チビ猫3匹

チビ猫3匹

ポンヌフの恋人




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   夢に出てきそうな映画でした。


   監督のレオス・カラックスが好きで、前作「汚れた血」もよかったけど
   「ポンヌフの恋人」ってきれい系純愛・感動ものだと思ってたので、
   そうではない所がすごく印象強かった。
   ジュリエット・ビノシュの女優とは思えない汚さ。
   姿・格好も、絶叫やえげつない笑いも。

   独特のカメラの撮り方がすごいと思う。

   地下通路でミシェルの元恋人がチェロ(?)を弾いていて、
   ミシェルがその音の場所を探して走るシーン。
   アレックスがそれを阻止しようと松葉杖の足で必死に走り、先回りして
   チェロ弾きを追い払う。

   その映像のつなぎ方がドキドキする。

   暗闇に舞う炎。

   飛び立つ鳩の群れ。

   ポンヌフ橋の花火。


   ミシェルが元恋人をピストルで撃つシーンで
   走って逃げるミシェルの視界の撮り方。

   アレックスにピストルの弾を数えてもらい、「よかった」と絶叫する。


   激しくて、血がにじむような。ゆっくりなのに、全速力で走っている。
   喉の奥がカラカラになる。

   夢に出てきそう、といえば、「汚れた血」もそうだった。
   熱にうかされたような感覚に陥るというか。
   ハリウッドの洗練された、版で押したようなマニュアル通りの映像・テンポに比べ、
   なんて手作りなのだろう、と思うのでした。

   作った人の指のあとが、手の温もりが残っている、そういう作品がいいな。


   ただ、ラストだけは非常に気に入らない。
   取ってつけたような終わり方。
   ジュリエット・ビノシュが監督に希望してああいうラストになったらしいけど、
   自分が監督だったらあれはないな。
   カラックス、しっかりしてと言いたい。


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