日くらい経つと接種局所に赤いポツポツができ、一部に小さな膿が出来ることがあります。この反応は、接種後1ヶ月頃に最も強くなりますが、その後、カサブタが出来て接種後3ヶ月までにはなおり、小さな傷跡が残る程度です。これは異常反応ではなく、BCGの免疫がついた証拠なので心配はありません。
絆創膏などを貼ったりしないで、清潔に保っておくことをおすすめします。
ただし、3ヶ月過ぎても接種の跡がジクジクじている様なときは医師に相談してください。

<接種による副反応>
接種した方の腋(わき)に下のリンパ節が稀に腫れることがあります。通常は様子をみてかまいませんが、ときにタダレたり大きく腫れたり、化膿して破れて膿が出ることがあります。その場合は医師に相談してください。
また、結核にかかったことがある場合は、接種後10日以内に接種局所の発赤・腫脹・化膿等をきたし、通常2週間から4週間で消炎・瘢痕化する。子の様な症状が見られた場合は、接種を受けた医療機関に受診してください。またこの場合、お子さんに結核を移した可能性のある家族も医療機関に受診するようにしましょう。

<ワクチン接種回数・時期>
公費対象年齢が昨年から変わりましたのでご注意ください。
接種回数は1回
公費対象年齢は生後6ヶ月未満
例)17年3月31日生まれ→9月30日

<接種場所>
個別接種になるので、お近くの予防接種を受け付けている医療機関(内科・小児科など)で受ける事ができます。ほとんどの医療機関で予約が必要。
できれば普段からの掛かりつけの医療機関をお勧めします。



                       ★★★ 三種混合(DPT)予防接種★★★

三種混合とは、ジフテリア・百日咳・破傷風という3つの病気を予防できるワクチンのことを言います。ここでは、まずそれぞれの病気について説明します。

<ジフテリアとは>
ジフテリアとはジフテリア菌という菌によって飛沫感染する病気で、現在では年間1~2名程度の患者発生率ですが、感染しても10%程度の人に症状が出るだけで、残りの人は症状が出ず、保菌者となり、その人を通じて感染することがあります。
感染は主に喉ですが、鼻に感染する事もあります。
症状は高熱・喉の痛み・犬吠様の咳・嘔吐などで、偽膜(ぎまく)と呼ばれる膜ができて窒息死することもある恐ろしい病気です。
発病2~3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺をおこすことがあるので注意が必要です。

<百日咳とは>
百日咳とは百日咳菌という菌によって飛沫感染する病気で、ワクチン接種がはじめってからは、患者数は減少しています。
症状は普通の風邪のような症状からはじまります。続いて咳がひどくなり、顔を真っ赤にして連続的に咳き込むようになります。咳の後に急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出ます。熱は出ません。乳幼児だと咳で呼吸ができず、チアノーゼ(唇とその周辺が青くなる)、けいれんを起こすことがあります。肺炎や脳症など重い合併症をおこす事もあります。乳児では命を落とすこともあります。

<破傷風とは>
破傷風は人から人への感染ではなく、土の中に潜んでいて傷口から人へ感染します。傷口から菌が入り体内で増殖すると、菌の出す毒素によって、口が開かなくなったり、痙攣(けいれん)をおこしたり、死亡することもあります。患者の半数は自分や周りの人では気づかない程度の刺し傷が原因です。日本中のどこでも土中に菌はいるので、感染の機会は常にあります。また、お母さんが免疫を持っていれば出産時に新生児が破傷風にかかるのを防ぐことができます。

ここからはワクチン・接種についての説明です。

<接種回数・時期>
接種の回数は第1期として初回3回(間隔:3~8週間あける)
            追加1回(初回3回接種終了後おおむね1年
                 経過した時期)
公費対象年齢は3ヶ月から7歳6ヶ月未満になります。

第2期として11歳~13歳時に二種混合(ジフテリア・破傷風)を1回接種します。

ただし、第1期の途中で百日咳に罹患(かかった)場合は、その時点でワクチンを二種混合に変更して、初回3回と追加1回を受けるようになる。
また、確実に免疫をつくる為には、決められたとおりに接種することが大切ですが、何かの事情で間隔があいてしまった場合には、市町村と医療機関にご相談下さい。

<接種による副反応>
日本のワクチンは副反応の少ない安全なワクチンになっています。現在の副反応は、注射部位の発赤・腫脹(はれ)・硬結(しこり)などの局所反応が主です。硬結については少しずつ小さくなりますが、数ヶ月残る事もあります。特に過敏な子で肘をこえて上腕全体が腫れる場合もありますが、シップなどでよく冷やしてもらうと軽快します。通常高熱は出ませんが、熱発した場合には接種をした医療機関にご相談下さい。

(備考)飛沫感染とは
    ウイルスや細菌が咳やくしゃみなどで細かい唾液や気道分泌物に包まれて空気中へ飛び出し、
    約1mの範囲で人に感染する事をいう。








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