その弐


あるひとコマ。

僕らの高校は当時毎年修学旅行と言うと
目的地は決まって奈良・京都でした。
ちなみに中学の修学旅行も奈良・京都・・・。

しかし「自由」を校風に掲げる我が母校は
学校行事の修学旅行であるにもかかわらず
なんと 80% 近い日程をおのおのでのグループを決めての
自由行動 にあててしまうという勇気ある決断 (手抜きとも言う) をくだしているわけです。

そうなってくると京都にいるやつなんてのは ほぼ皆無。
皆々大阪、果ては神戸。なかにはわざわざ新幹線をつかって
広島まで繰り出している奇特な方もいました。

当時僕は仲良くしていた連中と手を組み
やはりここは大阪の街へ繰り出そう、という結果にいたり
大阪中を練り歩いておりました。

自由な時間を多く所持しているので行動範囲も自然と広くなり
電車を使っての行動がメインと必然的になります。

さすがに東京ほどではありませんでしたが、電車内はまともに座席にはすわれることなくほぼつり革につかまっての移動。

そんな車内である 事件 がおこりました。

やはり高校生ともなると だいぶ落ち着いた今現在のわたくし とはちがい野郎どもと一緒にまわりの女性がたを見学しては
こそこそあーだこーだ言うという女性から言わせると 最低 な行為にいそしんでいました。
「あ、あの子かわいいねー」「そっか?おれはあそこの子のほうが・・」
等々、女性を意識している高校生にとって当たりまえの会話をしているときにそれは起こりました。

ー電車内にてー
イヤホンをつけてお気に入りのCDを聞いているわたくしきーぼう。
そこでいつもどおり仲良しのN君が問いかけます。

「ようよう、あそこで座席に座ってるK(友人)の横の子かわいくねー?」

彼はまだ気づいてなかったのです、ぼくが 大音量で音楽を聴いていることに。
みなさんは経験されたことがあるでしょうか?
イヤホン等で音楽を聴いていると 自分の声の異常な大きさに気づかないということを。

そんななかのおれの(ただでさえでかい地声なのに)大きな声での一言。
「えーあのKの横のショートの子?たしかにかわいーかもしんねーけどよーあの目つきはねーだろ、こえーよまじで、はっはっは!」

あまりの事態に固まるN。そして車内の乗客全員。

その彼女の横で おきていたはずのK君 も即座にねているふりをするしまつ。
しかも うっすら額に汗をかいている (冷房かかってんのに)

なおかつこの 地獄絵図 のような事態に気づく気配のないおれ。

「あれ?どうしたんだKのやつねたふりしてらー、へんなの。なぁなんかあったのかなー、おいN」

即座に目線をそらしまるで「ぼくは赤の他人です」と強調したげな
Nの顔。周りをみわたすとほかのメンバーもだれひとり目をあわせようとしない。めんばーだけならまだしも乗客全員ちらちらこっちを見てはあわてて目線をそらしている。

「なんだよ、お前ら、無視するなよ~」

まだ気づかない 馬鹿一名。

そんなこんなで温度が数度下がった車内すべての人間が僕と目を合わせようとはしませんでした。

唯一

その”目つきのわるい”と
大声で評された女性だけを除いてね(涙)


数十分後、目的の駅で下車したぼくを友人達が
てあつく ぼくをもてなしてくれたことは語るまでもない。

懺悔

あのときの女性の方すいませんでした。
今日(こんにち)のぼくはあれ以来すっかり反省して

またさらに地声がおおきくなりました。


みんなも気をつけようね♪♪


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