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日台国際結婚 in横浜 withワンちゃん
「教育について1」 第12号
ほっほっほ!子供をいきいきと育てる社会!
1.なぜ、今、「愛国心」なのか?
最近、教育基本法改正の議論の中で、「愛国心」についてしばしば議論されている。
率直な感想として、いま、なぜ、この時期に「愛国心」を涵養すべきなのか?もともと、日本人ほど、自国のことを愛してやまない民族はないのに、あえて、なぜ、愛国心を再確認させなければならないのか?深く疑問に思う。「愛国心」は、公共心とも異なるものであるし、愛国心を養って、ニートを減少させることもできない。今の議論は、すべて論理的ではないし、世の中の雰囲気に便乗して、わけの分からない危険な考え方ともなりうるものを教育の中にぶっこんでしまおうというように感じられる。
とりわけ日本人は、自国のことをまさに誇りと思っており、心の中では、世界一だと自負しているところがあることは、日本人であれば誰しも、分からないでもないと思う。
では、なんで愛国心なのか?愛国心を涵養する目的があるはずである。
教育には、いろいろ目的がある。学校の種類だけ、教育の目的があるといっていい。文系、理系いろいろあって、会計をするため、建築をするため、労務人事をするため、不動産業をするため、映画を撮影するため、記事を書くため、ITビジネスをするため、経営者になるため等々、その道の数だけ、その教育というものがあって、その方法論がある。
社会で生きていく中で最低限必要な社会人として一般常識を持ち合わすための教育として義務教育があって、その中で仮に「愛国心」を教えるとしたら、何を教えるのかも曖昧模糊としている。
つまり、目的も分からず、その教える中身すらも定義されていない。
国民的議論の前に、それを明確に示してからでないと、議論も何もないでしょう?お話にならないというか、信じられないほど馬鹿げたことが今、国会で起きている。
だから、将来の徴兵制に備えての「愛国心」だと疑われてもおかしくはないのである。目的も中身も示していないのだから、誰だって、第一に考えることはそれしかないでしょう。無為無策。頭の悪い人たちが、ない知恵を絞りに絞って、出てきたものが粗悪品だったという感じがする。いい加減議論の仕方を覚えろよという感じである。
2.私の考える「愛国心」
では、私だったら「愛国心」をどのように教えるか?
でも、よく考えると「愛国心」は感情なのだから、「愛国心」を教えることはできない。
じゃぁ、国を愛する心を芽生えさせるための教育というものであれば、可能かもしれない。
他国の文化の尊重を大前提として、他国の文化との比較の中、
自国の文化のよさみたいなものを再発見させるような教育の方法論ができたら、意義があると思う。
日本人は、自国の文化を卑下してか、悪く言う傾向もあり、
また軽んじる傾向もある。
かたや世界ナンバーワンだというような驕りがある一方で、
なんだか、日本の過去や歴史、文化に自信のもてない
アンバランスさがある。
日本のことを自信をもって、外国に発信する能力が
足りないような気がしてならない。(自分も含めて)
そのためには、日本の文化のよさを分かり、なおかつ、それを
言語化できる能力を育てることが必要と考えられる。
それが、真の安定感ある自信みなぎる「愛国心」へとつながり、
国際社会でも大人の振る舞いのできる日本というものが
出来上がっていくものと思われてならない。
今後、より国際化時代、また国際協調の世界の中、
他国の文化の比較の中において、
日本の文化の特質性を述べられるバランス感覚ある人間を
育てることが重要なのである。
「日本はすごいんだ!」と叫びまわって、天狗になれって
いっているのではないことは、すぐに理解できることでしょう。
「真の国際人は、真にドメスティックな人間である」
と誰かがいっていましたが、自分の住む郷土に対する愛も、国際化には必要な要素となってくるのである。
まとめれば、
「愛国心」=「郷土愛」=「自国の文化、歴史、社会に対する愛」
こんな図式が描ければ、今後の国際化の社会の中の日本も
明るいのではないかなと考えます。
と、このようにまとまれば、よいのかと思いますが、
問題はもっと、複雑のような気がします。
3.卒業式の国旗の掲揚の問題
学校の卒業式に国旗を掲げろ!という文部省の方針があって、
それに従わない校長を辞めさせたり処罰の対象となっているようですが、
「愛国心」の議論の発火元は、単純にここのような気がしてなりません。
すなわち、国旗を揚げない学校側は、学問は国家から独立したものであって、たとえ国家であろうとも、干渉する予知はないという立場がある。
一方、国は、国の発展の根幹となる公共教育機関において、国旗を揚げることに反対するとは、なんだという思いがあると思う。
しかも、学校は税金で成り立っている。
であるから、国の方も、国旗の掲揚に意地になっているのだと思う。
揚げさせるための思想はなにか?といわれれば、
単純に「愛国心」という展開になった。
だけど、「愛国心」という言葉には、だれもが危険な匂いを感じている。
単純にそんな話かもしれない。お人好しに考えれば。
4.教育の目的とは?
話は、もとに戻りますが、教育の目的である。
その前に、学校の目的である。
学校の目的は、真理を追求すること(すなわち学問をすること)、
及び教育することである。
前者であれば、国旗などまったく関係ないのである。
ただ、後者であれば、国の発展のための教育ということも考えられ、
国旗の掲揚は必要だともいえるのである。
そこで、教育の目的である。
最近では企業が学校を創る時代になっている。
学校は企業活動の人材育成の場ということも明らかにされている。
教育の目的は、かたや国家の発展のためもあるし、
かたや企業活動の成長のためでもあるし、
かたや学問の追及のためでもあるし、
また、個々人にとっての成長のためでもあるのである。
そこで、今の時代は分権化の時代である。
小さな政府を目指すべき時代になっているのである。
国主導でやるものは、どんどん少なくなってきているし、
民間に任せたほうがうまくいくことが分かってきているのである。
公共施設に関しても、民間の力を借りたPFI方式など浸透してきているし、
郵政民営化も実現しました。
分権化社会で、NPO、ボランティアの役割もますます、重要となってきているのです。
個々人の自由な活動が、新しい産業の立役者ともなることが証明され、
ますます、その重要性が増しているのである。
つまり、自由な発展的、建設的な活動のもととなる個々人の自由な活動を
促すような教育が、ますます重要になっているのである。
そんな時代の中で「愛国心」とはなんぞや?ということなのである。
もちろん「愛国心」は人間の自然な感情で、悪いものじゃない。
それが、「郷土愛」と同義となり、国際社会との対話と向かうのであれば、
歓迎すべきものである。
「愛国心」そのものが、国際社会の中で、自らのアイデンティティそのものとあり、存在意義となるのである。
「愛国心」あってこそ、対等に外国と対話できる立場を得るのである。
ただ、「愛国心」の具現化として国旗掲揚になると、
「お前、ほんと、中身を理解してないよな!」
という具合になってくるのである。
個人的には、国旗掲揚することに、なんら憚りはないけれども、
それを学校で強要することには、厳密に考えれば、行き過ぎである。
別に、教育は必ずしも、国のためにしているわけではないのである。
主義主張があって、抵抗感を感じるところがあれば、自由にさせてやれば
いいのである。国旗を掲揚しなかったからといって、反逆やテロを
たくらんでいるとは、到底いえないのですから。
「愛国心」を議論することによって、教育そのものに関しても、
深く考えるようになって、いいのかもしれません。
もっと突き詰めて考えようと思います。
(2006.7.31)
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