2011年11月08日
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カテゴリ: 秋山真之伝記
 連合艦隊の第1戦隊は、戦闘開始から1時間もしないうちに4回もの一斉回頭を行ったことになります。

 日清戦争における「 黄海海戦 (明治27年9月17日)」では、

 逐次回頭ばかりで一度も一斉回頭を行っていないのですから、隔世の感があります。



 逐次回頭は、金魚の糞のように先頭艦についていけば良いのですから、

 比較的容易な艦隊運動のはずです。


 どのような運動を行ったとしても、艦船の順番が入れ替わる事もありませんから、

 先頭艦に司令官を乗艦させておけば、常に規律ある艦隊運動が行えるはずです。


 しかし、回頭は1隻ずつ行うために、

 回頭の開始から終了までの時間が長くなるという欠点も考えられます。


 一斉回頭は、読んで字のごとく一斉に回頭を行うのですから、かなり難易度の高い艦隊運動のはずです。

 一斉に回頭させるのですから、短時間で回頭を終了させることができるというのが、最大の長所でしょう。


 しかし、16点(180度)の回頭を行うと、

 先頭艦が殿(シンガリ)艦になってしまい、艦船の順番が逆になってしまうという問題もあります。


 また、上手に回頭を行わないと、艦列が崩れたり、

 僚艦同士が衝突して、最悪の場合ラムに当たって沈没するなどということもあり得るわけです。

 ちなみにラムとは、敵船に衝突して穴をあけるために艦首の水線下に突出させた角状の物のことです。



 第1戦隊の見事な艦隊運動(短時間内での4回の一斉回頭)を見て、

 敵将ヴィトゲフト少将は、何を思ったのでしょうか。


 この艦隊運動に、我が艦隊(ロシア太平洋艦隊)を全滅させうる戦術が秘められているのではなかろうかと、

 恐怖したのかもしれません。


 この恐怖のためか、この後ヴィトゲフトはマボロシを見て自らの艦隊を踊らせ、

 第1戦隊もそれにつられて踊るという醜態を演じることになるのです。


 後に、ある戦史家は、この黄海海戦における第1合戦を「複雑怪奇なる艦隊運動」と評したそうです。





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最終更新日  2011年11月16日 16時24分51秒
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