惚れさせ屋(小説)



人はいろんな気持ちをもっていて

その気持ちの全てを使って生活する

でもたまに

ドキドキやときめく気持ち、わくわくといった素敵な気持ちを忘れてしまう

ドキドキやわくわくなど

素敵な気持ちをなくしてしまったら人は楽しみをなくす

そんな素敵な気持ちを生み出してくれるのが

恋、なのだ

人は恋をすると素敵に輝く 





私達の仕事は

男たちを惚れさせること

ただそれだけ







「先輩、今日何通来てますか?」

「7通」

「最近多くなって来てますねー」

「噂が広まってるみたいだからねー」

私達は、この、県立東高校の生徒

「美紀、明日大丈夫?」

「大丈夫ですよ」

「じゃあお願いしてもいいかな?」

「はい!」

私は神崎美紀

この、通称、惚れさせ屋で働いている16歳の高校1年生

惚れさせ屋とは、

この学校の男子のみが利用することの出来る

恋を売るお店

今は使われていない、古い校舎の2階にあるロッカーに

希望の日時と場所と女の子を書いた依頼文を入れておくと

指定された日時に男が待つ場所に希望した女の子が

恋を売りにいく

そういう仕組みになっている

でもこの惚れさせ屋を知っている男子は

この学校にもあまり居ない

どこで噂を聞きつけてくるのか、最近は依頼人が増えてきているけど

「先輩、依頼者の希望の女の子のタイプは?」

「それがね、神崎美紀って書いてるのよ」

「え、あたしですか?」

「美紀ちゃんが惚れさせ屋のメンバーだってこと、知ってたのかな?」

「どうでしょう…でも、それならピッタリですね」

惚れさせ屋のメンバーを知っている人は

この惚れさせ屋を始めた山本晴海先輩だけ

私達メンバーも、他に誰がメンバーなのかを知らない

友達がメンバーなのかもしれないし、

全く知らない子が居るかもしれない

「じゃあ美紀ちゃん、頼んだね」

「はい」

自分が惚れさせ屋のメンバーだということは

誰にも内緒

依頼者も恋を買い終われば

その日のことは誰にも言わない

私はスケジュール帳の依頼を受けた日に丸印をつけた

「美紀!」

「あ、おはよー」

「今日さ、帰りにプリクラ撮ってかない?」

「いいよ!行こ行こ!」

私はただの高校生

だけど、普通の高校生とは少し違う

誰にも秘密のお仕事



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