Selfishly

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1月


 たいした事は書いてないつもりですが、
 ご不快に感じる方は避けて下さい。



『 1月 また新しい一年が 』

            H17,12/4 16:00


年末年始は 軍も大忙しの時になる。
新年を前に 浮かれている市井の人々に乗じて、
今年達成できなかった事を新年こその意気込みを
持とうというのか、テロや反抗分子からの
犯行予告や声明文が、年賀状の挨拶のようにやってくる。

街で高揚した気分のまま、酔っ払いがケンカしたり、
おのぼりで新年をイーストシティーで過ごそうとやってきた者達が
スリや置き引き等の被害にあって苦情がきたりと
何かと騒がしい。
街の事は 憲兵に任せればよいのだが、
そういう事件が、あちらこちらで起こっているので
軍の方も、監視や捜査が混乱を起こすという
ありがたくない時期が年末年始だ。

ここ東方司令部でも、皆が非常体勢での勤務が続いているので
疲れもたまり、ピリピリしていても仕方が無い。
新年を家族や恋人とゆっくり過ごすなどは、
夢のまた夢で、皆が固い仮眠室のベットでお世話になり続け、
疲労も極地に達している。
しばらくは この状態が続く事もあるので、
皆で 交代で帰宅をし休養を取るようになっている。
今回、大晦日に夜勤に当たる貧乏くじを引いたのは
クリスマスの忙しい時期に無理やり休みを取った、
ロイであった。
そして、クリスマスに次被害にあっているのは、
何気に不幸な男、ハボックであった。
厳選なあみだくじで、大当たりを引いた結果である。

ロイは、クリスマスの幸せを噛み締めているせいと、
今 ここにエドワード達が居ないので、
(ロイの新年はイーストシティーでという願いを
  蹴って、旅立ってしまったので)
別に大晦日であろうが、新年であろうが
全然、気にしていないようなので
部下の中で唯一の女性のホークアイ中尉を筆頭に
部下の面々が先に一時帰宅をする事になった。
と言っても、半日もせずに出勤にはなるのだが・・・。

「はぁ~・・・」
「なんだ、ハボック。
  辛気臭いため息などついて。」
舞い込んでくる情報をチェックする目も上げずに
ロイが、ハボックのため息を聞きとがめて声をかける。
「ため息もつきたくなりますよ~。
 新しい年を迎える夜に、なんでヤローと二人で
 仕事なんかやってるんでしょうかね、俺達。」
「私は順番だが、お前は運が悪いからだろう。」
そっけなく返される言葉に、ハボックはさらにガックリと
肩を落とす。
「まぁ、別に構わないだろう?
 彼女がいるわけでもないんだから。」
さらっと追い討ちをかけるロイに、
『それは、あんたがクリスマスに休みを取るからだろ!』と
心で文句を言ったが、さすが上司には言葉にして聞かせない理性は
働いていた。
「はぁ~」
ハボックのため息が司令部に木霊しながら大晦日が過ぎていく。

その後は、舞い込んでくる連絡や情報、電話の対応と
二人しかいないので、眠気も吹っ飛ぶ忙しさで
早朝のまだ日も上がらない時間に戻ってきた司令部の面々が
来た頃には、仕事は山積みとなっていた。
忙殺される仕事に一段落がついた頃は、すっかりと日が暮れていた。

「大佐、ハボック少尉、
 お疲れ様でした。
 後は、私たちが片付けますので帰宅されてください。」
やっとの事で、帰宅のお許しがもらえた二人は
よれよれになりながら、帰る準備をする。
「それでは、中尉。
 後の事は宜しく頼む。」
「・・・っす。」
「わかりました。 お気をつけてお帰りください。
 後、明日は新年の祭典がありますので、警備の総指揮を
 行ってもらわなくてはなりませんから、
 くれぐれも遅れないように!宜しくお願いいたします。」
「・・・わかっている。
 まったく、この忙しい時に余計な手間を増やしてくれるものだ。」
「恒例行事ですから。」
ホークアイ中尉の返答に『グッ』と詰まって、
そう言えば去年も同じ事を言って、同じ答えを言われた事を
思い出した。

帰宅の途中、
「大佐、疲れてないんっすか~?」
「馬鹿者、疲れているにきまっているだろう。」
「にしては、普段とかわらないっすね。」
「お前が軟弱すぎるだけだ。
 軍人ともあろう者、常に平常心を持って望まなければ
 ならないだろうが。」
「・・・。
 あっ!! 大将があそこに!」
「なに!!
 鋼が? どこだ! どこにいるんだ、ハボック!」
人の行き来が多いおおらいで、大声を張り上げ
髪を振り乱して周囲をキョロキョロするロイは、
注目の的だ。
「んじゃ~、お先に~。」とすでに走り去っているハボックに
「ハ~ボッ~ク~!!」と怒ってみても後の祭りである。

ハボックとのやりとりで、疲れているのが倍増し、
とぼとぼと家路に向かう。
『はぁ~、これで家に鋼のが待ってくれているなら、
 気分も軽いんだが・・。』
帰っても、寂しい一人暮らしである。
寒い部屋に入って、寂しく簡素な食事をして
後は 一人で寂しく寝るだけだ。
そうして、数時間後には また仕事に出て、
今度帰れるのは、いつの事やら。
そんな事を考えると、思い足取りが さらに重くなる。

そんな事を思いながら見えてきた家に目を向けて驚く。
『電気が点いている・・・?』
疲れて見間違いをしているのだろうか?と目をしばたたかせてみても
確かに電気が点いている、こそ泥か? そんなわけはないか。
では・・・・?
もしかして、もしかしたら・・・。
一応、扉を開ける前に発火布の手袋を着用して、
用心して扉を静かに開けていく。
開けた家の中には、暖かい空気と 美味しそうな食事の匂いが
漂っている。
『まさか、本当に・・・?』呆然と、このラッキーな事に
半信半疑になりながらも、ひしひしと迫る喜びを噛み締めていく。

「あっ、大佐~。お帰りー。
 勝手で悪いんだけど、貰ったカギで入らせてもらった。」
ひょっこりと、エプロンを付けた姿で現れたのは、
見間違える事等ありえない、エドワードの姿だった。
エプロンで手を拭きながら、トコトコと玄関に立ち尽くすロイに
寄ってくる。
「大佐?」
返事もせずに、口を開けたまま呆然としているロイに
小首を傾げて声をかけてくる。
「・・・鋼の・・・・。」
感極まって、何か言うよりも身体の方が先に動いてしまった。

「おわ!」
急に抱きつかれたエドワードは、驚いた声を上げ動こうとしたが、
ロイは さらに腕に力を入れる事でエドワードの動きを封じた。
「・・・ただいま。」
抱きしめている感触に酔いながら、そうつぶやく。
「どうしたんだ?
 よっぽど疲れてるのか?
 風呂も沸かしてるから、さっさと入ってこいよ。」
今度は、拘束から抜けようとしているエドワードの動きを
しぶしぶながら引き止めないようにして、腕を離した。
エドワードにせかされて風呂場に行き、
熱い浴槽に浸かりながらも、今の状況が信じられない気分だった。
『疲れすぎて、夢を見てるんじゃないだろうな』
思わず頬をつねったりしてみて、痛みがある事を喜んでみたりもした。

「あっ、上がったのか?
 ほら、食事の準備も出来てるから食べようぜ。」
満面の笑顔でロイを呼ぶエドワードに、くらくらしながらも
指し示されたテーブルにつく。
「鋼の・・・、
 一体どういう風の吹き回しで・・・。」
ロイは、この幸運の理由を聞いてみる。
「あぁ、この前の情報が まったくの見当違いでさー、
 行ってすぐに戻る事にしたんだけど、
 新年だろ? もう、宿も一杯で入れなくてさ~、
 大佐のとこなら、本もあるしってんで来させてもらったんだ。」
甘い期待をしていたロイをガックリさせるような返答を
朗らかに返すエドワードに恨みがましい目を向けそうになったが、
『しかし、こうして顔が見れただけでも・・・』と
ささやかな幸せを素直に喜んで気を紛らわせた。
「・・・それに、
 あんた、新年で一人なのも可哀想だしな。」
「えっ?」
聞き間違いかと思うような小さな声で口早にエドワードが
そんな事をつぶやいた。
少しは、気にかけてもらえていると言う事か。
そんな小さな言葉の一つにも浮かれてしまう。
「鋼の、ありがとう。
 で、アルフォンス君は?」
「あぁ、アルはリゼンブールに一旦戻ったんだ。
 ウインリィーが、メンテナンスでうるさくてさ~。
 二人とも戻らなかったら、危なそうなんで
 取りあえず、あいつだけは行かせたんだ。」
「それって、人身御供じゃ・・・。」
「いいの!
 弟が兄のために尽くすのは当然だろ。」
言葉は悪いが、エドワードがアルフォンスに新年を
家族で過ごさせてやりたいという思いがあっての事だと
言うことは、きちんとロイには解っていた。

温かな、美味しい食事を堪能し、
幸せな時間を満喫して、
はたっとエドワードの事に思い当たった

「鋼のも、風呂に入ってきたらどうだ。
 片付けは私がしておくから。」
「えっ、いいよ。
 大佐 疲れてるんだから、片付けは俺がするから
 もう寝たらどうだ?」

(そんな勿体無いことが出来るもんか!!)
「いいから。
 そんなに疲れているわけではないし、
 美味しい食事のおかげで、元気になったしね。
 それよりも、君の方が 旅から戻ったばかりなんだろう?
 少し、ゆっくりとお風呂に浸かって疲れを取るほうがいいぞ。」
「うぅ~ん。
 そうか? じゃあ悪いけど、風呂借りるな。」
いくら若く元気なエドワードと言えど、
旅から旅の生活で、今回のように とんぼ返りで帰ってくれば
疲れないわけがない。
ここは素直に大佐に甘える事に決める。

キッチンの片づけを終え、リビングに戻る。
薄手のシャツ1枚でも寒さを感じないほどに暖められた室内を
考えて、ロイはエドワードに冷えた甘めのレモネードを
作ってやり、自分には良く冷えたワインを持ってきて
飲み始める。
疲れた身体にはアルコールが良く回るが、
幸せに浸りながら、酔いを楽しめる今の自分を喜んでいる。
『帰る前の気分とは雲泥の差だな。』
エドワードが居ると居ないとでは、これだけ変わるものかと
しみじみと思っていると、風呂から出てきたエドワードが
戻ってきた。

「あっち~。」
髪を拭きながら入ってきたエドワードの姿に、
ロイは 持っていたグラスを落としそうになるくらい驚いた。
「は、鋼の・・・。」
思わず声がうわずってしまうのは仕方が無い。
入ってきたエドワードの姿といえば、
多分、ロイのシャツだろうを1枚羽織っただけの
恐ろしい位に色っぽい姿だったのだ。
「あっ、シャツ借りたぜ。
 着替え持って行くの忘れたんで、ごめん。
 ちゃんと、洗濯しておくからな。」
(いや、洗濯などしないで そのままでおいといてくれ!)
などと、やや危ない考えがよぎっていった。

「あっ、それ俺の?
 サンキュー、喉渇いてるんだ。」
全く自分の今の格好を気にするでもなく、
無防備にもロイの傍によって、グラスを取って飲み始める。

ロイといえば、入ってきたときからエドワードに釘付けになっている。
洗い上がりの しっとりと光沢を放っている金糸が
まといついている上気した頬。
大きく開いた白い胸元。
きわどい位置で止まっているシャツからは、
白い生の足と、機械鎧の足が 目を惹くアンバランスさを見せている。
レモネードを美味しそうに飲む喉もとの白さが目に痛い。
グラスにつけている紅い唇が柔らかい事は記憶に新しい。
思わず飛び掛って下さいというばかりのエドワードの
肢体に、ロイは 振り切れそうな理性を総動員し耐え忍んだ。

「は、鋼の・・・。
 いくら部屋が暖かいっといっても、そのままでは風邪を
 ひくよ。」
からからに乾いた口内から、なんとか舌を引っぺがして
出来るだけ冷静に声を出す。
「うん、着替え取ったら、すぐ着替えるな。」
すたすたと、部屋の端においてあった彼のトランクに
歩いていく。
出来れば、ずっと その格好でいて欲しいという本音と、
理性が切れる前に着替えてくれるという安堵とが無い混じった
思いを抱えて、「ほっ~」と肩を落とす。
『良く耐えた!
 我ながら、自分の忍耐力の強さには感心する。
 ここで襲いかかれば、エドワードに嫌われること必至。
 それだけは、避けなくては』
着替えてくれて、この拷問のような状態が回避されると
ほっと気が緩んだ時に、
「よいせっと。」
と屈んでトランクを開ける姿が目に飛び込んできた。

「#@*&~!!」

ロイに背を向けるように屈んだエドワードの姿は、
きわどいラインのシャツから、プリッとした
可愛い双球が丸見えの状態。
ロイは意識が遠くなるのと、わずかに残っていた理性の紐が
『プチン』と切れた音を頭の片隅で聞いたような気がした。

「エドワードー!!」
叫びながら突進してくる大佐の姿に
「えっ!?」
驚きの表情でロイを見つめるエドワード。
「ちょっ、ちょっと大佐!
 何するんだよ!!」
急に抱き上げられて驚いたエドワードが、抗議するが
ロイは エドワードの抵抗などものともせず、
自分の寝室に飛び込むなり、エドワードをベットに放り投げた。
「た、大佐!」
起き上がろうとするエドワードよりも早く、エドワードにのしかかり
動けないようにしてしまう。
そして、何か言われる前に、
その紅い唇を 自分の唇で言葉ごと塞いでしまう。

「・・・うう、・・んぅ」
息が上手く出来ないのか 口を開けようとするエドワードに乗じて
口の中に進入し、おびえて丸くなっているエドワードの舌を絡め取る。
言葉も吐息も唾液さえも混じりあう濃厚な口付けに
エドワードは翻弄されなされるがままになる。
ロイは 飽きることを知らないように、執拗にエドワードの口内を
攻め続ける。
エドワードの力が抜けた頃、やっと押さえ込んでいた力を緩める。
「君が・・・、君が悪いんだよ。
 あんな格好を私に見せるから。」
苦しそうに、何かを我慢しているように額をよせ
エドワードに そうつぶやきながら、顔中にキスをおとしながら
エドワードのシャツのボタンを外していく。
「な、なんで・・・。」
怯えている色を隠せない声音でエドワードが聞いてくる。
「何故?
 君を愛しているからに決まっているだろう?」
はだけたシャツから、見える胸元に唇を寄せ、
愛しそうに、優しく嘗め上げていく。
しつとりと吸い付くような肌理の細かい白い肌は
ロイの愛撫に、徐々に紅く色づいてくる。
「・・・ん!」
ビクッと反応を反す姿が、さらにロイを煽っていく。

ロイは下肢に手を伸ばし、まだ 何の反応もしていない
エドワードのものに、強引に快感を送り込もうと手を動かす。
「や、やめっ!」
人に触られるどころか、自分でさえ そんな目的で触る事も
ないような場所を、ロイに弄られ 驚き逃れようとするエドワードに、
「じっとして、気持ちよくしてあげるから。」
耳元であやすように囁きながら、煽る手は止めずに動かす。
人の手で送り込まれる 初めての強い快感に、
若いエドワードは あっさりと追い上げられていく。
「た、大佐!
 て、手離して、もう出る。」
下肢をひくつかせて喘ぐエドワードに、
「大佐じゃない、ロイだ。
 ロイと呼んで。」
我慢している為か、涙目になっているエドワードの両目に口付けて
そう強請る。
「ろ、ロイ~!
 もう手離してー!」
我慢が限界に近いのだろう。
切羽詰って、ロイの名前を呼ぶエドワードに
押さえきれない愛情が溢れ出す。
「いけ! 私の手の中で。
 我慢せずに!」
さらに煽る手を強くして、エドワードを促す。

「や・・・、やぁー!」
我慢の限界を越し、エドワードは 背を反らせて
自分を解放す。
ロイも、視覚だけで行けそうな位の高揚感で身体を満たす。
ピクピクと反応を反すエドワードの物を
最後の1滴まで搾り出すようにすりあげてやる。

はぁはぁと荒い息を吐くエドワードの顔にキスを降らしながら
強すぎる快感に抵抗する気も起きないのか、
エドワードが呆然としている間に、
彼を身体でも感じようと、自分の服を脱いでいく。
エドワードは、ぼんやりと その姿を見ているが
瞳には映ってはいないのかもしれない。
裸になり、まだ動けないエドワードに覆いかぶさっていく。
キスを落とそうとして顔を近づけると、
それまで一言も発しなかったエドワードが
掠れた声でつぶやく。
「なんで・・・?」
ロイは、軽く口付けをして答えてやる。
「言っただろ?
 君を愛しているからだ。」
そう言って、エドワードの表情を見た時、
ロイは自分の行動が止まった。

エドワードの双眸からは、静かに綺麗な涙が溢れ流れていた。
そして、ロイを見る瞳には 怒りも怯えもなく
ただ静かに悲しみだけを湛えている。
声を荒げることも、感情をぶつけるでもなく、
ただただ静かにロイに、悲しみを満たした瞳を向けている。
「・・・エドワード・・・。」
一瞬にして、ロイの高揚感も、凶暴な劣情も跡形もなく飛び去り
自分が犯した過ちを責める理性の声が響いてきた。
『なにを、なにをしてるんだ私は・・・。
 彼にこんな顔をさせているのは自分なのか?
 誰よりも傷つけたくなくて、大切にしたかったのに、
 今の悲しみ以外は知らないような瞳をさせているのが
 自分だとは!』

ロイは、すがりつくようにエドワードに腕を回す。
「すまない、こんな事をしたかったわけじゃないんだ。
 愛しているんだ。
 誰よりも大切にしたいと、心から思ってる事は
 信じてくれ。」
こんな事をして、虫が良すぎると思われても
ロイの言葉は、嘘偽りない思いだった。

「鋼の、エドワード・・・。」
何も反してくれないエドワードに、何度も許してくれと願う。
「・・・俺は嫌だよ。」
ポツリとつぶやかれたエドワードの言葉が、ロイの胸をえぐる。
「・・・エドワード。」
彼は許してくれないかも知れない・・・という絶望感がロイを満たす。

「俺は嫌だ。
 愛しているからってだけで、何をしても許されるのか?
 俺が嫌がっても、逃げても
 あんたは、そんな俺を好きなように出来れば満足なのか?
 それが、あんたが言っている愛しているって言葉の意味なら
 俺は、わからないし、いらない。」
涙も止まった瞳からは、先程の悲しみを湛えた瞳と同じとは思えない
強い輝りを放ち、怒りを湛えている。

そんなエドワードの瞳に魅せられたように、ロイは回していた手を離す。
そして、彼が2度と自分に笑顔を向けてくれることも、
手に入ることも無いだろうことを感じながら。
絶望感に浸されたロイが、エドワードから身体を離そうとすると、
今度は  エドワードがロイに手を回してくる。
「・・・鋼の?」
例え殴られても、蹴られても文句は言えないと思っていただけに、
エドワードの行動は、ロイにはわからなかった。

捨てられた子犬のような表情を浮かべているロイに
エドワードは 艶やかな笑顔を向けて言い放した。
「ちゃんと、俺の思いも聴けよ!
 一方的に押し付けるだけじゃなくて、
 俺が あんたをどう思っているかもって事も。」
まさか・・・と期待がわずかに心に浮かぶ。
そして、恐る恐る聞いてみる。
「エドワード、愛している。
 君は・・・?」
期待と不安とがない交ぜになった表情を浮かべて伺ってくるロイに、
身体に回していた手を、首に巻きつけてロイを引き寄せる。
そして、エドワードから そっと口付けながら、
「俺も好きだよ。あんたの事が。」
と伝えてくる。
「エドワード!」
我慢が出来ずに、力いっぱいエドワードを抱きしめ、
それでも、伝えきれない思いを口付けに託して伝える。

「・・・んんん! プハァー」
はぁはぁと激しすぎる口付けから逃れて息をする。
「もっと、優しくしろよ!
 俺は 初めてなんだから。」
頬を紅潮させて文句を言うエドワードに、
さも愛しそうに見つめ返し、
「おおせのままに。」と言いながら
(それは無理だろうな・・・と思いながら)
彼の身体に溺れていく。
愛しくて、愛しくて、狂うほど愛しい相手を
手に抱けて、冷静で居られる者がいるわけがない。
きっと、後で殴られるなと思いながらも
愛する手も身体も心も緩めてやる事ができない。
喘ぐエドワードに、もっと感じさせたいと思い、
許しを請う瞳を見れば、声を上げさせたくて愛撫をきつくする。
泣いて嫌がれば、口付けて宥めて強引に押し切って進める。
ひっきりなしに上がる嬌声の声を快感と共に感じ、
さらに感じさせるように、そして感じれるように
身を深く進める。
愛に狂ったように過ぎていく時間に、
このまま朝が来なければと願う。
恐ろしい快感に身も心も犯され、ロイは最後の階を
エドワードと共に上り詰める。
「ロ、ロイ!」
「エドワード・・・、一緒に!」
目の前がスパークし、何も考えられなくなる。
快感と、相手の事を感じる以外に・・・・。


幸せの余韻に浸りながら、 どこか遠くで五月蝿い音が鳴り響いている。
『なんだ? せっかくのいい所を邪魔するものは。』
横に寝ている愛しい人が起きないように抱きしめようと
手を伸ばし・・・・たつもりが空を切り、
次にドスンと強い衝撃がくる。
「な、なんだー!!」
はっと、周りを見回すと 冬の遅いはずの日がすでに登って
部屋を明るく照らしている。
目に入った周辺は、代わり映えしない自分の家のキッチン。
転げて落ちた椅子の横に、呆然と尻餅をついているロイは、
「まさか・・・、全部 夢・・・そんな~・・・。」
憐れなロイが打ちひしがれている間にも、
ますます執拗な音が鳴り響いている。
「電話・・・?
 えっ、えぇー!!」
怖くて見たくない時計を見てみれば、本日の勤務開始時間を軽く越え、
すでに新年初の重要な仕事が始まろうとしている時間だ。
『 くれぐれも遅れないように! 』
中尉の言葉が頭の中で ぐるぐる廻る。
「やばい、殺されるー!」
ダッシュで電話を取りに走ったロイの今日の命運はいかに。

こうやって、また新しい1年が・・・。


[ あとがき ]
か、書いてしまいました・・・。
ま、まぁ これ位は対したエロではない・・・はず。
年齢指定かけた方が良いのでしょうか?
18禁って程でもないとは思うんで、一応 15禁くらいで?

さて、夢おちです。
やはり、新年初夢は必要かと思い書いてしまいました。
新年早々に こんな落ちがやってくるとは、
ロイさん、今年の運も見切れますね。
でも、夢だけでも良い思いが出来たので
きっとしばらくは、思い返しては喜びに浸っているでしょう。
軍部のメンバーには 気味悪がられながら。(笑)



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