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花と実と魔女と
03パリ2
オペラ座の近くの1895年創業老舗デパート、
ギャルリー・ラファイエットの店内です。
まるで、ここは、オペラ座?と見まがうばかりのドーム型の天井。
これはまさしく、アートですね♪
折りしも、大バーゲン開催中でひと、ヒト、人の波 (*^_^*)
店内いたる所で20~30%OFFのようでしたが、
バーゲンを見ていると、日本と大差なく感じら
幸か不幸か、購買意欲がそがれたのも事実。
そういえば、道行く人や、地下鉄の中で
ラファイエットの袋を持った女性が沢山いました。
デパートバーゲンは、世界共通のようです。
デパートをうろうろしていたら、程よくお腹がすいてきて
店内にあるという寿司バーで早めの夕食をとることに。
写真の握り一人前、23ユーロ(135円で換算・3105円)
日本で戴くよりは少々割高かもしれませんが、
国内のおすし屋さんと遜色ないでしょう?
松竹梅なら、さしずめ竹クラスかな(笑)
お隣で、上手に箸を操り召おしたし上がっていたのは
れっきとしたフランス人カップル。
寿司バーの人気の程がここでも実感です。
因みにお茶は一杯、2ユーロ!
高いと見るか、安いとするか...
おすし屋さんでは、フリーのお茶が常識の私達にとって
有料のお茶というのは?ではありますね。
ミネラルウオーターもレストランオーダーで平均2ユーロですから、
百歩譲って、妥当な価格としましょう...か。
ここは、今回の旅で是非訪れたかった「市立近代美術館」
シャガールや、ルオーの作品そしてマチスの連作「ダンス」や
モジリアー二の「扇を持つ女」の他
ピカソや、ブラックといったキュビズムの作品を収納。
なかでも、お目当てだったのは、世界一大きなデュフィの壁画。
以前、東京のデュフィの絵画展ですっかりファンになった私。
ぜひ、ぜひ、観たかったのです。
定休日や10時開館を案内書で確認、地下鉄を乗り継いでエンヤコラ...
漸くたどり着きました。
と、ところが...入り口が無い!
正確には締まっていたのですが。
大きな建物なので、締まっているとどこが入り口で、
どこが通用門なのか分かりづらいですよね。
なんだか、建物の周りをぐるぐる...
広い通りに面しているものの、周りは静寂そのもの...
しばらく考えあぐねているところに
やってきたのはスクールバスに乗った小学生たち。
なんと、スイスイと入場...
美術館のスタッフに「入れますか?」とお尋ねしたら、答えは「ノン」
一般開館は12時からだという...アチャ~(`-^*)ー☆
それでも残念で引率の先生らしい方にお聞きしたら
スクールの子供達の時間だといいます。
(以上の会話は、簡単な英語で何とか通じるモンなんですね・笑)
そんな~でしょう?
小学生の団体さんにまぎれて入場したい気持ちだったけど
それが叶うはずもなく、小学生の入場を見送ったのでした。
近くにカフェでもあれば開館まで待ちたかったけどそれもナシ。
気分的にもグッタリで、天気だけはすこぶるヨシの美術館を
すごすご退散したのでした。
市立美術館から、地下鉄駅までの通りから、エッフェル塔をパチリ。
こちらは数年前、夏シーズンに訪れたときに
クラシックで小さなエレベーターで一時間以上も並んで昇りました。
金網が張ってある屋外展望台は、夜風ビュ~ビュ~
それも今では良い思いでです。
話し戻って、今回は残念だった市立近代美術館、
何時になるか分からないけど次回は必ず行くからね!
デュフィの壁画、絶対会いに行くわよ~、待っててね。
美術館めぐりの一休み。
パリの中心をたゆたゆと流れるセーヌ川、
今回も、何度かこの川べりを散策し大きな橋を渡りました。
澄んだ秋の空を映す川面は
旅人のみならず、パリっ子たちにとっても
日常の心のざわめきをそっと慰めてくれるのでしょう。
パリの文化を育む上で、とても大きな役割をしたのでは...と
心から実感できる場所でもあります。
チェイルリー庭園を訪れたのは、10月半ば。
黄色く見えるのは、大きなマリーゴールドだったと思います。
セーヌ川沿いに広大な広さを持ち、
1563年に王太后がチェイルリー宮殿とイタリア式庭園を
造らせたところに始まるといいますから
とっても長い歴史を持つのですね。
パリの人々だけではなく世界から訪れる沢山の人々の憩いの場所として
愛され続けてきた庭園なのですね。
旅の疲れを公園のベンチに腰掛け癒したのも
とてもいい思い出となりました。
ルーブル美術館に並んで何度でも訪れたい、パリ・オルセー美術館。
主に印象派以降の作品
(1848~1914年までの近代美術)を約2万点所蔵しており
古い駅舎を利用している点からも魅力的な美術館です。
フランスを旅し始めて7日目、
パリに滞在して3日目のお昼頃、
写真はセーヌ川に架かる橋の上から美術館を撮影しました。
こちらは、わが愛するフィンセント・ファン・ゴッホ先生の自画像です。
ゴッホは、自画像を何枚も描いており、
耳切り事件を起こした後の包帯姿も痛々しい自画像もあります。
この作品は厳しく神経質そうではありますが
ある意味、知的でフツウの人に見受けられると思います。
しかしこの明るいブルーの背景に背広姿のゴッホ像も、
実は耳切り事件後の1889年9月の作品です。
彼は、病む自分を厳しく見つめ数多い自画像を描いていたのです。
こちら、ゴッホの最晩年1890年6月
オーヴェルの教会を描いた作品です。
天は凶兆を示し神の館に平和は無く
前景の人物も左(死)の道へ向かう。
献身的なあまり挫折した伝道師としての過去を持つ
天才画家の黙示録にふさわしい一枚なのでしょう。
生涯にただの一点しか絵が売れず、
弟テオの援助に頼って生きた不肖の兄...
ゴッホにとって最後の楽園となるはずだった
パリ近郊の田舎町、オーヴェルで生き急ぐかに
精力的に製作に没頭し、この作品を製作した同年7月末、
自ら37歳の命を絶ちました。
オルセーの館内でルノワールの作品を一生懸命模写する子供たち。
広々とした明るい館内で“ほんもの”に囲まれリラックスしている姿は
ほほえましくも、フランスの豊かさを垣間見る思いです。
ゴッホを看取ったガッシュ医師。
勿論、ゴッホの筆による1890年6月、自殺の一ヶ月前の作品です。
凡人ドクター・ガッシュのちょっと困惑した表情が
なんとも面白いと私は思うのです。
モネの「日傘の女」
同じテーマで、モネは何作か描いています。
以前アメリカのワシントン・ナショナルギャラリーから
よく似ている作品「散歩、日傘をさす女性」
(もっともそのモデルは別人、最初の奥さんのカミーユです)
が来日したとき、
ワタクシその絵に会いたくて実は、2度も足を運びました♪
モネの自然光の表現が、たまらなく好きです。
澄んで、爽やかな空気感がなんともいえません...
一点の曇りなく、「ともかく描くことが好きだ」
というモネの気持ちが伝わってくるようです。
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