それまでの私
同じ職場の人。
とても優しい人。
男性ばかりの殺伐とした部署で「私語厳禁」の空気が漂っている中、
唯一、話しかけてきて和ませてくれる人。
その人が転勤してきた頃には、私にはつきあっている人がいたから、
全然意識はしてなかったけど、いつの間にか気になる存在になっていた。
次第に仲良くなり、プライベートでもメールをやりとりするようになり、
ときどき、ドライブに連れて行ってくれたりはしたけれど、
その人がどう思っているのかはわからなかった。
はっきりと確かめることもできなかった。
その人はバツイチで、まだ前の奥さんのことをひきずっているみたいで、
まだ、ちゃんとした恋愛をする気もなさそうだった。。。
なんだか「いいお兄さん」
そんな感じになりつつあった。。。
そして、その人が大阪に転勤してしまい、私はますますどうしようか悩んでいた。
かれこれ、３年もの片思い・・・。
その間、他の人をすきになろうと思ったりもしたけど、
結局無理だった。
そんなふうに、うじうじ悩んでいるときに、
結婚したばかりの友達Ｔちゃんが、
「そろそろ、そんな人のことはあきらめて、ちゃんと相手をさがしなよ」
と言い出した。
そして、だんな様のＫさんに
「会社に独身の人いたら、Kazuminに紹介してあげて」
という話をしていた。
私は、正直、そんなことどうでもよかったけど、
「いい人いたら、お願いします～」なんて言っていた。
そしたら、本当に、Ｋさんが会社の後輩を紹介してくれることになっていた。
私は、初対面の人は苦手。
さらに、それが男の人だともっと苦手。
コンパとかも苦手。
男の人を紹介してもらうなんて、一番苦手なこと。
それまでに、紹介してもらったこともあったけど、会話がはずまず
「つまらんやつ」と思われて終わることが多かった。。。
そんな私のことをわかってくれているＴちゃんは、
あまり深く考えなくていいから、とりあえずみんなでご飯食べに行こうと言ってくれた。
なんだか、私より、Ｔちゃん夫婦が乗り気のまま
紹介をされることになっていた。
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