詩心

最悪な日

最悪な日

500円玉を握り締め

僕は今バスの一番後ろの席に座ってる

料金ボードの一点を見つめ

握り締めた以上の金額にならないかと
ヒヤヒヤしてる…

待ち合わせまではあと5分…


なんで携帯充電しとかなかったんだろう

なんで君の番号すら覚えてないんだろう


乗ったバス停の道ばたには僕の車

僕の壊れた車が停まってる


待ち合わせまであと3分…

心落ち着かせて目を横にやる

綺麗な海が広がってた

日の光を全て吸収し

波がそれを砕いては消して…

美しい景色に目を奪われて

壊れた車のことなんて忘れてた


待ち合わせまであと…

…あ…過ぎてる…

時間も降りるはずのバス停も

握り締めていたお金も…

今は後ろに過ぎていた


…待ち合わせを過ぎて5分

お金を貸してくれたばあちゃんにも

バス停じゃない所で降ろしてくれた運転手さんにも

お礼を言って僕は今走ってる


すぐ近くの海の光を浴びながら

君に向かって走ってる

…怒られるだろうな…

…今日はドライブの約束だったもんな…

でも…君に話すことが一つ多くなったから

まぁ…いっか

…いや…良くないな…

そんなことを考えながら

財布を忘れた情けない僕は

これからどんな事が起こるか想像しながら

待ってる君の姿を見つけた…


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