がらくた小説館

純愛の秋

 俺はけしてロリコンの気があるわけではない。

どちらかと言えば大人の女性が好きだ。自分の年齢が今年で三十になるが、それより上でも良いと思っている。背は高めが好きだ。自分の身長があまり高くないので、それを人に求める典型的な人間なのかもしれない。

自分で言うのも恥ずかしいが、俺の彼女は美人で背も高い。歳は一つ上の三十一歳。まさに理想の彼女だ。勿論彼女との間には何の問題も無いし、こんな俺にはもったいないほどの女性である。付け足して言うなら、結婚するならこの人しかいないだろうと思っている。
だからこれは恋でも無いし、まして浮気心なんて馬鹿げた話だ。確かにあの子のことは気になる。それは嘘ではない。

だが気になるあの子は小学生。俺とは一回り以上の歳の差がある。彼女は今六年生だから十二歳として十八年の歳の差になる。
これは恋ではない。可愛いと思うのは、動物や赤ちゃんを見て思うもののそれと同じようなものだ。

しかし彼女をコンビ二で見かけてから、確かに彼女の姿が目を閉じてもそこに浮かび上がってくるのは確かだった。彼女のことを考えると胸が苦しい。
これはやはり恋なのだろうか?そう考えてしまう俺は変態に違いないのだろうか?

俺はただ自分の中の、自分にも分からない本心が知りたくて、彼女に声をかけることにした。彼女とじかに話すことで何かが分かるような気がしたからだ。俺はもう結果を恐れない。好きになった人がたまたま小学生だったという結果でも、自分なりに結論をだしたいのだ。

そして俺はコンビニから出てきた彼女にそっと近寄った。すると彼女は驚くこともなく、自分から話をしてきた。
「こんにちわ」
 笑顔で会釈をされた。
「えっ?」
 俺は思ってもいなかった反応に驚いて聞き返した。
「俺のこと知ってるの?」
「はい。よくこのコンビニで会うので」
「そっか、確かによくここには来るからな~」
「あの、私と付き合ってくれませんか?」
「えっ…」
 唐突過ぎる展開に言葉が出ない。
「私ずっとあなたのことを見てたんです」
「いや、気持ちはうれしいけど…」
「私が子供だからですか?」
「う、うん」
「私、もう大人ですよ」
「何言ってんだよ。君はまだ…」
「やっぱり駄目ですか」
「だって君はまだ六年生だろ。僕はもう今年で三十になるおじさんだよ」
「あの…子供っぽく見えるかもしれないけど、私一応高校生なんですけど」

彼女はポケットから学生証を取り出した。確かにそこには○×高校の文字と彼女の写真。そこで俺は、その時初めて気づいた自分の素直な気持ちを彼女に打ち明けた。







「ごめん、俺高校生の君には興味がないんだよ」 











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