がらくた小説館

自慢

 俺のつれで石川というクセのある奴が一人いる。

大変な変わりもので、やたらと自慢をする。正直俺もうんざりしているのだが、学生の頃からのくされ縁で奴とはたまに飲みに行く。

そしてきまってやつは自慢話をする。

「やれ俺のつれは政治家の友達なんだ」とか「俺のつれのつれは大会社の社長だ」とかやたらと友達の自慢がつきない。

 そこでついに俺は奴に「お前のつれがすごいかもしれないが、それってお前とは関係ないじゃないか。つれは社長かもしれないがお前は社長じゃないだろう。政治家でもないし,実際つれのつれなんてお前とはまったく関係性がないじゃないか。それに信憑性もないしな」と言ってやった。

しかし効果はまったくなく、やつはいまだに自慢癖がなおっていない。家にこもって小説ばかり書いてるやつだから、人の言うことも受け付けられないのだろう。

このおたくやろうには困ったものだ。

それにしても俺は本当に変わったやつを友達に持ったものだ。そう言えばこいつは名前からしても変わっている。

姓は石川、名は琢木という。ほんと困ったものだ。 





               了


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