『曲がった釘の本音』



【曲がった釘の本音】

真っ直ぐに伸びたかった―
「出る釘は打たれる」―或る日突然打たれた―斜めに―
曲がった釘―躓くとあぶない―ひっかかるよ―
そんな風に遠巻きにされるなら、一層釘抜きで抜いてくれれば
楽なのに―それすら許されずに曲がったまま―
本当はね、反対側からたたいて欲しい―そうすればきっと
また真っすぐに伸びるから―
どうかお願いだから、曲がった腰が千切れて折れない内に―
絶望に打ちひしがれ茶色く錆びて、風化して跡形も無く砕け散る前に―
誰かたたいて―曲がったまま閉ざされた心の扉―曲がってみえるこの世界
そして、今度こそ、他の釘たちの様に、木に埋め込んで―
きっと馴染んで見せるから―目立たなくなるから―
棚を支えて、役に立つよ―だから曲がった釘を邪険にしないで―
でも曲がってる―可愛くない釘、捻くれた釘―
素直になれず心を閉ざしたまま―今日も矢張り曲がったまま―
そんな曲がった釘の―本音


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