全国の名物研究所

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名物調査 【群馬県】



 それでは群馬県をはじめましょう。群馬県の名物というと、「焼きまんじゅう」、「水沢うどん」、「おきりこみ」と、どうも小麦粉の印象が強い。あとは「下仁田ネギ」、「こんにゃく」。ああ、産地として最近は「総理大臣」もたくさん出荷してますね(笑)。
 こうみると、どうもごはんや米の印象が弱いような気がしますが、調べると、群馬県は肥沃な土地で、小麦と米の二毛作を昔から行ってきたため、小麦も豊富にあり、米にあまり依存していなかったとも考えられます。
 群馬の小麦文化の象徴といえばインスタントラーメン。西日本の人はあまり知らない「ぺヤングソースやきそば」のまるか食品は群馬の会社、「サッポロ一番」のサンヨー食品も実質は群馬県の会社なんです。
 ご飯を使った郷土料理を探しましたが、なかなかこれというのが見当たらず。でも、ごはんといえば弁当、弁当といえば駅弁と発想を変えると、ありましたね~~! 駅弁界の二大巨頭といえるビックネームが。
 ひとつは、「 おぎのや 」の峠の釜めし。横川駅は今は終着駅になってしまいましたが、この駅弁は健在。っていうか、もっと大きな存在になっていますね。峠の釜めしっていうとあの陶器の容器が特徴。たぶん使わないけど、もったいないからと重いのを我慢して持ち帰っても、結局使わず捨ててしまった経験をお持ちの方も多いでしょう。
 でも、あの釜でちゃんとごはんも炊けます。おぎのやのWebにはほかにも栗ご飯や茶碗蒸し、フルーツグラタンなどこの釜を使った料理のレシピが出ています。底に穴をあければ植木鉢としても使えます。ちなみに、この釜は益子焼って知っていましたか?
 もうひとつは「 たかべん 」のだるま弁当。まっかなプラスチックの容器が情熱的(?)ですね。しかも、食べ終わったあとこっちは貯金箱になるよう、だるまさんの口がお金を入れる口を兼ねています。しかも「もうちょっとキッチュな方が良いなあ」って方には、姉妹品の「ハローキティのだるま弁当」が用意されています。開けてびっくり、キティちゃんかまぼこが鎮座しています。
 それでも、プラスチック容器じゃあ「峠の釜めし」のような高級感がないって思う方には朗報。陶器の容器に戻した「復刻だるま弁当」も登場。値段は1300円と高いけど、食材は全て群馬県産にこだわっているそうですから。
 どうもこの二大巨頭、同じ県内でしかも同じような駅弁を作っているせいか、妙に意識しあっているような気がしますね。
 ちなみに、上信越自動車道の横川SAの上り線はおぎのや、下り線はたかべんがやっています。東京の人は信州へ遊びに行った帰り、「晩ごはん作るの面倒だね」と、横川SAで峠の釜めしを買ってかえる人が多い。一方、うちは実家からの帰り、「晩ごはん弁当にすっか」と、普通のだるま弁当にするか、ハローキティのだるま弁当にするか悩むわけでして……(笑)。

 そうそう、群馬県はまいたけの栽培が盛んで、これがまた美味しい。それをたっぷりとごはんの上に乗せた「尾瀬吹割・まいたけ弁当」というのがひそかな人気だそうで、一度食べてみたい。
 ついでに、誰もが認める群馬名物のこんにゃくを使ったごはんものは無いかと探したら、「こんにゃくどんぶり」なるものを発見! お店で食べられるものではないみたいですが、下仁田のこんにゃく屋さんの Web に詳しいレシピがでています。見るとこれ、意外と美味しそう! もしかしたらご当地丼として登場する日は近いかも。

●恒例? お米チェック 日本穀物検定協会 「平成18年の米の食味ランキング」より

道府県 地区 品種名  18年産ランク
 群馬 北毛  コシヒカリ  A
 群馬 東毛  あさひの夢  A’
 群馬 中毛  ゴロピカリ  A’

 群馬には注目の品種があります。群馬県農業試験場で「月の光」を母に、「コシヒカリ」を父として人工交配して平成5年から栽培を始めた「ゴロピカリ」!
 すごい名前でしょ。上州は夏の雷、冬の空っ風、そして年中のかかあでんかが有名で。その雷をイメージして名づけたそうです。
 「雷と米って関係あるの?」と思いますが、「雷が多い年は豊作になる」という話があるそうです。なんか理由があるのか? 雷の研究をされている人に聞くと(北陸は雷のメッカなので専門家がいるんですよ)、「雷放電によって大気中の窒素が酸化されて、それが自然窒素肥料となって地面に吸収されるからという説がある」と教えてもらいましたが。イマイチよく判らず(笑)。
 ただ、雷という漢字は雨と田から成り、さらに稲妻、稲光と、稲と関係が深そう。
 群馬米、意識して食べたことありませんが、天からの恵みの窒素肥料が良いスパイスになっていそうです。感電しないように、ね。


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