天使の恋(小説)








私達の出会いは


偶然か必然か


それとも運命か














「真麻!急いで!」

「真子,教科書忘れてる!」

「嘘ぉ!」

「早く!」

「初日から遅刻なんて…お父様に合わせる顔がないわ」

「まだ間に合う!」

真麻は私の親友

私達は今日から高校1年生

「早く,早く!」

「ねぇ,もう飛んで行こうよ」

「羽をむやみに使うなって,あれ程言われたじゃない。駄目よ」

「やっぱりぃ?」

私達は立派な天使

人間界に1年だけ降りてくるのが修行

これを突破したものには魔力が与えられる

「真麻…もう,走れない」

「ホント体力ないよねぇ,真子って」

「真麻…先,行って…私,遅いから」

「……じゃあ,先行くね」

真麻が遠くに見える

走りも遅い,その上ドジで

成績も良くはない

「きゃぁ!」

ほら

行ったそばから

もう転んでる

鞄の中から教科書散らばった教科書をみて

泣きそうになった

「大丈夫?」

「……はい…」

「凄いね,よくこんなにばらまいたね」

クスクス笑ながら教科書を集める男の人を見る

「すみません…なんか…」

「いいの,いいの」

私って最悪

他人にまで迷惑かけるなんて

私も一緒に教科書を集め始めた

「これ,合成?」

「あ!」

男の人が見ていた写真をみて

私は心臓が飛び出るかと思うほど

驚いた

「この写真,君でしょ?」

そこに映っていたのは

私と真麻が天界で笑っている写真

天界でとったから

もちろん羽も映っていた

「天使…君,天使なんだ?」

「そ…そんな訳!ない…でしょ?…合成です」

「へぇ…でも俺,天使,信じるよ」

人間にも居るんだ

こんな人が

「天使って,どう思います?」

「天使の微笑みで世界は救われると信じてた,俺は」

「過去形なんですね」

「今でも信じてる」

「…有り難う御座いました」

教科書やプリントを集め終わり

私は頭を下げ

学校へ向かった

「ねぇ!」

走り出そうとしたときに,呼び止められ

私は足を止めた

「名前,なんて言うの?」

「真子!真実のしんに,子供の子って書いて,真子ていうの!」

「有り難う!」

「じゃあ!」

私は走って学校へ向かった

着いた頃には

もう1間目が始まっていた



© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: