イジメ(実話)



これまでにも何度か

イジメをテーマに小説を書いてきました。

ですが,唐突に「イジメ」というタイトルで

イジメだけを語った小説は書いたことがありませんでした。

いつも

イジメという行為の周りで行われる

素晴らしい行為の数々や

奇跡のようなお話や

普通では考えられないようなお話

でも今回は

最もリアルなイジメをテーマに書きたいと思います。

イジメというものは,実際に体験していないと

リアルな感情を描けないと思います

だから

今回,私は

実体験を混ぜた小説を書いていこうと思います。

さまざまなイジメに関わってきた私だからこそ書く事が出来る

そんな小説になればいいな,と思います。

一般人が書く小説なので

正直,レベルは低いですが

読んでくだされば光栄です。










*イジメに対して,強い思いがある場合
 この小説を読むことをオススメできません。
 ですがこれは実話です。
 気持ちも,行為も,全て本当にあった出来事です



























































イ ジ メ
















イジメというものを経験したことがありますか

イジメたことがありますか

イジメられたことがありますか

イジメを目の当たりにしたことがありますか


小学生のイジメだから

中学生のイジメだから

高校生のイジメだから

レベルが高いだの低いだの

イジメにはそんなもの関係ない

傷つくことには変わりないのだから。

私はいろんな形で傷ついてきた

傷ついて,傷ついて,もう

死んでしまいたい

と思うほどに追い詰められていた時期もあった。

ふっきろう

もうなにも感じないただのモノになろう

何度もそう思ったが

人間は

感情があるからこそ人間だった

やはり

人間がただのモノになってしまうなど

到底無理な話だった。

そんな現実が

嫌で,嫌で,たまらなかった。

モノになってしまいたい,などと思っている間にも

必死に友達をつなぎとめていた自分が

本当に嫌で,殺したいほど憎かった。

人に嫌われてしまって

自分も自分を嫌いになろうとした

でも

人間は自分からも嫌われてしまったら

もう

駄目になってしまう

幼いながら,そんなことは本能でわかっていた

だから

自分から全てのものを奪おうとはしなかったのだ

せめて1人だけでも友達と呼べる人が欲しい

せめて話を聞いてくれて人が欲しい

せめて自慢出来るところが欲しい

せめて癒してくれる場所が欲しい

せめて休める場所が欲しい

少しでもいいから

ほんの少しでもいいから

小さな幸せを探していた。

いつもそうだった

周りからいじめられているって

気付かれないように

笑顔の練習をしていた。

親から

イジメられているって気付かれないように

毎日学校での出来事を楽しそうに話していた。

毎日,毎日

全然ないのに

友達のいいところや,今日あった友達のドジな話

頑張ってつくって,頑張って自分のものにして

話していた。

いつも心の中で,頭の中で

全然辛くない

そう思うようにしていた。

でも

やっぱり

とても辛かった

辛くて辛くて

今にも笑顔を失いそうだった。

先生にも

親にも

絶対に知られたくない

自分が馬鹿みたいに楽しい毎日を送っている

そう思い込ませたかった

「あ,ブスがおるー」

私をずっと,ずっと

苦しめてきたのは

一人の人物だった

たった一人だ

でも

喧嘩なんかじゃなかった

「梨子が皆の悪口言ってるよー!」

時には根も葉もない噂を流し

大量に仲間をつくり

集団で私を苦しめた時期もあった

「ちょっと,来てくれる?」

私は素直に従った

絶対にいじめられる

絶対に酷い言葉,浴びせられる

分かっていても

従うしかなかったんだ

「行かんくていいやん」

「なあ梨子,イジメられるだけやで?」

「行かんくていいって,此処におり?」

優しい子は私にそういってくれた

「ううん,ほんま大丈夫やねん。全然…イジメられてる,とかじゃないから」

強がりたかったんだ

絶対に

弱い自分を誰にも見せたくなかった

「いっぱいの人の悪口言ってるって聞いたんやけどさー」

「まず聞くわ。お前,悪口言ってるん?」

「……言ってない」

見に覚えがあれば

謝ろうと思った

土下座でもなんでもして

謝ろうと思った

「はーい!まず一つ目ぇ」

私は胡坐をかいて座っている

元友達たちの真ん中に立たされた

恥ずかしかった

私も座って

あたかも一緒に話しています,って

演技をしたかった

「うちの悪口言ったんやって?美紅ってかなりブスやんな,って」

「…そんなん,言ってないってー」

明るく言い放った

絶対に

いじめられっ子なんかになるもんか

「言ったから愛がみんなに教えたんやん。頭おかしいんちゃうん?」

イジメの中心角,愛が私に向かって言い放った

私は愛のことが大嫌いだった

昔から,自分の事が大好きな愛は

いつも自分が中心でないと嫌な性格だった

「言ったんやろ。正直に言えや。そのほうがまだ罪は軽いでー」

何が罪だ

「まあそれは置いとったろか」

馬鹿にして

いつか殺してやる

いつも心の中では強がってた

「お次はーぁ,由唯子の好きな人,松本に教えたやろ」

「…教えてない」

「そういうと思った。梨子,嘘つきやもんねぇ。じゃあ松本に登場してもらいまーす」

「やめて!」

私は思わず叫んでしまった

松本にこんな姿見られるぐらいなら

私は死んだ方がマシだった

「好きな人にこんなとこ見られたくないもんなぁ?」

私は俯いてただ黙っていた

図星だったからだ

「だからこそ,呼ぶねんけどーお」

甲高い笑い声が

廊下中に響いた

「何で俺なん…」

私の願いは虚しく

松本は嫌々連れられてきた

「松本は,梨子から由唯子の好きな人聞いたんやんねーえ」

わざとらしく愛が松本に触れる

やめて

触らないで

そんな汚らしい手で

「ねぇ,松本ぉ…教えてよ」

愛が私の方を向いて微笑む

私は,愛を殴り飛ばしてやろうかと思った

そして

私も死んでしまおうかと思った

「…イニシャルだけな……聞いたけど」

松本の口から出た言葉は

私を地獄へと陥れた

「やっぱり」

愛がこちらをむいて笑った

「松本はもう帰っていいよーお」

愛がわざとらしい標準語で松本を見つめていた

本当に

死んでしまいたかった

「松本が嘘ついてるって言うん?大好きな松本が」

「……ごめんなさい…言いました。由唯子ちゃんの好きな人を,松本に言いました」

「はぁ…お前なんかに教えるんじゃなかった」

由唯子のため息が

私の体をチクチクを刺してゆく

「何で言った?」

愛が私を睨む

その顔は

今までみたことのないような

恐ろしい顔だった

愛の魂は腐りきっている

そう痛感した

だって,松本は由唯子が好きなんだもん

由唯子が誰を好きかを教えれば

松本は諦めると思ったんだもん

そんなこと,死んでもいえなかった

「亜里沙のことも,チビって言ったよねぇ」

「言ってない!それは言ってない!」

真実を述べた

私は,あくまでも嘘付きなんかじゃない

「それは,ってことは,他はぜーんぶ言ったってことでいいんやぁ」

「そうじゃない!」

「あほやろ」

隣で私と一番仲が良かった美羽が愛と目配せして笑っていた

「じゃあもう一回松本呼ぶ?」

「なんで…」

「松本の前やと,嘘付かんやろぉ?お前,松本に嘘付いたら嫌われるでぇ?」

「…言ってない」

「黙れ」

「言ってない」

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り響いた

私には

神様が下さった

救いだと思った

「あーあ。休み時間終わったしぃ。次も楽しみにしとくからねーえ,梨子ちゃん」

美紅が私の顔をみて笑う

愛が大きな声で

「みんな壁側に寄って!こいつと一緒に道歩いたらブスになっちゃうよお!」

甲高い笑い声が響く

私はもう

笑顔を失っていた

次の休み時間が来て

私はまた呼び出された

「さっき美羽から聞いたんやけどぉ,うちらとは絶交してもいいって言ったらしーね」

「…そんなこと……」

美羽がやけに授業中話しかけてくると思ったら

私が言ったことをばらすためだったんだ

「なあ美羽,こいつ,言ったんやろ?美羽の前で」

「…言った」

そうです

私は言ってしまいました

今まで仲良くしていた美羽ならば

みんなに私が言ったことを秘密にしていてくれると信じて

でも

美羽も,敵だった

愛がなんといおうが,美羽だけは梨子の見方だよって

言った美羽の顔が浮かんできて

そのとき初めて泣きたくなった

その休み時間は10分しかなく

結局お互い沈黙のまま終わった

終わったあとの音楽の授業のとき

美羽にいってやった

「なんでちくったんよ」

「だって,美羽だって愛ちゃんに脅されてんもん!梨子みたいになりたくなかったら言え,って」

「だからって…」

「仕方ないやん」

私は誰か一人を殺せるならば

愛ではなく

美羽を殺そうと思った

信じていた人に裏切られた人間は

裏切った人間を

極度に恨むものだ

私は怒りと悲しみで

授業中に涙を流してしまった

でも,誰一人気付かなかった

私は泣くのが上手いのかな,と

少し冗談っぽく一人

頭の中でつぶやいてみた

その日,私は

自分の住んでいるマンションの屋上に行った

此処から飛び降りれば,痛いのかな

此処から飛び降りれば,死ねるんだよね

私は死にたい,と願った

もう楽になりたい

もう二度と

こんな酷い世界には生まれたくない

私の恋も終わった

私の毎日も終わった

もう,全てが終わってしまうんだ

「もう……死にたい」

初めて自分の気持ちを口にしてみたら

とめどなく,涙が溢れて

止まらなかった。

私はその日

帰ってから晩御飯まで

一度も母と顔をあわせることが出来ずに

部屋に閉じこもった

日記帳にしてきたノートに

今日あった作り物の楽しい出来事を

思いつくだけ書いた

そして笑顔の練習をした

何度も何度も鏡の前で笑っては

そのたびに涙が出た

「梨子?梨子ぉ!?」

帰ってきてから一歩も部屋を出ない私を不思議に思ったのか

母が呼びに来た

私は鏡に微笑みかけて

大丈夫

とつぶやいた

「なに?」

私は部屋のドアを開けた

母とは目を合わせなかった

「帰ってきてからずっと部屋おるから」

「正美から借りた雑誌読んどってん。面白いからつい,…つい,部屋から出るの,忘れとったわ」

「ふーん,そうなん」

「交換ノート書いたらリビング行くかも」

「ふーん」

「晩御飯まだなん?」

「もうちょっと」

「じゃあ出来たら呼んで。腹へったからーあ」

私は勢いよくドアをしめた

出来てたよね

ちゃんと

笑えてたよね

私は鏡にうつる自分をみて

また泣いてしまった

泣いても,泣いても

涙がかれることはなかった

辛かった

辛くて辛くて

どうしようもなかった

でも私は

学校を休むことはなかった

一度休んでしまえば

次の日が怖くて

一度休んでしまえば

癖がついてしまい

ずっといけなくなる気がして

一度休んでしまえば

もう2度と

誰かと触れ合うことが出来なくなってしまいそうで

「行ってきまーす」

毎朝元気よく学校へ通った

マンションのエレベーターに乗ることを拒否する足を

必死に動かしながら

私は学校への道を

一歩一歩,進んでいった

「おはよお!」

友達がいなくなってしまった訳じゃなかった

私をイジメる人は10人ぐらいで

そのほかは皆,友達だった

でも

友達が居るということが

怖かった

いつ,みんなが私から離れていくかわからない恐怖が

なによりも

怖かったんだ

美羽も友達だった

愛が私にくれた唯一の友達だった

こんな奴,いらねーよ

頭の中ではそう言っていても

私はいつだって

美羽を繋ぎ止めることばかり考えていた

こんな話題すれば美羽は笑ってくれるかな

どんな話で盛り上がれるかな

どんな態度だと嫌われる?

どんな表情で挨拶すればいい?

「おはよぉー」

「…おはよ」

美羽はいつも機嫌が悪かった

私は美羽の機嫌を伺ってばかりで

毎日

神経を削り落としているような気分だった

「…美羽,昨日のテレビみたぁ?」

「見てないから」

「……このあいだ貸してくれた漫画,めっちゃ面白かったぁ。有り難ぉね」

「別に」

「あのさ……どしたん?なんか…梨子,悪いことした?したらな謝る…」

「さあ」

いつも美羽は首をかしげて

言葉数も少なくなって

私は

そのたびに

美羽がどうすれば喜ぶか

そればかり

考えていた

「美羽,今日の服可愛い!」

「別に」

「めっちゃセンスいいよなぁ」

「そう」

「うん,可愛いで!」

舌打ち

舌打ちされるんだ

いつも

そしてそのあとに

うるせぇな…

って,つぶやくんだ

分かってる

分かってるけど,悲しくて辛くて

泣きそうになるけど

泣いたら鬱陶しいだろうって思って

いつも

必死に笑顔作るんだ。

下手なイジメより辛かった

いっそ

学年中から無視され相手にされずに

ずっと1人で席に座ってる

そんな子になりたかった

でも私には

孤独という時間が怖くて仕方なかった

1人ぼっちが

とてつもなく怖かった

格好悪くてもいいじゃん

1人でも死ぬわけじゃないよ

そんな慰め

私には通用しなかった

いつも誰が居てくれて

いつも遊びほうけて

そんな子じゃないと

生きてる価値なんてない

そう思ってた

そんな私に

救いなど

あるはずもなかった

我侭だよね

1人で居たいけど友達は欲しい

悲劇のヒロインになりきりたかっただけなんだ

最後には

キラキラ光る,最高の友達が

私を迎えてくれるって

そんな

ドラマみたいな話を

信じてた



時はたち

卒業の日まで

私への嫌がらせは続いた


でも一つ

もう死んでしまおうとしていた私を

支えた出来事があった

それは

愛と一緒に私をいじめていた元友達たちが

愛を裏切ったことだ

「ホントは,梨子が嘘ついとぉなんて思ってないから」

「愛が嘘つきやねん。信じてるからね」

驚いた

希望が見え始めていた

その日から

私は少しづつ

みんなに馴染んでいった




そんな私は

中学は私立へと進学した

別に

愛が嫌だったからじゃく

もっと理由がたくさんあった


私の学園生活は

いいものとは言えなかった

中学生になり

クラスにも慣れ始めていた頃

私はイジメをしていた

されて嫌なことを全くそのまま別に人にしていた

そんな自分が大嫌いだった

悪い梨子ちゃん

不良な梨子ちゃん

怖い梨子ちゃん

そんな自分が

大嫌いで

毎日自殺を考えていた

それから半年がたって

私は仲のよかった2人にイジメられていた

イジメというより

嫌がらせだった

「今美佐子の隣に居る奴かなりキモイからーあ」

「もう気付かれてるでー」

「わかってるやろ,隣におるのに」

私に向かって

優奈が暴言をはく

大嫌いだった

優奈が大嫌いだった

それから優奈の手により私をイジメる人数は増えていった

私が教室に入ると

「きもいのが来たーーあ」

「うわ,きしょ」

「ありえーん」

10人ほどから暴言を浴びせられる

小学校のときも我慢してたんだ

だから

我慢できる

必死に歯をくいしばって

絶えていた

友達は

「先生に相談した方がいいよ」

って言ってくれた

でも

私は先生なんかに頼ろうと思わなかった

毎日泣いて

毎日リスカしてた

クラス全員殺して自分も死ぬ!

そう言って

親を困らせたことだってあった

出来もしないのに

そんなことばかり言って

馬鹿だった

でも

優奈はあっさりと

落ちた

半年もたたないうちに

優奈がいじめられる側になっていた

私は嬉しくて仕方なかった

私には私の世界が出来ていた

一番仲の良かった和美がいて

私は毎日楽しかった

中2になって

私はもっと気の合う子を見つけた

百合と居たら楽しかった

凄く独占欲が強い百合は

私と仲が良い和美を嫌っていた

そして

私たちは

和美をイジメた

最悪だ

私は同じことを繰り返していた

不幸の繰り返し

私はもう,嫌だった

和美は違う子と仲良くしていた

和美と居た頃と

百合と居る今

比べてしまう自分が嫌でしかたなかった

2人の狭間で

いつももがいていた

和美が目を合わせてくれなくなり

私はもう

過去の楽しい思い出など

忘れようと思った

百合も和美も

私にとって大切だったから

百合は毎日手紙を書いて私に渡した

 梨子は大切な友達だよ
 うちらは最高の親友だよ
 絶対一生親友だよ

そんな独占欲の強かった百合に

私は嫌気を感じていた

そんなある日

私は和美に誘われ2人で一緒に帰った

「百合のことさぁ…どう思う?」

「どうって?」

和美の前では

大切な友達だ,なんて

言いたくなかった

「…私,百合嫌い」

「……もう…百合と居るの,疲れる」

私は和美に全て打ち明けた

和美は

私をかばってくれた

「もう我慢せんでいいやん。うちらと仲良くしよ?無理して百合と一緒に居らんでいいやろ?」

「うん」

次の日から私は百合を避け

和美と

和美と仲良くしていた2人と仲良くしだした

そのうち

百合はだんだん落ちていった

同じクラスの智香や

以前私をいじめていた優奈からも嫌われて

私と和美と智香と優奈で

百合をいじめた

一度呼び出して

今まで言った悪口を反省させたりした

百合は悪くなかった

私は百合を完璧に嫌えてなかったんだ

それから

百合へのイジメも終わり

私は

夏休み明けから

自分を変えようと努力した

いい子で真面目で友達思い

イジメなんてしたことありませんって

イメージを作り上げた

そしたら

あっさりと成功してしまった

私は

揉め事もない

平和なグループで

天然系キャラで

楽しい毎日を送っている




こうして平和に過ごせるのも

過去の経験のおかげでもある

私は

いろんな付き合いかたをしてきた

その中で学んだことは

やはり

イジメというものは最低な行為であって

人間の人生を大きく左右する

簡単な行為だけど

複雑な心理が関わっている

人間は複雑すぎる

だからこそ

いじめたり

嫌ったり

嫌われたり

いろんなことがある

でも

何が大切かというと

毎日が楽しいことである


私はこれからも

楽しい毎日を送れるように

過去の失敗を繰り返すようなことは

絶対にしない


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