マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.04.12
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カテゴリ: 東日本大震災
 2、3日前から自宅付近で東邦ガス(名古屋本社=被災地への支援部隊)関係者の姿を見かけた。2人1組でガス漏れの検査をしていたため、私の住む地区でも個別の点検と開栓が近いと密かに期待していた。ガスが点いたのは3月11日(金)の震災当日が最後。それも危険と言うニュースを聞き、急いで元栓を閉めたのだった。



 この1カ月余り、大変な思いをして入手したカセットボンベだが、その減り方のスピードが驚異と言うよりも恐怖だった。どんどん残りの本数が減って行く毎日。今なら簡単に購入出来るが、当初は3本セットのものをばらして、1人1本しか売ってくれない。そのわずかの本数に500人もの人が群がる姿は、まさにパニックそのものだった。

 近所の温泉へ入れるようになったのは震災の10日くらい後。3時間並んで整理券を入手しても、許された滞在時間は着替えを含めわずか30分間で、体を洗うために常時30人が順番待ちしてる有様だった。浴槽内は「芋の子状態」だったが、避難所暮らしの方々の苦しみには到底及ばない。

 これは笑い話だが、散歩の途中でガス漏れを感じたのが2か所あった。ひょっとして、ガス漏れ検査に手抜かりでもあったのか。そんな疑問が解決したのは偶然のこと。ある樹木の地味な緑の花にたまたま鼻を近づけたところ、何とそれがガス臭の原因だったのだ。もう1か所にもやはり同じ樹木があった。

 まさか都市ガスの臭いがする花を咲かせる樹木がこの世にあったとは。ともあれ苦しみ続けた「ガス騒動」は本日を以て目出度く終了する。4日間で済んだ停電の辛さ。8日間で免れた「水運び」の重労働。そしてようやく人間らしさを取り戻せる自宅での入浴。贅沢かも知れないが、やはり日本人にはお風呂が欠かせないようだ。

 ただし津波で全財産を失った方や、未だに避難所で不安な日々を過ごしている方々、また放射能汚染のため自宅から遠く離れた土地での不自由な生活を余儀なくされている方々の存在を忘れてはならない。未曽有の大災害と未曽有の恐怖。幼子の心に植え付けられた恐怖心は、なかなか消え去らないだろう。

 昨夜は強い余震にも関わらず、久しぶりに8時間近く眠れた。そのせいか、今日は景色が良く見える。たったそれだけのことだが私にはとても有難く、また嬉しく感じられてならない。この2日間は心身ともに限界状態で、ブログ更新がやっと。とても皆さまのところにお邪魔することが出来なかった。お詫びと併せて、日頃の友情に心から感謝申し上げたい。





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Last updated  2011.04.12 20:26:48
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