抗がん剤の一覧と副作用




薬の名前 内容 適応 主な副作用
◆【アルキル化剤】
サイクロフォスファマイド
-シクロホスファミド-
(エンドキサン)
最もよく用いられている抗がん剤の一つ、ナイトロジェン・マスタードの毒性を抑えた薬として40年以上前に開発。
小細胞肺がんに対するCAV療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+ビンクリスチン)や悪性リンパ腫に対するCHOP療法(シクロホスファミド+ドキソルビシン+プレドニゾロン)などの中心薬剤として使われるほか、単独で用いられることもあります。
多発性骨髄腫、悪性リンパ腫、白血病、乳がん、肺がん、子宮・卵巣がん胃・膵臓・肝臓がんなどほとんどのがんの種類に用いられます。 骨髄抑制や吐き気・嘔吐、発熱、脱毛、出血性膀胱炎
ダカルバジン
(ダカルバジン)
メラノーマ(悪性黒色腫)ホジキン病(悪性リンパ腫)などの治療に使われるアルキル化剤です。 軟部肉腫、神経芽腫、網膜芽腫、甲状腺がんなどに使われることもあります。
ホジキン病では、標準治療となっているABVD療法(ドキソルビシン+ブレオマイシン+
ビンブラスチン+ダカルバジン)のほか、AVD療法(ドキソルビシン+
ビンブラスチン+ダカルバジン)
などで使われます。
メラノーマでは、単独投与のほか、DAV療法(ダカルバジン+ニムスチン+ビンクリスチン)や、それにインターフェロンβを加えたDAV-フェロン療法などが行われますが必ずしも良好な治療成績をあげられていません。
強い吐き気、嘔吐などの症状そのほか、注射部位の血管痛や静脈炎肝機能や腎機能の検査値の上昇、脱毛、全身倦怠感、発熱など
骨髄に作用するため細菌などから体を守る働きをしている白血球をはじめ血小板や赤血球を減少させてしまうことがあります。
その結果、感染症や出血、貧血などの症状があらわれる。
また、アナフィラキシーショック重い肝障害などが起こることが報告。
ブスルファン
(ブスルフェクス・マブリン)
胃腸からよく吸収されるので内服剤としても用いられます。
内服剤は、慢性骨髄性白血病に用いられますが完治に至るのは困難です。
慢性骨髄性白血病、真性多血症のほか造血幹細胞移植の前処置に使用されます。
海外では非ホジキンリンパ腫多発性骨髄腫などにも使用されます。
咳や痰、呼吸困難の症状、吐き気・嘔吐、脱毛・皮膚の乾燥などが現れます。
長期間使用した場合に白血病や固形がんなど二次発がん引き起こすとの報告。
メルファラン
(アルケラン)
プレドニゾロンとの併用によるMP療法やそれにシクロホスファミドと
ラニムスチンを加えたMCMP両方などがあります。
多発性骨髄腫では、本剤とプレドニゾロンを併用するMP療法が行われています。
白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫小児固形がんの造血幹細胞移植の前処置にも投与されます。
吐き気・嘔吐、下痢、口内炎ほかに骨髄抑制が強く現れます。
呼吸困難や蕁麻疹などのアナフィラキシー症状、間質性肺炎、溶血性貧血を起こすことがあるほか肝臓障害が生じて黄疸が現れることがあります。







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