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【車椅子での訓練】
立ち上がる・立つ・歩くは、それぞれ違う運動であるから、訓練自体も変えなくてはならないだろう。立ち上がりは、立位や歩行よりも筋力がいるし、バランスも大切な要素になる。
お年寄りを例にすると、腰を前傾させ、頭と上体の重みで前(つま先)体重にする、若い人なら筋力があるので前屈が軽く立ち上がれるが、お年寄りや
障害のある者はつま先立ち気味にしないとふくらはぎに力が入らず上体押し上げられない、それから連動して膝と股関節を伸ばしていく。健常者の人でも腰を折らずに立ち上がるのは大変な動作となる。立ち上がる筋力バランスが身に付くと立位が楽になると思う。
最初から立位になることも大切なことだが、関節の荷重線(正常に重みのかかるライン)を無視すると思わぬトラブルになるかもしれない。麻痺した下肢を荷重線に載せてロックした状態なら問題ないと思うがはずれた場合、関節を支持する筋力がないために負荷がかかりすぎていろいろなところに負担がきて、返ってリハの妨げになるおそれがある。起立台やスタンディング・フレームは関節が荷重線にロックされるので安心かもしれないが、負荷筋力運動が出来ない。そこで傾斜のついたスライド・テーブルで、完全負荷をかけない自重運動が適しているのではないか、傾斜によって負荷が変わるため、少しでも筋力が有れば軽い負荷での自力運動が出来るし、回数もこなすことが出来る。あとは水治療などの浮力を使った立位・歩行訓練、ハーネスなどを使ったスリングス(吊り上げ)での免荷なども歩行訓練に移行する際には有効と考えられる。
まだまだ考えなければならないことが沢山ある。一つ一つ乗り越えていくしかないだろう。あくまでもこれは私の考えですので。参考にはしないで下さい。これからも考えがどんどん変わっていくと思いますので。
『車椅子上での膝の屈伸運動』
ベットのアングルに足をのせての屈伸運動。
少しでも力が入れば、重心を後ろにすることにより容易に屈伸運動が出来る。
ある程度の運動回数が得られるようにコントロールする。
トータル・ジムのような斜面スライド板が無くても、車椅子の回転軸を
利用して、自分の適正負荷が掛けられる。ただし後方転倒に注意が必要。
力の入らない方なら、壁にクッションや台を置き、屈伸した方が楽に出来る。
後ろにバランスを取り、膝に手を置き押し込めばコントロールが効くのでは
ないか。アシストに膝の補助してもらっても良いかもしれない。
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