ココ の ブログ

繁華街(3.人間の欲望の場として)

繁華街(3.人間の欲望の場として)

 今時、価格の明瞭なものを高く売りつける理由は、そこに隠された大きな利ザヤがあるからである。地下鉄車両のような高額商品を正規の価格の倍で売った(かつて韓国に売った実例がある)場合、正規の利益の他に様々な目的の金が利ザヤとして生まれる事になる。それをキックバックさせ政治資金として政治家に流すという事は税金の横領である。そういう不正な時代が長く続いた結果、政権が変わった。国民は民主党に期待したのだった。ところが、それを阻もうと、それまでの政権の息の掛かった官僚や検察、マスコミに袋だたきにされて民主党の実力者が表舞台から引き摺り下ろされてしまった。すると今回の参議院選挙に見るように矢張り民主党は大敗してしまった。

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繁華街の夜、人々は蛾のように灯りに群がる(1)。

 参議院で与党は過半数割れをし、以前の与野党の現象と同じネジレ現象になってしまった。自民党や公明党は手を叩いて喜んだ事だろう。勢いを得た野党や旧勢力は次回の衆議院選挙が待ち遠しい筈だ。しかし、考えてみれば国民は何時も期待させられては裏切られる。今回のそもそもの原因がイメージダウン作戦(例えば、小沢代議士を根拠の弱い政治資金規制法違反ということで告発した事など)にあったにせよ、旧勢力や官僚、それにマスコミは自分達の利権にとらわれ、国民の幸せの為と言いながら結果的に国民を馬鹿にして来た事にボクは怒りと悲しみを感じる。「国民の為」とか「国民の幸せの為」と馬鹿の一つ覚えのように繰り返す政治家は信用ならない。

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繁華街の夜、人々は蛾のように灯りに群がる(2)。

 そんな当たり前のことを声を大にして言わねばならないのは異常だ。見えすいた事を言う彼等には、政策や信念が無いのかと疑ってしまう。国民も冷静に観ていて、誰が本当の事を言っているか見極め、一票を投じる筈なのだが、時として一時の情熱やブームに乗せられてしまうことがあるから怖い。かつてのナチスに乗せられたドイツ国民や、大政翼賛会の圧力に屈した戦前の我が国の国民がそうであった。国民は揺れ動くものだ。その結果、行き尽きる処まで行って初めて痛みを知るというのは実にナンセンスである。人間はもっと賢い生き物の筈である。毎日の生活も大事だが、時には大いなる国のあり方を憂え自分の胸に叩きこむ癖をつけておかないと、いざという時にオタオタとしてしまうものだ。

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繁華街の夜、人々は蛾のように灯りに群がる(3)。

 その訓練は決して難しい事ではない。日頃から自分なりに納得した国の在り方を抱き続けるだけの事だ。尤も、それも大事ではあるが、それよりも毎日の生活をエンジョイすることの方がもっと大切だというのが一般的な考えだろう。煩わしい事から逃げて繁華街で遊び呆ける訳にも行かないが、真面目な顔をして正義だ、平和だと叫んでみた処で現実的では無い。理想を言えばキリが無いが、心を遊ばせる余裕も大事だ。繁華街で気分転換をするのも人生をエンジョイする意味で良いだろう。繁華街には非日常的な事が多いから日頃の煩わしい事や不満を忘れて発散させる場としては最適かも知れない。だからこそ人々は誘蛾灯に群がる虫のように繁華街の夜の灯りに群がる。何か魅力があるのだろう。

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繁華街の夜、人々は蛾のように灯りに群がる(4)。

 単純に言えば、人の集まる処には金も集まる。其処へ行けば何か良い事があるのではないかと想うのが人情だ。だから何処の国でも都会に人々が集まる。集まり過ぎて入場制限をし、自国民でもパスポートを持たないと入らせない香港なぞ異常だ。国家体制が違った旧植民地だったから国が安定するまでの暫定手段だろうが、あの国は人口が多すぎる。日本の10倍もの人口が日本の25倍の面積にいるのだから、全体で均せば日本程でもないにしても、一極集中すれば日本の大都会よりも過密になってしまう。一人っ子政策で人口制限までしても尚減らない。自給自足を目指すもののエネルギーが足りない。だから世界中から資源を買いまくっている。このまま行けば何か末恐ろしいものを感じる。

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繁華街の夜、人々は蛾のように灯りに群がる(5)。

 うかうかしていると尖閣諸島のエネルギー資源も全部奪われてしまう勢いだ。そんな国際情勢なのに日本は能天気で何処かの国のポチよろしく、平然としている。それを国民はイライラ・ハラハラしながら見守っている状況だ。見守っているだけなら未だ良い。ノンポリの人々が気分だけで生きている風潮がまん延している。マスコミは国民を馬鹿になるように仕向けているとしか想えないバカ番組ばかり流し、おバカ・タレントを躍らせる。ニュースも偏った編集で、肝心な事は隠してしまう。心ある人は別ルートで仕入れたニュースで世界情勢を知るしかなく、国内で大騒ぎになる頃には、既に大分以前に知っていて警鐘を鳴らしたにもかかわらず無視されて来たものばかりなのだ。(つづく)


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