マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2008.01.16
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<深夜の幻覚と闇夜のスタート>

 その夜は何度か目覚めた。部屋の暑さと旅先であることに加え、ウルトラ前夜の緊張感があったのだろう。何度目かの目覚めで時計を見ると2時35分になっている。「これはしまった!」。慌てて飛び起き、早速両膝などにテーピングを施す。

 それにしてもおかしい。フロントには2時半に起こすよう頼んでおいたのだが、沖縄のテーゲー(大概=いい加減)さがこんな大事な時に出たのだろうか。ハーフタイツを穿き、ゼッケンナンバーを張ったランシャツを着、冷蔵庫の中から弁当を取り出して食べようとして、念のために再度時計を確認して驚いた。何と腕時計はまだ0時2分だった。

 じゃあ、さっき見たのは幻覚?それとも疲れからの単なる錯覚だろうか。次に目覚めたのは2時20分過ぎ。2時30分にはフロントからも電話が来、32分にはアラームも鳴った。良かった。これでバスに間に合う。冷たい弁当も結構美味しい。ところがヨーグルトだとばかり思っていたカップがプリンではないか。昨夜酔っ払って買い間違えたようだ。でも栄養になるからこれもまた良いだろう。(笑)

 トレパンに半袖Tシャツを羽織り、市役所へ向かう。星の無い空。天候は悪そうだ。3時過ぎと言うのに若者は町をうろつき、タクシーが客待ちをしている。沖縄は夜更かしの島なのだ。市役所前に行くと、まだ誰も来ていない。ザワザワと風が木の葉を揺する。これはしまった。暖かいとばかり思っていたのだが、風が吹くと肌寒く感じる。

 やがて選手が集まりバスも着いた。席に落ち着くと前日の「宮古島遠足」を走ったランナー達の話し声が聞こえた。昨日は26度を越える暑さで1人はリタイヤし、1人は何度か吐いたようだ。これまでも何度か翌日の「ワイドー」とダブルエントリーしている強者ですらあの暑さで参ったのだから、沖縄のレースが初めての走友会の仲間はさぞかし苦戦したことだろう。

 そう言えば昨夜コンビニで出会ったランナーも、エイドの距離が離れ過ぎていたことや、飲み水が少ないため頭から水を被ることが出来ずにリタイヤしたと話していた。それが今日は肌寒く感じるほどの低温なのだから皮肉なものだ。それは兎も角、昨日平良までバスで一緒だったA里夫妻の姿が見えない。初めてのウルトラレースで慣れずに寝過ごしたのだろうか。

 ドイツ文化村に着くと色とりどりの電球が明滅して、まるで絵のような美しさだった。受付を済ませ、タグがついたテープを腕に填められる。風が強く、雨も降って来た会場。慌ててテントに駆け込み、風雨を避ける。と、隣席の人が突然話しかけて来た。岩手県人のご主人と宮古出身の奥さんのご夫婦で、北上市で琉球料理店を開いているとのこと。これも不思議な縁と言うべきか。

 スタート時間が迫り、ゲートに向かうと仙台明走会のメンバーと再会する。T中女史はいつもながらのランシャツ姿で、既に気合十分の感じ。さすがに四万十100kmで年代別1位だけのことはある。だが名簿に載っていた我が走友会のS氏の姿がどこにも見当たらない。そのうちにスタートの合図がなり、選手達は一斉に暗い道へと飛び出して行った。要所要所に照明灯を積んだ車が待機し、足元を照らしてくれるのが有難い。さて、今日はどんなレースになるのだろう。<続く>

(注)「ぱいぬすま・みゃーく」は、<南の島・宮古>を意味する宮古島地方の方言





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Last updated  2008.01.16 19:22:26
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