思春期の君たちへ 

 思春期の君たちへ 

動き始めたドロシー



私は『信じて任せる』『先まわりをしない』に、

『黙る』をプラスすることにしました。

ともかく聞き役に徹し、自分は相槌のみでしゃべらない事にしたのです。


みんなのからの励ましを受けた翌日、

学校はやはりお休みでしたが、変化が起こりました。


朝、自分からシャワーを浴びると言い出し、全身をキレイに洗いました。

また、夕方にも、ローラとお風呂にも入りました。


その後、友達に自分でメールをして、明日の時間割を聞いていました。

結局、聞いておきながら時間割はしなかったのですが、

これら一つひとつの行動が、私には大きな進歩にみえました。


翌朝、時間に起きて、しっかり朝食を食べましたが、

直後に倒れてしまいました。

そして、自分からこんなことを言い出しました。

「ドロシーがいない時になら、ODについてみんなに説明してもいいよ」


その後もう一度、

「今日は学校に行かないけど、みんなに説明はしても良いよ」と言ってきました。

これはきっと、自分が学校に行く前の段階として、

自分の身体のことをみんなに理解しておいて欲しいということだと思います。


ODの症状自体は、決して嘘でも怠けでもなく、本当に辛いものです。

理解することは難しく、説明の仕方によっては、

誤解を生み兼ねないので、慎重に話す必要がありました。

私は台本のようなものを書いて、先生にお渡しし、

子どもたちへの説明をお願いしました。

内容は↓です。


ドロシーが学校を休んでいることはみんなわかっていると思いますが、

実はドロシーは「起立性調節障害」(OD)という病気です。

この病気は説明が少し難しい病気なのですが、

簡単に言うと、血圧をあげることが難しい病気です。

みんなは立っている時でも、身体中に血液を運ぶことが出来ますが、

起立性調節障害の子どもは、立っていると血液が足の方に留まってしまい、

頭に血が回らなくなります。

その為に、クラクラしたり、心臓が苦しくなったり、

頭が痛くなったり、気持ちが悪くなったりします。

授業中などに座っているだけでも同じようなことが起こります。

嫌なことを聞いた時や好きではないことをする時なども

同じように具合が悪くなります。

でも、いつも具合が悪い訳ではなく、今日は良いけど明日はダメとか、

一日のうちでも、調子が良い時と悪い時があります。

ドロシーの身体は、みなさんが高熱を出している時に似ています。

こう考えてみて下さい。

38度とか39度とかの熱で寝ている時に

「運動しなさい」とか「勉強しなさい」とか言われても出来ませんよね?

でも「大好きなメロンを買ってきてあげたから少し起きて食べなさい」と言われたら、

頑張って起きて食べる事が出来たりしますよね?

そういう風に考えるとわかりやすいと思います。

今まで元気そうだったのに急に具合が悪くなったり、

具合が悪かったのに、元気になったりする事もあります。

学校を休んだり、遅刻や早退をしたり、保健室で休んでいたり、宿題が出来ない事があったりしますが、

好きなことなら頑張れることもあります。

でも決して怠けている訳でも、ズルしている訳でもありません。

激しい運動や立ちっぱなしはダメですが、

あとはムリをしなければ、みんなと遊ぶことも出来ます。

この病気はいつか必ず治る病気です。

でも風邪みたいにすぐには治りません。

みんながこの病気をわかってくれること、協力してくれること、

そしてドロシーも治すよう頑張ることで、すぐに治ることもある病気です。

どうか温かい目で見守ってやって下さい。



というような内容です。












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