ルロワとドーヴネ


テージです。当時、ラルー・ビーズ・ルロワはDRCの共同経営者 92年1月
15日にその共同責任者の座を追われています。
 なぜ解任されたのか?一般的にはルロワ社経由のワインが販売権を持たないア
メリカへ輸出されていたという責任を取らされた事になっていますが、「DRC
よりも素晴らしいワインを造ってしまった」ことが大きいと考えられます。
 一般的に会社の責任者が別会社を作り、同じ商品を作って、より高品質の商品
を販売したら、背任行為と呼べるものです。
 DRCは最高のグランクリュを造り出す会社、しかし、リッシュブールやロ
マネ・サン・ヴィヴァンで、DRCより高値で取引されるワインの存在、それも
DRCの責任者が別会社を作って造っているとなったら、こうなる事は目に見え
ています。
 では、なぜマダム・ルロワはこのような事をしたのか?それは自分が納得でき
るワインを造りたいが為だったと思います。DRCは彼女には制約が多すぎたの
かもしれません・・・
 ドーヴネに至っては完全な個人所有のドメーヌとなります。ドメーヌ・ルロワ
でも制約があるとは思えませんが、一番わがままが効くのがこのドメーヌとなり
ます。

ワインの種類
ドメーヌ・ルロワ/

グランクリュ
※シャンベルタン
 ラトリシエール・シャンベルタン
 クロ・ド・ラ・ロッシュ
※ミュジニー
 クロ・ド・ヴージョ
 リッシュブール
 ロマネ・サン・ヴィヴァン
 コルトン・ルナルド
 コルトン・シャルルマーニュ
一級及び畑名入り村名
 ジュヴレ・シャンベルタン
 シャンボール・ミュジニ・フルミエール
 シャンボール・ミュジニ・レ・シャルム
 ヴォーヌ・ロマネ・ジヌヴリエール
 ヴォーヌ・ロマネ・ボーモン
 ニュイ・サン・ジョルジュ・レ・ブド
 ニュイ・サン・ジョルジュ・ヴィーニュロンド
 ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・バスドコム
 ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・アローツ
 ニュイ・サン・ジョルジュ・オー・ラビエール
 ポマール・レ・ヴィニョ
 ポマール・クロ・フォロッツ
 ヴォルネィ・サントノ(1樽)
 サヴォニー・レ・ボーヌ・レ・ナルバルトン

ドメーヌ・ドーヴネ/

※マジ・シャンベルタン
※ボンヌ・マール
 ムルソー・グット・ドール
 ムルソー・レ・ナルヴォー
 ムルソー・ショーム・ド・ペリエール
 ムルソー・プレ・デ・マンシェ(1樽)
 ピュリニィ・モンラッシェ・レ・フォラティエール
 ピュリニィ・モンラッシェ・リカルド
 オクセー・デュレス
 オクセー・デュレス・レ・クルー
 オクセー・デュレス・レ・ブトニエ
※クリオ・バタール・モンラッシェ
※シュバリエ・モンラッシェ

 (※印のものについてはかなり入手困難、出会えたとしてもかなり高価!)

 ビンテージについては、このレベルになると不作の年とかは関係ないと断言し
ます!評価が高いのは93年、この年は葡萄の木からにマッシュルームが発生す
るという非常に厳しい年となりましたが、房ではなく粒で選果をしたそうです。
私の息子の生まれ年なので3本のポマールが我が家のセラーで眠っていますが、
これは大変貴重な宝物です。

ワインについて
 「畑の言葉を情熱的に語る一冊の本」
 とにかくブルゴーニュのテロワールを勉強するにはこれほどの教材は存在しま
せん!もっともその授業料が払えたらの話ですが・・・
 過去に同一ビンテージの飲み比べを数回経験しましたが、驚きの連続でした。
 ニュイにはニュイの、シャンボールにはシャンボールの味が、ちゃんとするん
です。それから絶対必要なのが熟成です。若くても美味しいのですが、最近飲ん
だ89年88年辺りが辛うじて、その領域に入りつつあります。
 なにしろそれ以前のドメーヌ物はないので、味わう事が出来ないのが、唯一の
欠点ですが、本当の飲み頃を迎えたワインがまだないと言えます。しかしながら
この前飲んだ89の味わいにはあまりの感動に言葉を無くしました。

購入について
 お財布との相談になりますが、出会えた時が買い時です。マダム・ルロワは1
933年生まれ、今年で71歳、もし彼女が亡くなったら、どうなるか?相続の
時に一挙にリリースされる事も考えられますが、もともと本数自体は非常に少な
い訳で必ず価格が高騰してしまうと思います。ジャン・グロとミッシェル・グロ
、アンリ・ジャイエとエマニュエル・ルジェのワインの価格差を考えれば、なる
べく早く買えるだけ、買っておいた方が賢明かもしれません。





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