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家族とは

家族とは

 この数日、家族というものについて改めて考えてみた。きっかけは自分の肉親や親戚との付き合いの頻度が極端に少ない事から、果たして世間ではどういう風な関係が一般的なのかと、ふと疑問に想った事と、その結果とも言えるボクと愚息との日頃の関係が疎遠になっている事にもある。その結果、何か気に入らない事があると親に対する別の形の甘えから暴言を吐いたり、物を壊しては当たり散らして自分の鬱憤を発散させているのだ。それは自分の考えを上手く表現出来ない口下手から来るのもあって、30代の若者らしからぬ子供じみた言動には呆れるしか無いのだが、最近ではそういう家庭が当たり前のようになっているらしく、親子の精神的断絶も当たり前のようになっているという。

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 一般的には赤ん坊が成長するにつれて親子の絆は深まって行くものだが、最近の若い夫婦での子供の虐待が社会問題になっているニュースを知るにつけ、何か今の時代はおかしくなっていると感じるのはボクだけでは無いだろう。実の子を虐待で殺してしまうのは異常だが、そうさせる心的要因が何かある筈で、それが社会性や経済性にあるなら政治が悪いという事になる。が、評論家がそういう風に綺麗事を言ってサラリと解決したようなテレビ番組を観ると腹が立って来て「そういうものじゃ無いだろう」と独りごとを言ってしまう。もっと根源的な家庭的な原因があると想うのである。その夫婦が育った家庭にも、亦その家庭の以前の親の段階での家庭にも何か問題になる要因があったと想うのである。

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 ボクとしては普通と感じている事でも案外それは間違っているのかも知れないと感じる事もある。例えば、ボクなんか中学時代に親父が事業に失敗して一家離散のようになって大学卒業まで母子家庭の生活が続き、卒業後は両親が離婚し母は再婚した事もあってボクは独りで生活をし、結婚し、子供が出来たというプロセスがあるのだが、それが特殊な家庭であったというよりも親の心がボクから離れ、まるで他人のような家族構成になって両親が亡くなる迄続いた事の方が異常だったのだろう。だから親子の絆というものがボクの場合は中学時代で終えてしまっていて、それ以降の肉親との精神的交流も無くギスギスしたものであったから、それに慣れてしまって何でも自分で問題を解決しなければならない生活が常識だった。

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 だから愚息がボクとは180度違う恵まれた家庭に恵まれ、何不自由なく我がままに育ったとしてもボクはそれを半分認めつつ、半分は何と軟弱な性格の子供だろうと厳しく躾けたつもりだったものの、近所に住む義父や義母に甘やかされて育った愚息にとってはボクが目ざわりで憎い存在であったのかも知れない。ところが愚息にとっての祖父母が亡くなってしまうと頼れるのは母親だけとなり、盲愛する妻はボクの教育方針とは異なって何でも愚息の味方的態度を取り、それ以来、愚息はボクとは一線を画して来た気がする。それならそれでボクは構わないのだが、親と言うものは何れ亡くなってこの世から居なくなるものだから頼れるのは自分一人だという事さえ分かっているならと冷静に見つめているだけなのだ。

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 ところが、昨今の社会情勢で就職難の時代になると浮ついていた頃に大企業を単に嫌という理由だけで辞めてしまった愚息は定職を持たず、所謂フリーターで来ていて、変な自己過信からプライドばかりが先立ち、アルバイト先も人間関係で上手く行っていないという。大学院まで行きながら資格試験にも合格せず、何の目標も見いだせない生活では親父の存在が目障りになるというのは、ボクから言わせれば単なる馬鹿でしかない。自分の立っている位置が分かりもせず内弁慶なだけの穀潰しでかないという事だ。「誰のお蔭で生活出来ているのか」と学生時代にボクは母親からよく言われたものだったが、そんな言葉はボクは絶対に吐かない。学生時代は当然親が面倒を観てやるのが親の責任だと想っているからだ。

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 だからと言って、卒業して、会社を1年で辞め、10年もブラブラして親に暴言を吐き、物を潰して自分の鬱憤を晴らすだけではどうしようも無い。見かねて説教した処で聴く耳を持たず、更に逆上するようでは話にもならないのだ。親が亡くなって初めて分かる親の有難さでは遅い。が、こういう人間でも家族である以上、将来は上手く行って欲しいと想わざるを得ない処が血の繋がりという厄介な絆だ。「たら、れば」を言った処で詮無い。ブログでぼやいた処で自分の弁護になってしまう。書くだけ無駄だが、何か妙案が無いかと考えては溜息をつく。「原因はあなたの育った家庭環境にある」と妻は言う。「それじゃ、あんたは、どうなんだ?」と切り返した処で何の解決にもならないのは百も承知である。

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