ココ　のブログ

その後の福島第１原発（５）

その後の福島第１原発（５）

　阪神大震災の事に触れたついでに、その震災復興から学ぶべき事を挙げ福島復興の参考になればと想う。が、今は世界が激動期だけに日本独自の考え方で進めるしか無いだろう。尤も、阪神大震災の時は関西の原発は影響を受けなかった。今回の東北大震災の地震が６００ガル（cm/sec2）の強度で福島の原子炉の配管が破壊された。為に冷却水が回らなくなってウラン燃料が空気に触れ、メルトダウンを起こしたのだ。ゾッとする。６００ガルのエネルギーはテロ攻撃のロケットやミサイルでも出せる力だからである。阪神大震災の時の地震エネルギーは最大加速度８１８ガルだった。よくも近くに原発が無くて良かったと想う。結果論ながらホッとする。京都府の日本海側には原発銀座があるのだ。

阪神大震災

　昨日のブログで写真紹介した京都府の原発だけを観ても物凄い数で、近場には福井県の敦賀原発もある。日本海側で東北大震災レベルの地震が起きればたちまちアウトである。関西一円が被爆対象区域になる。戦後間もなく起きた福井大地震の例もあり、原発の近くに住む人々だけでなく関西人も薄氷を踏む想いで生活をしているのである。其処へテロ攻撃（一番の可能性は北朝鮮と政府は見ている）があれば大変で、喉元に匕首を突きつけられているようなものである。関西は在日や帰化した朝鮮人が多く住むから（その数十万人とも言われている）関西はテロ攻撃を受けないだろうと暢気な事を言う人もいるが、絶対ありえないとは言い切れない。狂犬は冷静な思考が働かないし親分の中国が注意したところで核を平気で開発してしまう国だ。

中国の軍事パレード

　今や我々は重大な岐路に立たされている。原発廃止か存続かという選択である。経済活動を見据えた上での判断が必要なのだ。勿論世界は廃止の方向に動いている。多分、現状を見れば殆どの人はノーと言うだろう。因みにイタリーの様に国民投票をすればノーという結果が予想されるだけに推進派は国民投票なぞさせるものかとあの手この手で策を弄して妨害するだろう。ところが憲法改正（第９条）すらも国民投票が出来ない状態なのだから国民運動がもっと盛り上がらないと難しい問題である。日本国民は熱しやすく冷めやすいと言われるが、情熱をもって運動する人よりも覚めた目で損得勘定が先に立つ人々の方も多いから案外どうなるか分からない。勿論、原発反対派のボクはノーと言って欲しいが盛り上がりが今一である。

ＫＯＫＫＡＩ

国会（日本にも国民投票はあるが、国会の三分の二以上の賛同が必要である）

　これだけ福島第１原発事故で甚大な被害が出ているにも関わらず国民運動にまで盛り上がらないのはどうしてだろう。不景気のせいもあるだろう。第二の敗戦だと言う人も居る。要するに金が無いと思い込んでいるのだ。金が無ければ何も出来ないと信じ込まされているのである。しかし、戦後は当然金なぞ無かった。が、希望と情熱があった。帝国主義が潰れ政府官憲からの圧迫も弾圧も無くなり自由と希望が見えたのだった。実際は虚像ではあったが、アメリカの文化的な夢のような生活が喧伝され、国民はそれを手本としたのだった。戦後の状態は今の中国のような状態だ。国民は夢のような生活を見せ付けられ働けば金を手にする事が出来ると信じて田舎から都会へ出稼ぎに来る。

日本の新幹線

　しかし現実は厳しく、既に万元戸（まんげんこ：成金）が肩で風を切って歩いている。いや、高級車に乗っている。金で何でも買える時代になって、是まで観たことも無い素晴らしい物が世界中から入って来る。失意の内に郷里へ帰る人々や、帰れずホームレスになる人々さえ出る始末である。大学を出ても満足する就職先が無い。誰が悪いのか冷静に考えれば分かる事なのに政府の誘導に乗って日本の帝国主義が悪いと信じて日本のボイコットが起きる。冷凍餃子事件でも真相を追求せず自国内で更なる中毒患者が出てもオフレコにされる。南京事件という誇張した人数（数百人の犠牲者を３０万人もの犠牲者とする）を簡単に信じ込み政府誘導のまま日本を憎む。実に考える事を忘れた人民は烏合の衆と化し単なる低賃金労働者でしかない。

中国の新幹線

　見方を変えれば、かつての戦後風景だった日本よりも悪い状態である。其処へ福島の原発事故を知り、政府は苦虫を噛みながら社会が沈静化するのを待つ。エネルギーが不足気味なのに嫌な事故が起きたものである。人民が地震で死のうが原発事故で被爆者に成ろうが知った事ではないとする政府も天安門事件で懲りているから市民運動になるのを恐れる。恐れる余り、ノーベル賞受賞者を監視し禁足令を出し国民への接触を警戒する。世界が轟々と非難しようがわめこうが内政干渉だとして突っぱねる。其処へもみ手をしながら日本人が商売をしに来る。信念を曲げてでも商売の方を優先させる日本の方が御しやすいのだ。新幹線も日本の真似をしておいてケロリとして自国の特許だとして世界に売り込もうとする。この国も恥を忘れた政治家が居直っているらしい。（つづく）