行こか戻ろかイギリス生活

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Pepa Molina



カルメラちゃん今日は、このバンクホリデーウィークエンド中、ロンドンにフラメンコ短期講習で教えに来ているペパお姉様(お姉さま呼ばわり)が、ロンドンベースのダンスカンパニーALMAの面々と共演。という事で、市内のスパニッシュレストランへショーを見に行った。

今日出演のダンサーは、グラナダ出身、現在は多分マドリッド在住のペパ先生ことPepa Molina、そして、私達の金曜日の先生カルメラちゃん、それに数年前見かけて以来このたび再会、ちょっと老けちゃったのでびっくり(外人はちょっと見ないと別人のように太ったり老けたりする。)のフィリッペ君の3人。フィリッペを数年前に初めて見た時は、そっくりそのまんま何処をとっても私好みのカッコ良さが逆に異常に悔しくて、(いわゆる「やられた」って感じです)、「私はあの人あまり好きじゃない」などと心にもない事を廻りの友人達に言って廻ったほど。(ま、別に聞かれてもいないし、私がどう思おうと誰も気にしてなかったのだが)。

ペパ先生ギターは、これまた数年前にフィリッペと一緒に見かけたラモン。彼もやっぱりこの数年で大人になっていて、ちょっと見ただけでは同一人物と気付かないほどだった。

ま、とにかく今日は、皆、揃いも揃って熱い芸風だし、しかもおとといからペパ先生のクラスをとっている私はもう、彼女の大ファンになってしまっていて、今日のステージは大変楽しみにしてきた。

ショーでは、まず最初に練習生と思しき数人とシンガーのオラヨ(?)というメンバーでアレグリアスを一発熱唱。中に、手振りと攻撃的な表情でメチャクチャ熱く歌う女の子がいて、私の目は彼女に釘付けだ。

次はいよいよ私達の先生、カルメラのソレア・ポル・ブレリアだ。振りの最初の部分はペパ先生に敬意を表してか、今の振り付けクラスで習っている振りを取り入れていて嬉しかった。(あ、こういう風に踊るのねと納得)。今、この短期コースで習っているせいもあるが、このソレア・ポル・ブレリア、非常に気になる。今まで遅くて重いソレアばかり練習していたので、あの早いリズムと躍動感、足がついて行ければ是非是非正式に習ってみたい。
カルメラは、途中からノってきてかなり動物入っていたが、その迫力はさすが。テクニック的にも、いろいろ難しい技を随所に取り入れていて、見ごたえ充分。やはり暫くこの先生について行こうと決意を固めた。

フィリッペ君次は、ギタリストのラモンが、(多分)自分のギター教室の生徒達と一曲披露。ひとりイギリス人と思しき少年がメンバーの中に居たのだが、自分の指の動きを人に見られるのが恥ずかしいのか、ふてくされた顔で、ギターを後ろの方に構えて手が見えないように弾いていたのが面白かった。この少年、演奏の後はステージのすぐ前の床に座り込んでオリーブを次から次へとバクバク食べていたところを見ると、お腹がすいていて機嫌が悪かったのかも。

その次は、いよいよペパ先生のティエントス。ティエントスは、この間ステフィにちょっと習っただけなので、曲の構成などはイマイチよく判らないが、ペパの踊りは期待通り非常に立体的で、いまや私の好きな女性ダンサーナンバー1だ。上下の動きとターンのコンビネーションが、いわゆる私の思い描くフラメンコのイメージにぴったり。しかも、クリーンで、落ち着いていて、いかにも熟練の技という感じだ。私も歳のせいか、こういう落ち着いた芸風が段々好みになってきているような気がする。

ペパ先生は、他の人が踊っている時もハレオを欠かさず、ちょっとガラッパチな感じで雰囲気を盛り上げる。舞台を楽しんでいる彼女の様子からその大らかな人柄がにじみ出ている。スペイン人はこんな風にフラメンコを楽しむのねぇと、その自然さがとても羨ましいような。。彼女の明るさはアンダルシアの太陽を思い出させる。

最後はいよいよフィリッペ君がソレアで登場。
男性的で力強くて、見せ場を心得ている彼の踊りは観客の心を掴んで離さない。ラッキーにもかぶりつきの席だったので、足をシゲシゲと見ていたら、エスコビ-ジャでは、(足が速すぎて)宙に浮いていた。何はともあれプロの演技でした。

今夜のステージは、観客も大変マナーがよく、一曲終るたびの割れんばかりの拍手が巻き起こる。舞台の上も下も、全員が楽しめたいいショーだった。


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