unplugged

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2. 恐怖<好奇心


俺はあれから何度も何度も振り返っていた。
そのたびに見えるのは薄く引き延ばされた自分の影。
道に存在する影、そのどれにもナニカが潜んでいる気がして正直ぞっとしない。

しょうがない・・・
この手の奇怪には何度か立ち会ったことがある。
一つ、むやみに干渉してはならない。
一つ、こちらの正体を知られる前に相手を知る。
一つ、邂逅は一度、または二度。
一つ、トドメは一度に。
・・・この四つだっけか・・・?
正直この手の奇怪とは立ち会ったことがあるだけであまり気にしていなかったのだ。

ちっ・・・
めんどくせぇ。

左眼を押さえる。


さぁ・・・
久々の出番だぞ・・・
左眼を押さえてる手を下ろす。
紅に染まった左眼は常人のそれとは大きく異なっていた。
古より炎纏の魔眼と呼ばれるもの。
そう。主の呼びかけに応え目覚めたのは人外の瞳。


・・・はっ。
気配がわずかに感じ取れた。
魔眼への恐怖であろうか。はっきりとナニカの同様が感じ取れた。
やっぱりたいしたことない奴か。
たかだか魔眼の起動だけで反応しやがって・・・
ナニカがわき道に逃げ込む。
逃がすかよ・・・!
後を追う。
血と肉、骨を断つ感覚が手に宿る。



やめておけ。
(あぁ・・・)



アレはお前と同じ黒。
(もう少しで・・・)



同じ類の生き物。
(あの感覚が・・・!)




ぐちゃぐちゃと思考が熔けてゆく。
腰の刀に手を伸ばす。
刀が錆びたのであろうか、鞘の滑りがよくなかった。
そして、
わき道へ、
駆け込んだ。




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