プリンセス★ストーリー{小説






貴方

輝いてました

あの時から貴方

キラキラと

私のビジョンには

そう映ってました




「妃芽…ヒメって読みます」

「ひめ?可愛い名前だね!お姫様じゃん!」

「よく言われます。でも私,お姫様って柄じゃないんですよ」

クラス表を見つめ

貴方は私に言ったよね

なんて読むの

私の名前に興味を持ってくれたよね

「妃芽ちゃんかあー」

貴方は私を見つめ

よろしくねって

手を差し出したよね

「こちらこそ,よろしくお願いします!」

握手をして

微笑みあって

貴方

どうして敬語なの?って

笑ったよね



これが私達の出会い







「妃芽って呼んでもいいかな?」

「…加藤くん」

数学の時間が終わったあと

貴方は私に言った

妃芽って呼んでもいい?って

いいよって,答えた私に

貴方は

お礼,と言って

飴玉を一つくれたよね

それが,貴方からの

初めてのプレゼントだったね

飴玉を口に含み,美味しいと微笑んだ私を

貴方は

微笑みながら見てたよね

私,貴方にどんどん

惹かれてたんだよ



「妃芽!何してんの?」

「加藤くん…おはよ」

私ね,あのとき

なくしたものを探してたの

キーホルダーが落ちたって言ったけど

本当はね

貴方からもらった飴玉の

包みを探してたの

風に飛ばされて

探してたところに

貴方が来たんだよ

だから私,驚いて,焦っちゃって

キーホルダーを落としただなんて

とっさに嘘をついちゃったの

「一緒に探すよ!」

そういったあなたを

無理やり学校に行かせたのは

気味悪がられたくなかったからなの

まだ持ってんの?気持ち悪い

って

思われたくなかったからなんだよ

あのとき探してた包みは

そのあと10分ぐらい探して

やっと見つかって

今はちゃんと宝物箱に

大切にしまっています



学校に入学して1ヶ月くらい立った頃だっけ

私がクラスで

イジメにあったときがあったよね

「男にだけ敬語使ってブリッコしてる」って

私はただ中学も小学校も女子校だったし

男の子と話すのが怖くて

敬語になっちゃってただけだったんだけど

みんなはそれを不思議がって

嫌がって

虐められたんだよね,私

そんなときも貴方

私のことを一生懸命に庇ってくれて

必死に説明してくれたよね

有り難う

嬉しかったんだよ,私

貴方を本気で好きになった

そんな瞬間だったの



私の心の中で

ひっそりと芽生えた恋心は

貴方に伝わることなく

1年間が過ぎたんだよ


私はもうこの気持ちを

打ち明けずに

ただ楽しく友達として居れたらいいやって

思ってたけど

私,だんだん我慢できなくなってきて

貴方に告白したよね

「あのね…伝えたいことがあるんです。……私,加藤くんのこと……加藤くんのことが……好きなの」

不器用だから

そのままの想いをぶつけるしかなくて

セリフとかも

ありのままだったし

恋が実るだなんて

これっぽっちも思ってなかった

だから

あなたが

俺もだよ,って言ってくれたときは

もう本当に

心臓が止まるかと思ったんだよ

あのとき,本当に

一瞬だけど周りの色がなくなって

時間が止まって

貴方だけがカラーでキラキラして見えたんだ

嬉しすぎて何がなんだか分からなくて

その場に座り込んで泣き出した私に

貴方はそっと

触れるくらいのキスをしてくれた

私,あのとき

今なら死んでもいいって

本気で思えた

それくらい幸せだったの

一生分の幸せを使い果たした気分だったんだよ



それで

私達は高校生活を

楽しく2人で送ったよね


時間は一気に流れて

ついに卒業の日が来たんだよね

私,離れ離れになっちゃうから

私達はもう終わりなのかと思ったんだよ

加藤くんにはもう会えなくて

私も新しい一歩へ踏み出さなきゃいけないんだよねって

思ったら

すごく寂しくて悲しくて

卒業式が終わっても私

まだ泣いてたよね

でも加藤くんは言ってくれた

「会える時間が少なくなっても,いつまでもずっと好きだから」

って

「会えないときでもいつも想ってるから」

って

私は本当に安心して

嬉しかったんだよ


それから3年がたって

私達は大学生で

でもまだ仲が良くて

休みの日にはいつも会ってたよね

電話もメールも

たまに文通もしてたよね

初めの頃と全く変わらなかった気持ち

私は貴方を思い出さなかったときなんて

なかったんだよ


そして

今も


今こうして

貴方に手紙を書いている今も

貴方のことを想いながら書いてるんだよ

私ね

これからもずっと貴方を好きでいれる

自身があるんだよ




貴方が

大学を卒業して就職したときに

私に言ってくれた言葉

私は今でも夢に出てくるぐらい

嬉しかったんだよ

「お前を一生愛したい。結婚してくれ」

大好きな貴方からの言葉

本当に私は

嬉しかったし

私も同じ気持ちだった

私はただ頷いて

貴方の胸で泣いたよね



ねえ

私ね

これからも一生

貴方を愛する自身があるんだよ

だから

貴方も一生私を想ってね























「隼人,はい。これ。」

「なに?」

「手紙。私の気持ち,全部詰まってるんだよ」


純白のドレス

薬指の指輪

貴方との未来


「ありがとう,妃芽」


全部詰め込んで

私達は

共に未来へと歩いてゆく














「今日は本当のお姫様みたいだね」

「ありがと」






今日から私


加藤妃芽になりました






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