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小市民伯爵
苦し紛れに書いた「タウンページ」の読書感想文。 平和すぎる世界の地球防衛軍を描いたショート劇場。 脱力必死のシュールなお絵かきがあります
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2004.12.29
カテゴリ： カテゴリ未分類
朝、私はようやく夢から抜け出し、目を覚ますことに成功した。
目覚まし時計のおかげだ。時刻は６時。７時半に出れば良いので今日は遅刻ではない。
ほっと安堵のため息をつく。
時間にゆとりのある朝ほど素晴らしいものはない。
安心して洗面を済ませ、制服に着替える。そして当たり前のようにボタンを掛け違える。
何て注意力がないんだ、と自分自身に憤慨していると、ボタンがピンっと吹っ飛ぶ。
はずれた…。
幸い上から二番目のボタンだったので、彼女にあげたことにする。
今のところいないのだが、将来の彼女がとったのだ。
ということは将来の私には彼女がいるということか。
未来は明るい。気分はブルジョアジー。体中から余裕オーラが染み出している。
やり手の社長にでもなった気分でソファーに寝転び、テレビをつける。
すると衝撃的な映像が目に飛び込んできた。なんと７時００分と表示されているではないか。
時間が削り取られたか？違う！しまった。またやってしまったのか。
そう、目覚まし時計を黙らせるために、時計の針を戻したのだ。
針が６時を指せば戻し、また６時になれば戻す、これを無意識に繰り返したのだ。
今日みた夢の正体はこれだったのか。
それはある時間から少しも前に進むことが出来ないという夢であった。
何度も何度も同じ生活を繰り返してしまうのである。
呪縛から解放されたのはいいが、現実の時間は確実に経過していたのだ。
だが、７時であればまだ余裕がある。
やり手社長から一気にハムスター並の鼓動数になった心臓をなんとか落ち着かせた。
落ち着いてみると、パジャマの上に制服のズボンを履いていたことに気づいた。
朝は朝食から始まるというのが持論である。
どんなに忙しくても、朝ごはんは食べないとダメだ。
それがブルジョアジーの条件である。ちなみに私はブルジョアジーの意味を知らない。
朝食は食パンと目玉焼き。実に豪勢な食事だ。
飲み物は当然コーヒー。
しかも砂糖を入れないというのが、ジェントルマンのたしなみだ。
コーヒーは一流のものに限る。「スターバックス・クリスマスブレンド」
この味が分かるようになれば大人だ。
マイルドでありながら、スパイシーな味わいがたまらない。
ちなみにコーヒーは苦いという致命的な欠点があるので、
コーヒー１、牛乳９９にするのがオススメ。苦さが克服できる。
食パンと目玉焼きを見て、天空の城ラピュタのワンシーンを思い出す。
そうだ、食パンに目玉焼きをのせよう。そして目玉焼きだけちゅるるって食ってやろう。
朝から有頂天の私。
目玉焼きを、妻ジョゼフィーヌに王冠をのせるナポレオンのように
おごそかにかつ大胆にのせる。悔しがる教皇。ざわめく貴族。
食卓の上で繰り広げられる歴史的光景。その時、食指が動いた。
開門。普段は大人しい口を大きく開き野獣のように豪快にかじりつく。
しかしここで予期せぬ事件がおきた。何と目玉焼きが半熟だったのである。
ハワイのキラウエア火山のように、だらだらとした噴火。
黄色い溶岩がじわじわとジョゼフィーヌの頭に広がっていき、遂に皿の上に垂れる。
ジョゼフィーヌ「何してんのよ！」
小市民伯爵 「す、すまん。しかし、昔は生卵が髪に良いといっていたが」
ジョゼフィーヌ「知るか、アホ！」
ご立腹。しかし、皿に落ちた卵がもったいない。
再び、食パンの上にのせる。たれる。のせる。たれる。たれる。
だめだ、押し寄せる歴史の波には逆らえない。
遂にはあちらこちらにぽたぽた落ちる。
運悪くズボンに落ちてしまった。大変だ。制服が黄色く染まった。
とりあえず水でズボンを濡らしておく。
が、欲張って大目に水をかけたので、チャック周辺がびしょぬれになってしまった。
当分乾きそうにない。
もらしたわけではないことを皆に知らしめる必要がある。
いっそ、体中びしょ濡れになって学校に行こうかなどと思うが…やめよう。
寒そうだ
床や机にも垂れていたので、付近をフキンでふいておく。
ちょっと面白いなと吹き出す。
なぜかハイジの世界で、ガッツ石松が一緒になって踊っている牧歌的な光景が頭をよぎった。
まったくもって話の脈絡と関係なかった
卵の進撃はおさまり、沈静化したようなので、またかじっていく。
それにしてもものたりない、と思う。よせばいいのに、アイディアが止まらない。
醤油に手を伸ばす。これをかければ、より味に深みが増すに違いない。
ゆっくりと醤油を傾けていく。
ところが、また事件が発生した。
何とふたがとれた。ダム決壊。ほとばしる黒い液体。
黄色く染まったジョゼフィーヌを今度はブラックに染め上げる。
ジョゼフィーヌ「なっ！ 何をするだァーッ。ゆるさんッ！」
小市民伯爵 「落ち着いて。ところで醤油は１，５リットルくらい飲み込むと死ぬらしいよ」
ジョゼフィーヌ「よけい不安なるやろが！」
小市民伯爵 「でもまぁ、醤油もしたたるいい女に」
ジョゼフィーヌ「怖いだろうが！」
ここに来て、沈黙を保っていた母がつっこみを入れてくる。
母「ちょっとさっきから何やってんのよ！」
な、何か気の利いたことを言わなくては。何か切り返さなくては…
私「しょ、しょーゆーこというなよ」
母「しょーゅもないねん！」
そんな日常
更新前の日記はこちら→
＜オマケ＞ どうでもいいけど ジョジョの奇妙な冒険ファンのメモ
＞「時間が削りとられた」第５部ボス・ディアボロのスタンド「キングクリムゾン」の能力
＞「なっ！ 何をするだァーッ ゆるさんッ！」第一部のジョースターの台詞。有名な誤植
目覚まし時計のおかげだ。時刻は６時。７時半に出れば良いので今日は遅刻ではない。
ほっと安堵のため息をつく。
時間にゆとりのある朝ほど素晴らしいものはない。
安心して洗面を済ませ、制服に着替える。そして当たり前のようにボタンを掛け違える。
何て注意力がないんだ、と自分自身に憤慨していると、ボタンがピンっと吹っ飛ぶ。
はずれた…。
幸い上から二番目のボタンだったので、彼女にあげたことにする。
今のところいないのだが、将来の彼女がとったのだ。
ということは将来の私には彼女がいるということか。
未来は明るい。気分はブルジョアジー。体中から余裕オーラが染み出している。
やり手の社長にでもなった気分でソファーに寝転び、テレビをつける。
すると衝撃的な映像が目に飛び込んできた。なんと７時００分と表示されているではないか。
時間が削り取られたか？違う！しまった。またやってしまったのか。
そう、目覚まし時計を黙らせるために、時計の針を戻したのだ。
針が６時を指せば戻し、また６時になれば戻す、これを無意識に繰り返したのだ。
今日みた夢の正体はこれだったのか。
それはある時間から少しも前に進むことが出来ないという夢であった。
何度も何度も同じ生活を繰り返してしまうのである。
呪縛から解放されたのはいいが、現実の時間は確実に経過していたのだ。
だが、７時であればまだ余裕がある。
やり手社長から一気にハムスター並の鼓動数になった心臓をなんとか落ち着かせた。
落ち着いてみると、パジャマの上に制服のズボンを履いていたことに気づいた。
朝は朝食から始まるというのが持論である。
どんなに忙しくても、朝ごはんは食べないとダメだ。
それがブルジョアジーの条件である。ちなみに私はブルジョアジーの意味を知らない。
朝食は食パンと目玉焼き。実に豪勢な食事だ。
飲み物は当然コーヒー。
しかも砂糖を入れないというのが、ジェントルマンのたしなみだ。
コーヒーは一流のものに限る。「スターバックス・クリスマスブレンド」
この味が分かるようになれば大人だ。
マイルドでありながら、スパイシーな味わいがたまらない。
ちなみにコーヒーは苦いという致命的な欠点があるので、
コーヒー１、牛乳９９にするのがオススメ。苦さが克服できる。
食パンと目玉焼きを見て、天空の城ラピュタのワンシーンを思い出す。
そうだ、食パンに目玉焼きをのせよう。そして目玉焼きだけちゅるるって食ってやろう。
朝から有頂天の私。
目玉焼きを、妻ジョゼフィーヌに王冠をのせるナポレオンのように
おごそかにかつ大胆にのせる。悔しがる教皇。ざわめく貴族。
食卓の上で繰り広げられる歴史的光景。その時、食指が動いた。
開門。普段は大人しい口を大きく開き野獣のように豪快にかじりつく。
しかしここで予期せぬ事件がおきた。何と目玉焼きが半熟だったのである。
ハワイのキラウエア火山のように、だらだらとした噴火。
黄色い溶岩がじわじわとジョゼフィーヌの頭に広がっていき、遂に皿の上に垂れる。
ジョゼフィーヌ「何してんのよ！」
小市民伯爵 「す、すまん。しかし、昔は生卵が髪に良いといっていたが」
ジョゼフィーヌ「知るか、アホ！」
ご立腹。しかし、皿に落ちた卵がもったいない。
再び、食パンの上にのせる。たれる。のせる。たれる。たれる。
だめだ、押し寄せる歴史の波には逆らえない。
遂にはあちらこちらにぽたぽた落ちる。
運悪くズボンに落ちてしまった。大変だ。制服が黄色く染まった。
とりあえず水でズボンを濡らしておく。
が、欲張って大目に水をかけたので、チャック周辺がびしょぬれになってしまった。
当分乾きそうにない。
もらしたわけではないことを皆に知らしめる必要がある。
いっそ、体中びしょ濡れになって学校に行こうかなどと思うが…やめよう。
寒そうだ
床や机にも垂れていたので、付近をフキンでふいておく。
ちょっと面白いなと吹き出す。
なぜかハイジの世界で、ガッツ石松が一緒になって踊っている牧歌的な光景が頭をよぎった。
まったくもって話の脈絡と関係なかった
卵の進撃はおさまり、沈静化したようなので、またかじっていく。
それにしてもものたりない、と思う。よせばいいのに、アイディアが止まらない。
醤油に手を伸ばす。これをかければ、より味に深みが増すに違いない。
ゆっくりと醤油を傾けていく。
ところが、また事件が発生した。
何とふたがとれた。ダム決壊。ほとばしる黒い液体。
黄色く染まったジョゼフィーヌを今度はブラックに染め上げる。
ジョゼフィーヌ「なっ！ 何をするだァーッ。ゆるさんッ！」
小市民伯爵 「落ち着いて。ところで醤油は１，５リットルくらい飲み込むと死ぬらしいよ」
ジョゼフィーヌ「よけい不安なるやろが！」
小市民伯爵 「でもまぁ、醤油もしたたるいい女に」
ジョゼフィーヌ「怖いだろうが！」
ここに来て、沈黙を保っていた母がつっこみを入れてくる。
母「ちょっとさっきから何やってんのよ！」
な、何か気の利いたことを言わなくては。何か切り返さなくては…
私「しょ、しょーゆーこというなよ」
母「しょーゅもないねん！」
そんな日常
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＜オマケ＞ どうでもいいけど ジョジョの奇妙な冒険ファンのメモ
＞「時間が削りとられた」第５部ボス・ディアボロのスタンド「キングクリムゾン」の能力
＞「なっ！ 何をするだァーッ ゆるさんッ！」第一部のジョースターの台詞。有名な誤植
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