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今日は母の日
朝のTV番組に西川のりおさんが出てました・・・おかあさんの思い出話でこんなことがあったそうです。
彼が結婚してすぐに、おかあさんが39000円の食器棚をプレゼントしたそうですが、お嬢様育ちの奥様としては、もっとグレードの高い食器棚が欲しかったそうで、のりおさんは送り返してしまったそうです。その後、おとうさんから電話があって、「おかあさん、泣いてたぞ!・・・」って。。。それからは、ご両親がのりおさんの家へ遊びに来ても、奥様にとても気を遣って、ご両親は「すみません、すみません」って何度も言ったそうです。
そんなふうに、両親に気を遣わせてしまうことになった自分を悔いて、泣いておられました。
僕も似たような経験があって、おふくろは、僕の家へは来たがりませんでした・・・文庫の自宅にも結局は一度も来ることは無く、亡くなってしまいました
夕べは、母の夢を見ました・・・それも病床に臥してて、僕が母の手をとって一生懸命に励ましてる・・・現実なのか?夢なのか?しばしわからないまま夜中に目が覚めてしまいました
実は、こういう母が苦しんでいる夢はしょっちゅう見ます。きっと、これからも見続けるんでしょうね。。。
もっともっと親孝行しておけば良かった・・・後悔することはわかっていても、現実ではなかなか出来ない・・・それも言い訳だとはわかってても。
小津監督の「東京物語」の中に、こんなシーンがあります。(この映画の中で僕が一番好きなシーンです)
笠智衆さんの息子(三男)役の大坂志郎さんが、おかあさんの葬儀の最中に抜け出し、縁側座り込んでいるところに、(次男の嫁)原節子さんが様子を伺いに来ます。
(原) どうなすったの?
(大坂) どうも木魚の音いかんですわ。
(原) どうして?
(大坂)なんやしらん・・・おかあさんがポォコポコ、ちいそなっていきよる。 僕、孝行せなんだでな。
(原) あの・・・もうお焼香ですけど。
(大坂)いま死なれたらかなわんわ・・・ さればとて、墓に布団も着せられずや。
この映画を初めて観て以来、このシーンが頭にこびりついており、自分は大坂さんのような台詞は吐きたくないと心に誓っていたはずなのに。。。
この映画は、人間のエゴ、でも、現実に生きていくためにはどうしようもない人間のずるさ、はかなさを描いたとっても心に突き刺さる名画です。
結局、僕も自分勝手でずるい、言い訳ばかりの人生なんです。