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良性突発性頭位眩暈症


頭を特定の方に動かすと起こるめまい、それもすぐに治まってくる若年性に多いとい
うめまいに『良性発作性頭位眩暈症』と言う疾患があります。

原因ははっきりとは解明されてないのですが、耳の中の前庭といって、体のバランス
をとるところに一過性に(2から3週間ほど)起こって、頭を急に動かすとふらつく
ような疾患でめまいもほんの数秒くらいで収まります。

1,ある特定の頭位で一過性の回転性目眩が誘発される。

2,そのとき現れる眼振の出現まで数秒、間隔(潜時)をおいて出現

3,目眩頭位を繰り返して行うと(つまり何度も何度もめまいが出てくる
  頭の動きを繰り返す)次第に目眩が消失する。

4,難聴、耳鳴りなどの聞こえ症状を伴わない。

5,予後良好、約2、3週間で治ることがほとんど。

6,その他平衡機能検査では立ち直り検査、偏き検査や温度眼振検査などは正常なこ
とが多くからだ全体のバランスが悪くなってるわけでもない。

7,頸部目眩と区別する。また中枢目眩と鑑別する。

なおストマイ、中耳ないしアブミ骨手術、慢性中耳炎、頭部外傷などの
既往がある人が多いとはいわれていますが起こる誘引ではありません。

ここまでやって鑑別できたらまず、大体数週間で治癒します。

その間特に薬剤投与しなくても、体を動かす時だけ注意すればいい場合が多い
のですが不安な時は心理的なフォローのため目眩の直接の薬の他に、
抗不安薬なども投与されることもあります。

これは内耳の耳石が関係すると言われています。

耳石だけ説明します。

これは前庭という耳の奥、内耳の中の体のバランスをとる組織の中のミクロの石で、
これが転がる(転がるという表現がとれないくらい小さな組織ですが)ことで体の位置、
頭の位置、動きを前庭神経が感じるもの・・というものです。

この耳石の異常(しかも一過性で数週間したら元に戻ります)が
良性発作性頭位目眩症というものです。

今落ち着いてきたことでこのまま様子を見られることでしょう。
生命にも何ら異常がない。しかも自然に
改善する一番たちのいい軽いめまいですから。

良性(つまり悪い疾患でない)発作性(つまり2から3週間くらいは続くし原因は頭
の位置を急にあげたり下げたりすること、だから頭位というのはそういうこと)眩暈
とはめまいのこと。

原因は解らないもの次第に収まってきますし。しかも一定の頭の急激な移行さえしな
ければ(急に立ち上がるとか)ゆっくりと頭を動かすとか、気をつければ大丈夫でしょ
うし。それほど緊張することはないのです。

めまいでも一番軽いめまいに値するものです。
良性発作性頭位性めまいならそのうちに収まりますし、心配ないのです。この
疾患ならストレスとか関係なく誰でも起こるありふれたものです。2,3週間でなお
ります。心理的な緊張も、ありません。

ただそれがストレスになって生活に支障を来す場合は、めまいで支障を来すというより、
めまいの恐怖で支障を来すので、これからまた別の心因性の疾患になりかねません。

この疾患(単なる良性発作性頭位眩暈症)
だけなら朝など急に寝床から立ち上がると目が回り一瞬くらっとするけど日常の生活
にはなんら支障はないし、食事も普通、生活も普通ですから。

めまいの治療はそれでいいとして、また数週間で治ると安心できるような疾患です。

良性発作性頭位目眩症だけなら、めまいの薬と日常の頭を動かす時の注意くらいで
十分なんでそこまで心理的な変化とか日常に困るくらいの心因性反応はあり得ません。

1カ月以上続くようなら頸部めまいや血管循環も考慮して整形外科や脳神経外科で、
調べられることをお勧めします。
めまい 頸性目眩その1(血流障害、首の運動による一過性狭窄)とは鑑別を要


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