≪1≫



こころの中の大切な言葉≪1≫




新しい芽
お母さんの子どもを見る目はせっかちであってはなりません。
どこからどんな芽が吹き出してくるかを、
じっくり見守る目でなければなりません。


ほかの子と違うところにその子の"よさ"がある。


丸い器に、水がいっぱい入っています。
これが人の心だと思ってください。
そこへ上から落とす小石が、あなたの心や行いです。

 器の中心に向かって、丸く整った小石を優しく落とします。
すると波紋は美しく広がって、相手の心に吸収されます。
そして、ほんのわずかではありますが、
ゆっくりと中心に向けて戻ってきます。

 ところが、角々した小石を激しく落としたならどうでしょうか。
波紋は荒々しく相手の心にぶつかり、
すぐさま中心に向けて跳ね返ってきます。

 これが、人と人との関係だと思ったらいいのです。
人の心を変えたいと望むなら、まず自分が変わることが順序です。
ましてや、相手が子どもであれば、なおさらのことでしょう。

~(省略)~

 これからは、子どもの心に優しく小石を落としてやりましょう。
そして子どもが激しく石を投げ込んできても、
あなたの心で荒々しい波紋をすべて吸収してあげなさい。 

~(省略)~

(長田百合子さんの言葉)





  ☆相田みつをさんの言葉

みんなほんもの

トマトがねぇ
トマトのままでいれば
ほんものなんだよ
トマトをメロンに
みせようとするから
にせものになるんだよ
みんなそれぞれに
ほんものなのに
骨を折って
にせものに
なりたがる

 みつを


トマト と メロン


トマトにねえ
いくら肥料をやったってさ
メロンにはならねんだなあ

トマトとね
メロンをね
いくら比べたって
しょうがねんだなあ

トマトより
メロンのほうが高級だ
なんて思っているのは
人間だけだね
それもね
欲のふかい人間だけだな

トマトもね メロンもね
当事者同士は
比べても競争してもねんだな
トマトはトマトのいのちを
精一杯生きているだけ
メロンはメロンのいのちを
いのちいっぱいにいきているだけ

トマトもメロンも
それぞれに 自分のいのちを
百点満点に生きているんだよ

トマトとメロンをね
二つ並べて比べたり
競争させたりしているのは
そろばん片手の人間だけ
当事者にしてみれば
いいめいわくのこと

「メロンになれ メロンになれ
 カッコいいメロンになれ!!
 金のいっぱいできるメロンのなれ!!」
と 尻ひっぱたかれて
やけのやんぱちで
暴れたりしているトマトが
いっぱいいるじゃないかなあ


いいですか

いくらのろくても
かまいませんよ
たいせつなことはね
いつでも前を
むいて自分の
足で自分の
道を歩く
ことですよ

みつを





私達は迷わずに歩いていきましょう。
もう、ここまで来てしまいました。
月日は、すぎていきます。
あの頃に帰りたいなんて言わないで下さい。
今、目の前にいるのが私です。
今、目の前にいるのがあなたです。
どうしようもないことは、もうどうしようもないでしょう。
笑えることが素敵です。
-銀色夏生ー





自分の番
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で一、〇二四人
二十代前で
なんと百万人を超すんです
過去無量のいのちの
バトンを受けついで
いまここに自分の番をいきている
それがあなたのいのちです
それがわたしのいのちです
ー相田みつをー





『 美しい人に 』より

ほほえみは お金を払う必要のない安いものだが
相手にとって非常に価値を持つものだ
ほほえまれたものを豊かにしながら
ほほえんだ人は何も失わない
フラッシュのように瞬間的に消えるが
記憶には永久にとどまる
どんなにお金があっても ほほえみなしには貧しく
いかに貧しくても ほほえみの功徳によって富んでいる
家庭に平安を生み出し 社会では善意を増し
二人の友の間では友情の合言葉となる
疲れたものには 休息に 失望するものには光となり
悲しむものには太陽 いろいろな心配に対しては
自然の解毒剤の役割を果たす
しかも買うことのできないもの
頼んで得られないもの
借りられもしない代わりに盗まれないもの
なぜなら自然に現れ 与えられるまで存在せず
値打ちもないからだ
もし あなたが誰かに期待したほほえみが得られなかったら
不愉快になる代わりに
あなたの方からほほえみかけてごらんなさい
実際 ほほえみを忘れた人ほど
それを必要としている人はいないのだから

* * * * * * * * * * *

ゆとりとは忙しさのないところに自然に生まれて来るものではなくて、
やはり自分でつくり出すものです。
仕事を数多く持っている人の中にもゆとりのある人があり、
退屈をし、時間をもてあましている人にそれが無い場合があるということは、
結局、ゆとりとは時間の問題ではなくて、自分の心がどれほど他人に開かれているか、
他人を容れるゆとりがあるかということにかかっているからです。






世界中の息子たちへ

たとえ
どんな大儀があろうとも
私はあなたが殺されるのを見たくはない

それにもまして

たとえ
どんな大儀があろうとも
私はあなたが殺すのを見たくない。

この世に生きて
守らなければならないのは
魂なのだから


詩・堤 江実



*   *   *   *   *   *   *   *   *   *  




ものさし

どちらが正しいか正しくないか
どちらが善いか悪いか
どちらが優れているか劣っているか

そんなまっすぐなものさしでは
世界をはかることはできません


空のひろさ
空の大きさ
空の深さをはかるには

人の美しさ
人のいとしさ
人の尊さをはかるには


まあるい愛のものさしが必要です


詩・堤 江実





こころがふくらむ写真集『きもち』より

ガーデンシクラメン

しゃがんでごらん
ちいさなものが、
大きく見えるから。



ゆっくり、
ゆっくり。
ゆっくり、
ゆっくり。
ゆっくり歩けば、
遠くまで
行けるから。




海はでっかい。
山はでっかい。
宇宙はでっかい。
だけど、
海も、山も、宇宙も、
みんな、
わたしの中にある。


文・安藤寛志



千の風になって

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 眠ってなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

秋には光になって 畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません 死んでなんかいません
千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

千の風に
千の風になって
あの大きな空を
吹きわたっています

あの大きな空を
吹きわたっています

作者不明/和訳・新井満





≪ だいじょうぶ≫

寂しいとき
悲しいとき
辛いとき

誰もがからだをかたくして
背を丸めてうつむいています

でも、そんなとき
思い切ってを空をふりあおいでみると
そこに、のびのびと、おおらかに
やさしい顔をした空が広がっているのに気づきます

だいじょうぶ
だいじょうぶ

大したことじゃないさ
人生で一番大切なことは
ほらごらん
少しも傷つかずに
そこにそうしてあるじゃないか

だいじょうぶ
だいじょうぶ

あんまりそれがやさしい顔なので
思わず泣き笑いをしてしまいます

おもいきり背伸びをして
深呼吸して

さあ
だいじょうぶ

空は
いつでも、誰にでも
だいじょうぶのお守りです

詩・堤 江実





『 きみの こころの あじがする 』より
え 村田清司 / ことば 田島征三 (偕成社)

木の葉をとおしてさす 日の光は
木の葉の色
夜の闇をわたってくる風は
暗闇のにおい
きみのくちびるから聞こえてくる ことばは
きみの こころの あじがする






憂いの中に癒しがあるように・・・
人は思いっきり涙した後、一筋の光が見えてくるから・・・

(弥々さんの即興詩だそうです)











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