その後

その後



解剖について
一般的に、病院で亡くなった人は、すべて、解剖しますか?と、聞かれるらしい。
なるみんの場合は、とくに、未熟児というまだまだわからない事がたくさんある分野でありました。
が、死因について、特に特別なものでもなく、エコーやレントゲンの所見であきらかであり
解剖した事により今後の医学に役に立つものでもなさそうだったので、解剖はしませんでした。

葬儀について
一般的に、なるみんのように一度も家に帰ることなく病院で死亡した場合
病院の霊安室で、葬儀屋さんの車がくるまでの時間を過ごし
そのまま火葬場に向かうそうです。
なるみんの場合、自宅と病院にかなりの距離があった事、
なるみんを家に連れて帰りたかった事もあり、
霊安室で医師、看護士さん達にお焼香をしていただいた後、家につれて帰りました。

葬儀屋さんに相談したところ、なるみんのような赤ちゃんは
本格的なお通夜、告別式は行わないことが多いとの事でした。
盛大に、葬儀を行うつもりはありませんでしたが、せめてお坊さんにお経を読んでもらう事にしました。
担当していただいた、葬儀屋さん、とても親身になっていただき
自分にはそれくらいしかできないから、と、異例な葬儀にもかかわらず
祭壇やお坊さんや火葬場などに値段交渉をしていただきました。
費用は、お坊さんへのお布施も含めて30万程度ですみました。

その葬儀屋さん、とても良い方でした。


火葬場にて
なるみん、2月6日の10時36分、もっと小さくなりました。
残った骨、あまりにももろく小さかった為、ひろうことはできませんでした。
小さな金属製のちりとりのようなものに骨と骨がこなごなになったものが入っていて
それを係りの方が、小さな骨壷に入れました。
ざーっさらさらと音がしました。

なるみんを家に連れて帰ってきた時、
せっかく家に連れてきたのに焼いてしまうのはもったいないな
と思っていましたが、焼く日の前日
ああ、コレはなるみんのかたちをしているけど、なるみんじゃないんだ
と、思いつきました。


仏壇について
仏壇の購入については、悩みました。
そんなのもを買ってしまったら、本格的になるみんが死んでしまったのを認めるみたいで…
でも、やっぱり、買うほうがいいかなと思い仏具屋さんに見に行きました。
仏壇って自分のイメージとしては、黒くて中が金色でキラキラしている感じでしたが
小さくて家具調でかわいいものもありました。

仏壇の置いてあるお店にも見に行ったのですが
いろいろと聞かれるのが辛くて…。
もう一度お店に足を運ぶ元気がなかったので楽天で買いました。
家具調のミニ仏壇で、実物かなりいい感じです。
なるみんにぴったりです。

医療費について
なるみんの場合は出生時体重が1000g以下だったので医療費は全額、国が負担
おむつなどの雑費は自己負担で ひと月13000円前後の請求でした。
給与収入などが高額な場合は、自己負担がかかる場合もあるそうです。

確定申告について
医療費還付金17万とちょっとでした。
これは、むっぽこの入院代の還付です。
支払い金額の一割ぐらいかえってくるかと思ってましたが…甘かった。

確定申告の最中、領収書の束を計算したら…
おそろしい合計金額で、よくこんなに払えたなぁ、と思う数字でした。

こんなにお金がかかってしまうと、途中で赤ちゃんをあきらめるしかない場合もあるかもしれない
と、思うと、悲しいです。


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