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あい5237

あい5237

2007年08月17日
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テーマ: 銀魂(1195)
カテゴリ: カテゴリ未分類

※先日書いたとおりの高銀連載小説です※

シリアス重視の展開です。
女性向表現・BL要素含みます。
以上のものを嫌悪される方は読まない方が寛容かと存じます。
全然OK!むしろ大好きだ☆だという方のみ、↓↓へお進み下さい。
















































「おい。」
「………。」


俺らは出会った。


「聞こえてんだろ?」


この金と欲望のうごめく歌舞伎町で。


「誰も取って食いやしねェ。」
「……。」


誰が予測できたであろうか。


「…出て来いよ。」


鼓動の音はふたつ。ふたつ以上も以下もない。
















embrace















逃げて逃げて。嫌気が差した世界から逃げてきた俺の居場所はこんな暗い薄汚い所しかなかった。


「お前…!?」


気配では猫か何かだろうと思っていたのに。


「…ほんとに…ほんとに痛くしない…?」



ビルの影から出てきたのは銀髪の若い少年だった。
猫だと思ってたのにも関わらず、声をかけてた俺も俺でわけが分からないのだが、こいつはさらにわけの分からない格好をしていた。

足は裸足。身体には衣服を見につけておらず、代わりにシーツのような布をかぶせている。
しかも身体のところどころには打たれたような跡や火の付いたタバコでも押し付けられたような痛々しい傷が数多くあった。



「寒くて腹ペコで、もう歩けないんだ…。」


そして首は締め付けられたような赤い跡。
しかも全身小刻みに震えていて、俺は少し顔をしかめる。




「じゃあ…。」
「…?」


「一緒に来るか?」




理由なんかない。考えたって出てくるもんでもない気がした。
ただ、ほっとけなかった。
何があったかなんて聞くつもりもないし、知る必要もない。
日の光なんて差さないこの場所では言葉さえいらないから。
俺はただ、こいつが欲しいと思ったから連れて行く。
一人が嫌になったんじゃない。哀れんで連れて行くんじゃない。
どうにも離れないんだ。
こいつの目が。俺を捉える強い視線が。



(…ハッ。)



笑える話だ。この俺が何かに囚われる…?
あるわけあるめェ。
全部捨ててきたんだ。いらないと思ったから捨ててきたんだから。



(今更得るものなんて…。)



あるはずもない。




















*****




















とりあえず、俺のマンションに路地裏で見つけたそいつを連れて帰った。
風呂に入れて傷の手当てをして。ほんと、俺らしくないと思いつつも全部手際良くやり遂げた。
そして服は俺の着なくなったYシャツとズボンを貸してやった。


(そういえば腹減ったって言ってたな…。)


そんなことを思い出してキッチンへ急ぐ。
昨日の残りものくらいしかないが、出さないよりはましだろう。



「…ねぇ。」



すると突然、今まで黙っていたそいつが口を開いた。




「今、飯作るから。」
「そうじゃなくて…。」


「何でこんなに良くしてくれるの?」


(どうしてだァ?…んなもん、俺の方が知りたいわ。)



誰か知ってるなら教えてくれや。
俺がこんなに余裕がない理由を。気づけば視界にこいつを入れてしまうワケを。



「お前が、寒いし腹減ったっつったんだろーが。」
「あ。そっか。」



答えに困った俺がそういうと、そいつは腑抜けた声で笑った。





ああ、どうしてだろう。
どうしてこんなにも胸がざわめくのか。
こいつの一つ一つの言動に、俺は喜んだり悲しんだりしてる。


(中2のガキか、俺は。)


なんて突っ込んではみたものの、正直ガキと変わらない自分がいるわけで。
何を期待してるんだか、何を欲しがっているんだか。
やっぱり意味不明な俺の言動と想い。



「ご飯まだぁ?」



無邪気で、いつでも自分のペース。

そんな猫のような奴はいつしか俺の世界の一部、否、中心となっていた。














後書

多分、分かる人には分かっちゃってると思うんですが…
題名の「embrace」はBUMPの曲です。
そして内容もこの曲に基づいて書いてます。
聴いてもらえたら、話の世界観がよく分かるかと…^^
てか、思ったより短めで終わりそうな気配です;
連載とよぶほどの長さはないかもしれません…
それでも精一杯書きますので、続きお楽しみにスマイル






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Last updated  2007年08月17日 18時32分05秒
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