オースな日々in Melbourne
オーストラリアのメルローを正当に評価するのにはまだ少し時間がかかりそうだ。なぜならここ8年で収穫量が900%増という数字が示すようにほとんどのブドウの木がまだ若すぎるので、手ごろな価格ではいい品質のものが少なく、軽くて痩せた香りのワインが多いからだ。とはいえ、早くからメルローを造りはじめていた地域ではある程度の評価がでている。アデレードヒル、イーデンバレー、オレンジ、ライムストーンコーストがオーストラリアでは今のところ最高のメルローを造りだしているし、西オーストラリア州ではとりわけカベルネ・ソーヴィニヨンとのブレンドで成功している。もともとメルローはカベソーとのブレンドでお互いのいいところを引き出しあっているが、その厚ぼったく柔らかではあるが幅のない味わいは単独ではなかなか難しいらしい。