ココ の ブログ

その後の福島第1原発(3)

その後の福島第1原発(3)



 しかし、アメリカを見れば、州の50と同じかそれ以上の数の民族が混在する連邦国家である事から、日本というアメリカの一つの州程度の広さの国が、必ずしも単一民族であらねばならないという理屈はなく、帰化した他民族が一大勢力となっても不思議はないという考え方も出来る。だから更に国際化が進めば在日外国人に地方参政権を与えても良いと考える地方政府(地方自治体)が今後より一層増えてもおかしくはなく、何れは日本もアメリカやロシアや中国のような多民族国家に成るであろうと想像するのも難く無い。それよりも日本の場合は大方の先祖が黄色人種(モンゴロイド)ばかりで白人や黒人は微小な数しか居ないという現実があり、それは言いかえれば全部が親戚か兄弟姉妹であるとも言えるのである。



福島第1原発(11)
福島第1原発(11)



 尤も、別の見方をすれば「兄弟は他人の始まり」なのだから、そこから対立が始まってもおかしくは無い。人は同じ顔つきをしていてさえもそうなのだから、まして言葉が違い肌の色や顔や体型が僅かでも違えば外人とか他民族という分類をしてしまい勝ちである。先ず家族があって、他人との交流(結婚や縁戚関係)で融和して行き仲間が増え、同族・仲間意識が高まる反面、他人との対立があるのは当然だから、場所も育ち方も違えば、大きくは他民族意識が生まれ、国が違えば尚更、元は同族であっても別の民族という意識も出来てしまう。日本と言うこんな小さな国ですらかつて縄文人と弥生人とが居て、その後は融和が進み同一化して行けば島国だけにそれが単一民族のように見える様になってもおかしくはない。



福島第1原発(12)
福島第1原発(12)



 そうは言いながら人は区別をしながらも自分が一番可愛いから仲間同士で庇いながら一つの村社会を形成して行く。少数であればある程その結束は強くなり、大勢を占める社会に伸して行く為には未だ人々の息の掛からない部位か人の嫌がる職業や新興の職業にしか活路は見いだせない。故に、社会的に区別されている世界や何の保証も無い世界が彼等の活躍する場になって行く。だから芸能界という見掛けは華やかではあるが裏社会は実に汚ないヤクザ組織が彼等の世界という事にもなる。スポーツの世界もそうだ。実力の世界だけに競争は激しく寿命も短いが、其処で成功すれば得る金も社会的地位も名誉も法外なものがある。人々は憧れ、特に若者は本気でその世界にのめり込む。仮に歴史ある世界であっても入り込もうとする。



福島第1原発(13)
福島第1原発(13)



 ところで、戦後、原子力産業が花形のようにもてはやされたのは国の政策もあったが、先ずアメリカによる誘導があった。東西冷戦の構造を作ったアメリカは核の威力で世界を覇権し、核(原材料のプルトニウム)を作る施設(即ち原発)を世界中に広めた。やがて東西冷戦が終わり、多極化の方向に向かい始めると核は不要のものとなり、故に原発も不要のものになった。しかし、不要になってもそれで体制を作り上げたフランスや日本は急には切り替えが出来ず、スリーマイル島やチェルノブイリや福島原発事故が起きてやっと世界は原発の恐怖と手に負えない跡始末に気付き、逃げの態勢に入ろうとする。そこで原子力に代わる再生可能なエネルギーとして自然エネルギーの見直しが始まるのである。



福島第1原発(14)
福島第1原発(14)



 原子力産業の間違ったプロパガンダにより自然エネルギーは原発よりも割高になるという一つの間違った常識が出来上がり世界は長年騙され続けて来た。地球温暖化という間違った思想もそれに拍車を掛けた。CO2を出さないという見せ掛けの現象で、未だに原子力発電が一番安く地球温暖化に寄与すると謳う政府やマスコミが悪あがきをしても、決して安く無い証拠と間違った前提条件が崩れた時、国家予算に匹敵する甚大な復旧費用が必要になり、初めて一番割高なエネルギーであった事に気付くのである。更に後日、必ずや恐ろしい癌を発症する事も知る。原子力発電で暴利をむさぼって来た自民党やその他の政党は手の平を返したように脱原発を謳う。それも危険だからというよりも政治手法として有利だからだ。



福島第1原発(15)
福島第1原発(15)



 脱原発は、長年反原発を主張して来た我々の考え方と同じだから歓迎すべきものではあるが、それに依る後遺症は知らぬ存ぜぬでは困る。ちゃんと跡始末をしてくれないと被爆者は勿論、故郷を奪われた人々も一般国民も将来の展望が利かず、日本の行く末も経済の見通しも不安なままだ。しかし、原発推進派はその費用を増税(消費税アップ)で賄おうとする。自分達の得て来た膨大な利益を一銭も吐きださずに国民に責任を押し付ける。「そんな理不尽な」と怒ったところで総ての財源は国民一人ひとりが働いて得た金の中からしか生まれて来ないという現実を、中間説明や謝罪や未来への明るい展望もないままにごり押ししようとする。更に困った事に、都合の悪い事は素知らぬ顔で、権力だけは保持させようと権力の座にしがみ付く輩の多い事だ。(つづく)



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